「協働会館」（正式名称：港湾労働者第二宿泊所）は昭和11年(1936年）に建てられた近代和風建築です。
もともとは、芝浦花柳界の検番（芸妓の取次ぎなどをした三業組合の事務所）として造られました。
当時の三業組合長であった細川力蔵氏の寄付であったと言われています。
細川氏は芝浦に住み、自邸を改築して料亭「雅叙園」を経営していました。
昭和6年からは目黒にも大きな雅叙園を作り始め、その時に活躍した棟梁・酒井久五郎氏に依頼し、この建物を建てました。
唐破風の玄関、百畳もの大広間。良質の材木をふんだんに使い、近代木造建築の技術と意匠を巧みに織りあわせた贅を尽くした建築物です。
まさに、芝浦花柳界の賑わいを象徴する建物でありましたが、検番として使われた期間は短く、戦中に花柳界が疎開したことにより、この建物は港湾労働者の宿泊所として転用され、のちに東京都の所有となりました。
現在では老朽化を理由にその役割を終え、街に佇んでいます。
この建物のように贅沢に作られた検番は、今は東京のどこにもなく、花柳界の文化を伝える数少ない遺産であり、また当時の木造建築物の高い技術と豊かな意匠を教えてくれる貴重な建築物であります。
また、「協働会館」の名は、港湾労働者の施設として転用の際、建物の転用に尽力された初代館長、荻久保昇氏が命名したものです。
もともとは、芝浦花柳界の検番（芸妓の取次ぎなどをした三業組合の事務所）として造られました。
当時の三業組合長であった細川力蔵氏の寄付であったと言われています。
細川氏は芝浦に住み、自邸を改築して料亭「雅叙園」を経営していました。
昭和6年からは目黒にも大きな雅叙園を作り始め、その時に活躍した棟梁・酒井久五郎氏に依頼し、この建物を建てました。
唐破風の玄関、百畳もの大広間。良質の材木をふんだんに使い、近代木造建築の技術と意匠を巧みに織りあわせた贅を尽くした建築物です。
まさに、芝浦花柳界の賑わいを象徴する建物でありましたが、検番として使われた期間は短く、戦中に花柳界が疎開したことにより、この建物は港湾労働者の宿泊所として転用され、のちに東京都の所有となりました。
現在では老朽化を理由にその役割を終え、街に佇んでいます。
この建物のように贅沢に作られた検番は、今は東京のどこにもなく、花柳界の文化を伝える数少ない遺産であり、また当時の木造建築物の高い技術と豊かな意匠を教えてくれる貴重な建築物であります。
また、「協働会館」の名は、港湾労働者の施設として転用の際、建物の転用に尽力された初代館長、荻久保昇氏が命名したものです。
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コメント(8)
サリーさんへ
最近の様子は目で確かめていないので良くわかりませんが
新しい記事があったので増やしておきます。
■ 残そう、最後の「検番」―協働会館解体計画で移築協力者探し
■ 花柳界の文化・粋を残そう−芸妓の取り継ぎなどを行っていた「検番」施設で唯一現存する港区芝浦の「協働会館」（正式名称：港湾労働者第二宿泊所）に解体計画が持ち上がっていることに対し、地元有志の集まりが建物の移築を構想。協力してくれる民間事業者を探している。建物を所有する都は、「老朽化が著しく、時が経つごとに周囲への危険度は増している。来年の台風シーズンまでには何とかしたい」と考えており、残された時間は多くない。
協働会館の所在地は、港区芝浦１ノ11。昭和11年の建設で、構造は木造在来軸組工法（屋根部分トラス構造）延べ４４４平方?。建築面積２２２平方?。目黒の雅叙園を手掛けた酒井久五郎棟梁の作といわれる。港湾労働者宿泊所として転用され、東京都が所有。老朽化により平成12年７月に使用を停止。建物のみが残っている。
取り壊しが予定されていることを聞いた地元有志は、平成９年に「芝浦・協働会館を活かす会」を組織。▽湾岸地域のランドマークとしての活用▽貴重な歴史的建造物としの保存▽観光名所・撮影の場などへ利活用▽文化交流の場としての活用−などを提案したが、実現には至らず、現在まで勉強会や保存策の検討を継続している。
今回の協力者探しは、都港湾局から「できれば平成16年度内に解体したい」との意向が伝えられたのがきっかけ。早急に具体的な対策を講じる必要があると考え、建物を移築し部材などを生かしてくれる事業者探しを始めた。
現在のところ、港湾局に具体的な移築計画は提示されておらず、局としても「様子を見ている」状況。「強引に取り壊すことはしない」としているが、すでに瓦が飛ぶなどの実例があり、建物自体の耐久性にも疑問がある。現在はネットで保護しているが、火災の危険性もある。地域の安全面を考えると、長くは放置できない状況だ。跡地には港湾労働者のための福利厚生施設の建設を計画しているが、既存の撤去にめどがつかなければ予算措置もできない。
「検番」は置屋の芸者を取りまとめ、料亭や待合に派遣する事務所。花柳界の象徴となるように、「置屋」などの建物よりも立派な建物が多かった。
協働会館は、２階に大広間とヒノキ舞台を備え、百畳の広さがある。この空間がもつ魅力・特性を生かして、剣舞や日舞、謡曲といった伝統芸能の稽古・お披露目の場や、映画やテレビドラマのロケ地として利用されこともある希少な建物。
「調査の結果、行政として保存するには至らないと判断した」というものの、民間のノウハウとアイデアなら生かす道もあるはず。活かす会もこの点に期待している。
問い合わせは、協働会館を活かす会事務局＝ＦＡＸ０３（５４８５）３５４１＝まで。
最近の様子は目で確かめていないので良くわかりませんが
新しい記事があったので増やしておきます。
■ 残そう、最後の「検番」―協働会館解体計画で移築協力者探し
■ 花柳界の文化・粋を残そう−芸妓の取り継ぎなどを行っていた「検番」施設で唯一現存する港区芝浦の「協働会館」（正式名称：港湾労働者第二宿泊所）に解体計画が持ち上がっていることに対し、地元有志の集まりが建物の移築を構想。協力してくれる民間事業者を探している。建物を所有する都は、「老朽化が著しく、時が経つごとに周囲への危険度は増している。来年の台風シーズンまでには何とかしたい」と考えており、残された時間は多くない。
協働会館の所在地は、港区芝浦１ノ11。昭和11年の建設で、構造は木造在来軸組工法（屋根部分トラス構造）延べ４４４平方?。建築面積２２２平方?。目黒の雅叙園を手掛けた酒井久五郎棟梁の作といわれる。港湾労働者宿泊所として転用され、東京都が所有。老朽化により平成12年７月に使用を停止。建物のみが残っている。
取り壊しが予定されていることを聞いた地元有志は、平成９年に「芝浦・協働会館を活かす会」を組織。▽湾岸地域のランドマークとしての活用▽貴重な歴史的建造物としの保存▽観光名所・撮影の場などへ利活用▽文化交流の場としての活用−などを提案したが、実現には至らず、現在まで勉強会や保存策の検討を継続している。
今回の協力者探しは、都港湾局から「できれば平成16年度内に解体したい」との意向が伝えられたのがきっかけ。早急に具体的な対策を講じる必要があると考え、建物を移築し部材などを生かしてくれる事業者探しを始めた。
現在のところ、港湾局に具体的な移築計画は提示されておらず、局としても「様子を見ている」状況。「強引に取り壊すことはしない」としているが、すでに瓦が飛ぶなどの実例があり、建物自体の耐久性にも疑問がある。現在はネットで保護しているが、火災の危険性もある。地域の安全面を考えると、長くは放置できない状況だ。跡地には港湾労働者のための福利厚生施設の建設を計画しているが、既存の撤去にめどがつかなければ予算措置もできない。
「検番」は置屋の芸者を取りまとめ、料亭や待合に派遣する事務所。花柳界の象徴となるように、「置屋」などの建物よりも立派な建物が多かった。
協働会館は、２階に大広間とヒノキ舞台を備え、百畳の広さがある。この空間がもつ魅力・特性を生かして、剣舞や日舞、謡曲といった伝統芸能の稽古・お披露目の場や、映画やテレビドラマのロケ地として利用されこともある希少な建物。
「調査の結果、行政として保存するには至らないと判断した」というものの、民間のノウハウとアイデアなら生かす道もあるはず。活かす会もこの点に期待している。
問い合わせは、協働会館を活かす会事務局＝ＦＡＸ０３（５４８５）３５４１＝まで。
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