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日記ロワイアルコミュの交換小説10−2、きく$→タマ(旧姓バイエル)→ヒロ

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「乳の今日イク」



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ヒロ
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タマ(旧姓バイエル)
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きく$
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**************************************



★きく$



 私がまだ若かった頃の話・・

 17歳だったかな・・・

 朝起きて、高校に行って授業を受けて、帰りに友達と好きな男の子の話で盛り上がる。

 平穏を好む私は、こんな毎日の繰り返しにも、それなりに満足していた。

 まぁ、それもあの「久保」という男が、私の学校に転校してくるまでの話なのだけど。





「はーい皆さん、今日からこのクラスに転校生が来まーす」

 にわかに教室内がザワめいた。もうすぐ夏休みに差し掛かろうかというこの時期に転校生。一体どんな子だろう?男?それとも女?

「じゃあ入りなさい」

 担任がそう言うのとほぼ同時に、

「ガシャーーーーーーーーーンッ!!!」

「きゃーーー!」

 甲高い悲鳴がこだまする。

 何かドアを突き破って教室内に飛び込んできたのだ。目を凝らすと、人のようにも見えるが、校庭に置いてあった金次郎の銅像だった。ご丁寧に「おとり」って書いてある。

 しばし唖然としていたが、教壇に目を戻すと一人の男が立っているではないか。男の風貌は、三国志で言うところの「張飛」のような、なんて言うか・・・そう、男とか女とかそんなこと気にする事なかった。獣だった。



「大胸筋 盛雄です!前の学校では久保って呼ばれてました!皆もそう呼んでください!」

 それは明らかに事件だ。

「はい、じゃあとりあえず、久保君は・・・おお、麗子の隣が空いてるな。はい、あそこの空いてる席に座ってください」

 担任はそう言うと、私の隣の席を指差した。

 えっ!?嫌だ!私の隣!?

 私の無言の抵抗も通じず、久保君はズンズンと近づいてくる。

 そして私の隣に立つと・・・・

 って、痛い痛いっ!足踏んでる!なんでこの人校内でスパイク履いてるの!

「す、すまぬ!お詫びにコレを貰ってくれい!」

 久保君はそう言うと、胸元から何か取り出して、私の手に置いた。

 はて?おにぎり?

 恐くなったので、見えない角度にブン投げたら、端の席のシンゴ君に当たってた。シンゴ君、ちょっと泣いてた。



 そして放課後・・・



「はぁ・・・憂鬱・・・」

 思わず独り言がもれる。

 授業中、ずっと教科書を見せてあげてたんだけど、ずっと白目剥いてたな久保君。ふと気がついたら、久保君の席に金次郎の銅像が座ってたし。おまけに馬に乗って下校してた・・・

 何なのかしら、あの規格外。

 という一方で、どこか嫌な気はしていない自分がいることに気付く。

 平穏無事なはずの私の日常が、えきさいちんぐでどらまちっくな展開へと変貌していく。そんな予感がした。



 そして翌日・・・



★タマ(旧姓バイエル)



 久保君に話しかけてみた。

あたし「ねぇ、久保君?」

久保「なんだい?」

あたし「前の学校はどんな学校だったの?」

久保「すごいフツーだぜ?ちょっと専門的な学校だったけど。」

あたし「へぇ、工業とか?」

久保「いや、忍者専門学校。」

 聞きたいことが・・・









 や ま ほ ど あ る。




あたし「に、忍者?」

久保「あぁ、忍者。」

 これはあれかな?やっぱ聞かなきゃだめなのかな?

あたし「えと、伊賀なの?甲賀なの?」

久保「あぁ、俺は悪魔課だったから。」

あたし「あの、忍者の専門学校なんでしょ?」

久保「あぁ、忍者学課はゴザルが必修だから、俺苦手なんだよ、ゴザルが。悪魔課だとが必修がゴザルの代わりにえくぼ狩りだから、気楽だと思ってさ。」

 突っ込みたいところが・・・








 や ま ほ ど あ る。


あたし「えくぼって・・・狩れるの?」

久保「そうなんだよ、狩れないんだ。だから、悪魔課は毎年全員留年。卒業できた奴は今まで一人もいないんだってさ。まさに悪魔だよな?」

あたし「久保君?」

久保「ん?」

あたし「あなた・・・バカなの?」

久保「なんてこと言うんですか?」

あたし「なんで急に敬語?」

久保「悪魔課に入ると、すんげいいいもんがもらえんだぞ?」

あたし「なに?」

久保「岩、でっかい岩。」

あたし「それってなんの役に立つの?」

久保「説明書にはこう書いてあるんだ。」

あたし「なんて?」

久保「寂しくなったときは抱きしめてください、岩はあなたを拒みません、悲しい夜は抱いて寝たらいいじゃない?」

あたし「なんで上から目線?」

久保「それとこうも書いてある。」

あたし「なんて?」

久保「つらいことがあったら岩に報告してください、それをしたとき岩は・・・」

あたし「岩は?」

久保「黙ってあなたの話しを聞いてくれます。ってね。」

あたし「へぇ。」

 そんな岩・・・







 ぜったいいらない。



★ヒロ



あたし「あ、悪魔課って、な、なんだか凄いとこだね…」

久保「そうかな??」

あたし「んー、凄いってか…ちょっと…変わってる…かな??」

久保「でもウチの学校って結構、人気あるんだぜ??」

に、人気あるって…。

 でもまぁ、男の子ってそういうの好きそうだもんね。
 忍者とか戦隊物とか。

 そうそう、だってウチのお父さんも忍者物の映画とか好きだもんなー。

 何か腕に手裏剣に似たアザがあって、それいつも自慢してるし…。
 神棚に変な巻物みたいなものまであるし…。
 極めつけが、口癖が「ドロンします」だからなー。

 そう考えたら、ウチのお父さんも一緒かも。
 あんまり久保くんの事、バカに出来ないや…。

久保「あの学校、ひとつ問題があってさ…。」

あたし「えっ??問題って??」

久保「いやね、卒業しても履歴書とかに書けないんだよ。」

あたし「えっ??ど、どうしてっ??」

久保「だって忍者って言ったら秘密ってか、ミステリアスじゃなきゃダメじゃん!!」

あたし「えーっ??それだけの理由っ??」

久保「それだけって!!結構、大問題なんだからなっ!!」

あたし「じゃー、もしその学校を卒業したってのがバレちゃったどうすんの??」

久保「殺される…ね。」

 こ、ころ、ええええええーーーーーっ!!!

あたし「そ、それだけの事で殺されちゃうのっ??」

久保「あの学校の卒業生は、常にこの国の後ろから働きかけてるからね。」

あたし「え…た、例えばどんな??」

久保「んー、そうだな、失くしたと思ったカギがひょっこり出てきたりすんじゃん。」

あたし「え、まぁ…。」

久保「あれ、大体ウチの卒業生の仕業だからね。」

 小っさーっ!!

久保「オレは転校したからこんな話できるんだけどな。」

あたし「な、なんだか凄いんだね…。」

久保「でも、あの学校の卒業生ってクセが抜けない人も多くてさ。」

あたし「クセ??」

久保「そうそう、例えば…そうだな、口癖がニンニンとか。」

あたし「ぶっ!!そんな人いるわけないじゃん!!」

久保「あとは…ドロンしますとか言ったりね。」

あたし「そんな人もいるわけ…あれ??ドロ…。」

久保「そういえば悪魔課に伝説の人がいてさ、絶対に卒業できない悪魔課を過去に一人だけ卒業した人がいるらしいんだよ。」

あたし「へ…へぇ、ど、どんな人なの??」

久保「何でも、腕に手裏剣のアザがあるんだってさ!!」

あたし「…」

久保「んで、卒業した証として秘密の忍術が書かれた巻物をもらったって話だぜ??」




 心当たりが…ありすぎる。



★きく$



 学校が終ると、私は一目散に家へと走った。思い出したんだ。ウチの庭の片隅に昔からあったんだ。でっかい岩。

 

「はぁはぁ、あった・・・」



 呼吸を整えながら庭のでっかい岩の前に立ち尽くす。改めて見ると、どこかしらオーラのようなものが漂っている気がする。

「ん?何かしらこれ?岩に何か彫ってある・・・」

 目を凝らすと、



「海賊王に俺はなる!」



 うん、色んな意味で間違えてる。

 もー、なんなの!?忍者とか海賊王とか頭が混乱してきた。

 そのとき、背後から

「麗子・・・」

「お、お父さんっ!」

 バツが悪そうにお父さんはうつむきながら言った。

「んー、正体に気が付いちゃったかなー?」

「お父さん、忍者専門学校とか悪魔課とか、何なの一体!?」

「何なの!?って言われてもなぁ・・・普通の仕事してたら、お父さんは麗子のこと守ってやれないから・・・キライになっちゃった?」

「ホントだったの!?ってことは、秘密の忍術が書かれた巻物とかも持ってるわけ!?」

 お父さんは一瞬考え込んで、

「じゃあ麗子。お父さんそろそろこの辺で、ドロンしますっ!」

 そう言い残すと、お父さんの姿は煙に巻かれて消えた。

 残された私は、一人呆然としていた。

 お父さん、忍者だったんだ。

 でも・・・

 お父さんの職業が「忍者」って・・・かっこいいじゃない!

 キライになるわけなんかない。

 むしろ大好き!



★タマ(旧姓バイエル)



 翌日、あたしはまた久保くんに声をかけた。

あたし「ねぇ、久保くん?ちょっといい?」

久保「なに?ま、まさかっ!?」

あたし「え?なによ?」

久保「昼ドラ的展開?」

あたし「どういうこと?」

久保「実はお前は俺の子じゃないんだ的な。 」

あたし「違うわよ、久保くんの前いた学校の卒業生に会えるとしたら会いたい?」

久保「え?まじ?会えんの?」

あたし「もしも、の話しよ?」

久保「会いてぇに決まってんじゃん!!」

あたし「久保くん、今日学校終わったらうち来る?」

久保「え?ど、どういうつもり?」

あたし「なんでほお赤らめてるの?」

久保「いや、悪いけど俺、そんな軽い男じゃないから!!」

あたし「はぁっ!?なに勘違いしてるの?!」

久保「え?まぐわうとか、ベッドインとかメイクラブ的なお誘いじゃないのか?」

 ぶっ飛ばしていいですか?

あたし「ち、違うわよ!!!バカじゃないの?」

久保「じゃあ、どういうつもりだよ?」

あたし「来てみたらわかるわよ。」

久保「へ、変なことしない?」

 言いたいことが・・・





 や ま ほ ど あ る。

あたし「ねぇ、久保くん?」

久保「なに?」

あたし「あなたバカなの?水溜りで溺れて死ぬ?それともジャンプの角で、しかも月間の方で殴られて死ぬ?どっちがいい?」

久保「せ、せめて間を取ってご飯にしよう?」

あたし「どこが間なのよっ!?」

久保「どうせ死ぬなら、マックの制服を着た美女の足の裏で死にたい。」

あたし「マニアックすぎるわ、もういい。とにかく放課後はあたしにちょっと付き合いなさい。」

久保「ちょっとと言わず死ぬまで付き合うよ。」

あたし「あたしはあんたと生涯を終える気はないわ。」



★ヒロ



 - 放課後 帰り道-



 私は久保くんと一緒に家までの道のりを歩いてた。
 お父さんが伝説の卒業生って知ったら…久保くん、ビックリするだろうなー。
 それを知った時の久保くんのリアクションとか…ぷぷぷ、今から楽しみ!!

あたし「ねぇ、久保くんはその卒業生に会ったらどうするの??」

 何てったって、お父さんは伝説の卒業生なんだから!!
 きっと久保くんも私のお父さんの事を尊敬して…

久保「うん、殺すね。」

 ぎゃーーーーーーーーーっ!!!!

あたし「えっ??えっ??こ、殺すってちょっと!!久保くんは転校したからその掟は関係ないんじゃないの??」

久保「いやね、本当は前の学校は退学させられたんだよ、オレ…成績が悪くてさ。」

あたし「…」

久保「実は今でも戻りたいと思ってるんだ…あの学校。だから…卒業生を殺ったとしたら…もう一度…。」

あたし「もう諦めなよ、ね??ね??ほ、ほら、今の時代、忍者とか流行らないし…。」

久保「いや、オレは立派な忍者になって…」

あたし「忍者になったとしても、無くしたカギを見つけるとか、そんなんなんでしょ??」

久保「あとは…道路に片っぽだけ軍手を落としたりもするんだからな!!」

 こいつ本物だわ…。

 あっ、やばいもう私の家の前だっ!!。
 何とかお父さんを逃がさなきゃ…。

お父さん「おっ、麗子、今帰りかーっ。」

 わーーーーっ!!お父さん、出てきちゃダメーーーっ!!

久保「あっ、お父さん初めまして。僕、麗子さんのクラスメートで…」

刹那、久保くんの目が光る。

久保「お父さん…その…腕のアザ…。」

お父さん「んっ??」

久保「あのアザ…伝説の…。」

あたし「ちょ…お父さん!!逃げて!!」

久保「そうか!!そういう事かっ!!」

お父さん「わっ、まさか君はあの学校の…」

久保「ふふ…お父さん、お命頂戴…」

あたし「や、やめ…」

お父さん「くっ、これはマズイ!!父さん、ドロンしますっ!!」

 突如、大量の煙が辺りをつつむ…。

久保「に、逃げる気かっ!!!!」

 …

 ……

 ………



お父さん「ちょ…煙の量間違えたわー。」



 お父さん、うずくまってむせてた。
 何やってんの、あの人。

お父さん「ゲホ…ゲホ…まぁ、待て。話を聞きなさい。」

久保「今さら命乞いですか、見苦しいですよ!!」

お父さん「い、命乞いではないっ!!殺さないでと言っているだけだ!!」

 それを命乞いって言うんだよ、お父さん…。

お父さん「私はまだ死ねない。殺されてあげるワケにはいかないんだよ。私が死ねば、家内が悲しむ。それに、麗子の成長を見届けなければならない。麗子を守らなければならない。まだやり残した事がたくさんあるんだよ。」

久保「そんな事は分かりきってた事じゃないですか!!掟は掟。何を言っても無駄ですよ!!」

お父さん「そう、君が言うように『卒業した人間は正体を明かしてはならない。もし明かすような事があれば粛清の対象となる』というのは掟だ。ただし…。」

久保「ただし??」

お父さん「その掟には続きがあるはずだ。『ただし、身内にのみ正体を明かす事を許す』とね。」

久保「…。」
あたし「…。」

お父さん「麗子…。」

あたし「な、なに、お父さん。」



お父さん「麗子、この彼と結婚しなさい。」

 えええええーーーーっ!!!

あたし「な、何でそんな事になるのよっ!!」

お父さん「いや、だって、掟だし…お父さん、まだ死にたくないし…痛いの嫌だもん。」

あたし「「嫌だもん」じゃないわよ!!何言ってるか分かってんの??」

お父さん「…ダメ??」

あたし「ダメに決まってるじゃない!!」

お父さん「ところで君、名前は??」

久保「あ、自分、久保って言います。」

お父さん「うむ、近頃珍しい、いい青年じゃないか。」

あたし「今のやりとりで何が分かるのよっ!!」

お父さん「んとね、なんとなく。」

 アバウトーっ!!
 まさか、なんとなくで娘を嫁に出そうとするなんて…。
 さっきあんたが守るって言ってた娘の将来、既に壊れかけてるんだけど。

あたし「ほら、久保くんも何か言ってやってよ!!」

久保「麗子、オレ、一人目は女の子がいいな。」

 わーお、バカ発見っ!!

お父さん「お父さんとしては、次は男の子を育ててみたいなー。はっはっは。」

 こっちにもいたーーーっ!!

あたし「な、何言ってるのっ!!私、そんなの嫌だからね!!」

お父さん「仕方がないなぁ、久保くん、ウチの神棚の巻物持って来なさい。」

久保「えっ??まさかあの、伝説の巻物ですかっ??」

お父さん「そう、悪魔課を卒業した人間だけに許される、巻物だ。」

久保「じ、実在したんだ…伝説とばかり思って…。」

お父さん「ん??興味があるかね??」

久保「当たり前じゃないですか!!だって伝説の忍術ですよ!!」

お父さん「はっはっは、そうだな。」

久保「み、見せて頂けるんですか??」

お父さん「見せるも何も、あの巻物…君に任せるよ。好きに使ってもらって構わない。」

久保「ほ、本当ですかっ!!」

お父さん「ああ、本当だとも。」

久保「一体…ど、どんな忍術が…。」

お父さん「そうだな…ま、簡単に言うと、あの術をかけられると…」

久保「かけられると…??」

お父さん「かけられた方は、一生、術をかけた人間を好きになってしまうという…ま、惚れさせの術…ってとこだな。」

久保「惚れ…させ…の…。」

お父さん「そう。惚れさせる術。」

お父さん「…」
久保「…」

お父さん「…(じーっ)」
久保「…(じーっ)」

 えっ??ちょ…な、何で二人でこっち見てるのよっ!!

 ってか、何そのとんでもない忍術は!!
 私の中の忍術のイメージ、軽く飛び越してるんですけど!!

 忍術で人を惚れさせるだなんて…そんな…そんな…
 …ん??あれ??惚れさせの…って…も、もしかして…。

あたし「ちょっと聞きたいんだけどお父さん、お母さんとの馴れ初めって??」

お父さん「ん??どうしたんだ急に。」

あたし「いいから答えて!!」

お父さん「いやー、父さん、母さんに58回告白したんだけどねー。64回くらい振られちゃってさー、えへへ」

あたし「じゃあどうやって付き合っ…」

お父さん「ん。あの巻物。」

 この人でなしーーーーーっ!!!!

久保「何々??まずは両手で印を結んで…」

 わーーっ、こいつ巻物めっちゃ読んでるーっ!!

お父さん「いやー、この術は凄いぞー。一言で言うと「効果は、抜群だ。」って感じ。」

久保「ふふ…うふふふふふ…抜群…。」

 く…狂っておる…。

お父さん「久保くん。ささ、遠慮なく…。」

久保「あ、すみませんね。えへへ、では…。」

 やだやだやだやだっ!!

お父さん「ほら麗子、こっち来なさい。すぐに済むから…ね??」

久保「麗子、先にシャワー済ませとけよ??」

 いやーーーーーっ!!
 危険が貞操の人生を私という結婚の人間が、とにかく危ない!!!!!!!
 やだやだ、こっち来ないdさjたdsjfぁた@っ!!!!!!!


「何をやっとるんじゃっーーー!!!!」


 あっ!!お、おばあちゃん!!

「さっきから聞いてれば男2人で…恥ずかしくないのかい!!いいかい??私の目が黒いうちは、そんな如何わしい術を可愛い孫にかけるだなんて…許さんからね!!」

 おばあちゃん!!助けてくれてありがとう!!
 …でも、その如何わしい術、あんたの息子は使ってたみたいだけどね。

 凄い剣幕でまくし立てたおばあちゃんに気を削がれたのか、お父さんも久保くんもバツが悪そうに頭かいてた。

お父さん「い、いやぁ、じょ、冗談だよ…はは。ね?久保くん?」

久保「フヒヒ…サーセンwww」

 こ、こいつ等…。



 - 後日 教室-



 あの日はおばぁちゃんのお陰で何とか事なきを得る事が出来た。
 もしおばあちゃんが来てくれなかったら…と思うと…
 いやいや、変な事は考えないようにしよう。

 それからは、まぁ、お父さんが伝説の忍者だからって、
 何が変るわけでもなく、いつもと同じ平穏な日常に戻った。

 …ただ一点を除いては。

 はぁ、全く…そう思いながら教室の机にヒジをついてため息を漏らす。

 んー、ま、色々考えても仕方ないし。今日は天気イイから
 そうだ、放課後は買い物にでも行こうかな…。



「…ぃ……ち…ゃ……ん!!!」



 教室の外、廊下から誰かの声が聞こえる。



「れ……こ……ちゃ…ん!!」



 声は段々と近付いてくるみたい。
 …ま、誰かって、あいつしかいないんだけど。



「ガシャーーーーーン!!!!!!」

 ガラス戸をぶち壊しながら、そうです、久保登場。
 胸にはご丁寧に「おとり」って書いてある。…どこが??

久保「れ・い・こ・ちゅわぁ〜ん!!ね、術かけさせて!!い〜じゃ〜ん!!」

あたし「アンタにかけられるのは迷惑だけで十分だっつーの!!」

久保「だって、お義父さんだってああ言ってくれてる事だし…ね??」

あたし「嫌なものは、いーやー。」

久保「ちょっとだけ、本当、ちょっとだけ。先っちょだけ!!」

あたし「…殴るよ??」

久保「んー、オレ、そういうプレイはちょっ…」

 メリっ!!!
 言い終わらないうちに雑誌の角を、久保のこめかみにめり込ませた。
 持ってて良かった、月刊ジャンプ。

久保「あ、やっぱりこういうのも悪くない…かも…。」

 そう言って後ろ向きに崩れ落ちる久保。白目むいてた。
 さて…と、今のうちに買い物に行こうかしら。


 平凡な日常を夢見ながらも、何か刺激が欲しかった私。
 そしたらとんでもない毎日がスタートしちゃった。
 私の想像を3光年くらい飛び越してるわ…。

 はぁ、これからもずっとこうなんだろうな…。
 考えただけで頭が痛くなる。



 でも…


 そうだな、退屈だけはしなくて済みそうかもね。



 真夏の風が鼻をくすぐる。
 何故かワクワクした気分で、私は教室を後にした。



 〜fin〜

コメント(51)

久保君もお父さんもお茶目でカワイイです。
一票
俺の肛門はいつでも空いてます指でOK


ばっちこーいペンギン
岩のくだりがおもしろかったです(笑)
一票!
お疲れさまでした!

面白かったですよ目がハート

1票!
三人の波長がピッタリですねうれしい顔

一票です

三人の感じが似てるだけに、違和感なしでしたるんるんるんるん
おもしろかったですぴかぴか(新しい)
笑けすぎて苦しかった!ニンニン
一票◎

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