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ニーベルングの指環コミュのカールスルーエ・リング − 大変身を遂げた「ラインの黄金」

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バーデン州立劇場カールスルーエでのリング・サイクルが今日2018年5月6日始まった。今シーズン2回目で最後のサイクルである。前回3月のサイクルには知人が何人か行ったはずだが、今日は日本人は私のみのようだった。このサイクルの特徴は一作ごとに演出家(プロダクション)が異なるということだ。このような「リング」を「サイクル」として上演するのは珍しいと思う。
昨年11月に「神々の黄昏」を観て面白い演出だと思ったので、このサイクルのチケットを購入することに決め、最高の席ではないもののかなり良い席(この劇場はどこからでも観やすい最高の劇場)を取り、手数料の€3.00を含め€178.50(1ユーロ130円換算で23,205円)。
そしてこの「ラインの黄金」は今年2月3日に念のため事前に観ておいたが、訳のわからない演出だと酷評した。ところが今回は大幅に改善されていた。このプロダクションの面白いところは「ラインの黄金」と「ニーベルングの指環」が同時進行的に演じられることだ。ただし2月に観た時にはその関係が明確ではなく、単に「ラインの黄金」の鑑賞を妨げているようにしか見えなかった。今回は最初のうち煩わしい演出だと思ったが、ある時から、あれっ?これってシンクロナイズしているんじゃない?と気づいた。
確かにこの演出家ダヴィッド・ヘルマン、よくぞ気づいた。「ラインの黄金」は「ニーベルングの指環」の「第1夜」ではなく「序夜」となっている。したがってヴァルハラの城が完成し入場するまでの物語であるとともにそれに続く第1夜から第3夜までの要約を兼ねる(暗示する)という考えも成り立つのかもしれない。そういう点でこの演出家はすごい。
ジャスティン・ブラウン指揮のバディッシェ・シュターツカペレは多少乱れるところもあったが、歌手たちのバランスがとれていてなかなか良い演奏だった。かなり長いカーテンコールののちロビーに出るとサイン会をやっていた。ヴォータンのナサン・ベルク、ローゲのマティアス・ヴォールブレヒト、アルベリッヒのヤーコ・ヴェンターとエルダのアリアーナ・ルーカス4人のサインをもらうことができラッキー。
明6日が「ワルキューレ」、10日が「ジークフリート」、12日が「神々の黄昏」である。どんな「指輪」になるか楽しみである。

コメント(1)

カールスルーエの「サイクル」終わりました。
今日2018年5月12日今年カールスルーエで行われた2回の「リング・サイクル」(1回目は復活祭時の3月28日から4月2日、今回は5月5日から5月12日)が終了しました。前回の復活祭の「リング」に行かれた方は余り良くないようなことを言っておられたようですが、このリング、日増しによくなっているように私には思えました。すなわち「ラインの黄金」は今年2月に観た時の感想は「これは何だ、ストーリーが複雑すぎてついていけないじゃないか」だったのですが、今回観て、「すごくよく考えられているじゃん」と大幅に変わりましたし、今晩観た「神々の黄昏」は昨年11月に観た時にも面白いと思いましたが、やはりかなりの進歩を遂げていました。これは単に演出、美術、照明ばかりでなく、オーケストラ、合唱そして歌手達にも当てはまります。例えば今日のヴァルトラウテを歌ったカタリーネ・ティーアがすごい。今日は「第1のノルン」と「フロースヒルデ」と一人三役。最近の風潮としてクリスタ・マイヤーでないとヴァルトラウテはダメという感がありますが、ティアーは既にマイヤーを超えているのではないだろうか。ちなみに今回は「ラインの黄金」と「ワルキューレ」のフリッカ、「ワルキューレ」のヴァルトラウテ、ジークフリートのエルダも歌っているのである。魅力的な容姿で、フリッカの時はすごい恐妻にもなる。
「ワルキューレ」、「ジークフリート」そして「神々の黄昏」でブリュンヒルデを歌ったハイジ・メルトンはバイロイトでジークリンデを歌っているほどだから当然とはいえ当然であるが、今や超一流の域に達していると言える。新国立でのペトラ・ラングははるかに超えているように思った。難点は体形と容姿だ。それさえ改善できれば引っ張りだこになるだろう。同じようなことが「ワルキューレ」でジークリンデを歌ったカスリーネ・ブロデリックにも言える。ダイエットで一段と階段を登れる。
「ジークフリート」でジークフリートを歌ったエーリック・フェントンはシャーガーに迫る逸材だ。シュテファン・ヴィンケなどははるかに超えている。「神々」でジークフリートを歌ったダニエル・フランクもヴィンケは超えているだろう。それから「ワルキューレ」でフンディングを歌ったアヴタンディル・カスペリと「神々」でハーゲンを歌ったコンスタンティン・ゴルニーもアルベルト・ペゼンドルファーなどに迫る勢いだ。
ジャスティン・ブラウンという指揮者は小澤征爾の弟子のようだが、めきめきと腕を上げているのではないだろうか。
このようにみてくると最近は次々に素晴らしい逸材が登場してくる。名前の売れた歌手や指揮者のみを追っているとろくな演奏に出会わない。最近の良い例がペトレンコ指揮のバイエルン州立劇場の「リング・サイクル」だ。もちろん素晴らしい歌唱を聞かせてくれた歌手もあったが、指揮者が私にはスランプ気味に見え、確かにすごくきめの細かい指示を合唱にまで送っているのは分かるが、それが空回りとなっていたようだ。ミュンヒェンでは最近ペトレンコ以外の指揮者の時に行くと当りが多いのも皮肉だ。
私は大劇場ももちろん行くが、ちょっと面白そうな演目があったり、日本人歌手が出演すると、案外こまめに中小劇場に足を運んでいる。
このカールスルーエの「サイクル」は満足度も高かったこともあり、私のブログに詳細に報告するつもりですので興味のある方はどうぞ。ちなみに今年はすでにドレスデン、ミュンヒェン、カールスルーエと「リング」を3回観た。後はキール(6・7月)、ソフィア(7月)そしてロイヤル・オペラ(10・11月)だ。どんな「リング」が観られるか楽しみである。

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