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高校数学の裏技コミュのチェビシェフの多項式

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多項式と漸化式の組み合わせは難関大学では非常に多いですが、中でも極めて高い出題率を誇るのがチェビシェフの多項式です。これそのものを扱う問題や、問題背景として題材にすることが多く、東大・京大・東北大・名大・九大を始め多くの大学で出題される頻出問題です。知識として知るだけでなく裏技としても使用できます。

■1.定義
チェビシェフの多項式T[n](x)は
 T[1](x)=1 , T[2](x)=2x^2-1
 T[n+2](x)=2xT[n+1](x)-T[n](x)
と定義されます。この漸化式を覚えておきましょう。

■2.グラフの概形
 下のコメント欄1・2にグラフ画像をアップしてますのでまずはそちらを見て下さい。どのグラフy=T[n](x)も
 -1≦x≦1 ⇔ -1≦y≦1
であり、(1,1),(-1,1),(-1,-1),(1,-1)を4頂点正方形の中に綺麗にピッタリおさまります。この特徴を頭に焼き付けておいて下さい。

■3.三角関数との関係
 チェビシェフ多項式は余弦関数と深い関係があります。「3倍角の公式」なら語呂で覚えている人も多いですが、4倍角以上は覚えきれません。しかしT[n](x)を使えば雪崩式にn倍角の公式を求められます。実はx = cosθとおくと
 cosnθ=T[n](cosθ)
というn倍角の等式が成り立ちます。つまり■1の漸化式を覚えていれば
cos(n+2)θ=2cosθcos(n+1)θ-cosnθ
という等式が作れます。これがよく題材にされますので、「漸化式を作れ」という問題の検算にもなりますし、数3の積分漸化式でも活躍します。
また、■2のグラフを見れば、T[n](x)=0の解はちょうど
 「cosnθ=0をみたす全てのθについてのcosθ」
に対応し、-1≦x≦1の区間にn個の実数解を持つことが分かると思います。それらの実数解は
 cos(π/n),cos(2π/n),cos(3π/n),…,cos(nπ/n)
になります。

□4.双曲線余弦関数との関係
 これは入試ではまず出題されないと思いますので、興味ある人だけ。三角関数では-1≦x≦1しか対応しませんが、それ以外の区間に対応する関数が双曲線余弦関数で、
 f(θ) = (e^θ+e^(-θ))/2
とすると、
 f(nθ)=T[n](f(θ))
という等式が成り立ちます。なおf(θ)はcoshθとも表記します

コメント(11)

上の■2のグラフ
y=T[1](x)
y=T[2](x)
y=T[3](x)
の画像
上の■2のグラフ
y=T[4](x)
y=T[5](x)
の画像
なぜだ?
(jpegになってますよね?)
ていうか定義が思いっきり間違えてました、すいません

■1.定義
(誤) T[1](x) = 1
(正) T[1](x) = x
チェビシェフ多項式には第一種と第二種がありますよね。
EARLさんのは第一種のほうですね。
(時々どっちがどっちか混乱するけど,,,)

第二種のほうは
U[0](x) = 0
U[1](x) = \sqrt{ 1 - x^2 }
U[n+1](x) + U[n-1](x) = 2x U[n]
で定まりますね。

第二種のほうは受験ではどうなんでしょうか,,,

また個人的には
S[0](x) = 0
S[1](x) = 1
S[n+1](x) + S[n-1](x) = x S[n]
(2xでなくxになっていることに注意)
で定まる多項式も好きです。
第二種は受験ではあまり見かけないですねぇ

追加で
■チェビシェフ多項式の合成
T[p](T[q](x))=T[pq](x)

■T[n](x)-x=0
T[n](x)-x=0は区間-1≦x≦1にn個の解を持ち、それらの解の和は0。

よってT[p](x)=y,T[q](y)=xを同時に満たす解のベクトル(x,y)=v↑はpq個存在し、それらの総和は(0,0)となる。

■係数
nが偶数のとき、奇数次の係数は全て0。
nが奇数のとき、偶数次の係数は全て0。
てのは簡単ですので覚えておきましょう。

それ以外の係数はややこしいので参考程度で。
T[n](x)のx^(n-2k)の係数a[n,k]は
 a[n,k]=(-1)^k*(n/(n-k))*2^(n-2k-1)*C[n-k,k]
と表されます。また、a[n,k]には以下のような性質があります。
●Σa[n,k]=1
●Σ(-1)^(k)a[n,k]=S[n]とすると、S[n+2]=2S[n+1]+S[n]という、亜フィボナッチ族数列となる。
●m=n-kとしてa[n,k]=R[m,k]とおくと
 R[m,k]=R[m-1,k-1]+2R[m-1,k]
 (1+x)(1+2x)^(m-1)のx^kの係数がR[m,k]となる。
やはり、第二種のほうはあまり、受験向きではないようですね。

一方で、実際に受験問題で見たことがあるわけではありませんが
(出題されたことはあるのでしょうか,,,)、
(7:)で定義したS[n](x)の方は(まだ)受験向きだと思っています。

S[n](2cosθ)=sin(nθ)/sinθ
S[n](q+q^(-1)) = ( q^n - q^(-n) ) / ( q - q^(-1) )
etc,,,

また、S[n](x) と T[n](x) には(正確には 2T[n](x/2))は
密接な関係がありまして,,,
調べてみると面白いですよ。
ちなみにT[n](x) と 2T[n](x/2) は単純にスケーリングの違いだけですが、
2T[n](x/2) のほうで、x^(n-2k)の係数を書くと
a[n,k]より(幾分か)式がシンプルになります。


ところで、質問なのですが、
亜フィボナッチ族数列というのは何ですか?
定義を教えてくれませんか?
フィボナッチ数列の漸化式の係数を少し変えたもの、
くらいの定義ですか?

また、(8:)で定義されたS[n]は、
何か数学的に由緒正しい数なのでしょうか?

>亜フィボナッチ族

一般的に
F[n+2](x)=xF[n+1](x)+F[n](x)
で与えられる多項式をフィボナッチ多項式といいます。特に
F[1](x)=1 , F[2](x)=x
とおけば、F[n](x)はフィボナッチ数列と全く同じ性質をもちます。
S[n]はx=2の場合です。
ありがとうございますm(__)m
フィボナッチ多項式というんですね…
どうやらF[n](x)とS[n](x)は、ほとんど同じようなもののようですね
(フーリエ変換のようなもの…受験数学から離れてすみません)
係数a[n,k]についてもう少し計算してみるつもりです。
大変参考になりました。
ありがとうございました。

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