面白いです
頂き、ありがとうございます
昔、一人暮らしを謳歌するために住んでいたｱﾊﾟｰﾄでの体験談『何かいる部屋(一人暮らし)』ｼﾘｰｽﾞも第26段となりました。
やっと、投稿できた
・゜・(つД｀)・゜・
初見の方は、ｱﾊﾟｰﾄの詳細が書いてある
【実体験】一人暮らし
http://
を、読んでから閲覧頂くことをｵｽｽﾒします。
もちろん、強制ではないので悪しからず。
そして、今回の投稿は長くなりそうなので、読みやすくするためにｺﾒﾝﾄを使いますがご了承下さい。
なお、文才がないので誤字脱字乱文等があるかとは思いますが、温かい眼差しで見てくださいね。
《目覚めの攻防戦》
朝、けたたましく鳴り響く電子音に夢の淵瀬を漂っていた意識がﾌﾜﾘと浮上した。
おい、昨日の私。
何で休みなのに、目覚ましｾｯﾄしてんねん。
思わずｲﾗｯとした。
頭まで被った布団の中から手探りで目標を定め、叩き付けるようにｽｲｯﾁを切る。
鈍い音と共に、ｼﾞﾝﾜﾘと痺れが広がる掌が痛い。
寝惚けた頭で、手加減って難しいなぁ……なんて思いつつも、小さく『八つ当たりしてｺﾞﾒﾝ…』と掛け布団の中から時計に謝ってみた。
あぁ、もう何やねん。
昨日の自分を殴りたい。
ﾉﾛﾉﾛと頭まで被った掛け布団から顔だけを出す。
『ｷｰﾝ』という耳鳴りと共に、こめかみに鈍い痛みがはしって微かに眉間に皺をよせた。
ｶｰﾃﾝの隙間から漏れる朝日が眩しいぜ。
蓑虫状態で、窓に向けて起こした頭を枕に沈めながら小さく唸ってみる。
昨晩、酔っていた事は認めよう……。
布団から這い出ようと、ゆっくりと体を起こした私は、掛け布団を半分被った状態で『orz』になりながら
『…あぅ…』
なんて言う奇妙な声で呻き、ﾌﾗﾌﾗする頭を両手で抱えた。
『ﾋﾟｷｯ
』
そこまで深酒なんてしてないはずなんだけど……なぁ。
昨日は何を飲んだっけ？
『ﾊﾟｷｯ』
半端に残ってた焼酎を、飲みきってしまおうなんて思ったんが間違いやったかなぁ。
今思えば、随分と無茶な飲み方したような気もするし。
確かあの焼酎、度数がえらく高かったなぁ。
そのせいで悪酔いしたんやな、多分。
『ﾊﾟｷｯﾊﾟｷｯ』
……うん、家鳴りさんは今日も朝から元気だ(笑)
もちろん、ｽﾙｰｽｷﾙ発動。
『…あぅ…』
鈍い頭痛に頭を抱えながら、変な呻き声を再度小さく漏らす。
『…ﾐｼｯ…』
さてと、もう一眠りすれば頭もｽｯｷﾘするやろ。
そう思って、布団の中にゆっくりと潜り込んだ。
はいいものの、耳鳴りが酷すぎて虚しく時間だけが過ぎていった。
一度、目が覚めてしまうとﾅｶﾅｶ寝付けないものらしい。
『ﾊﾟｷｯﾐｼｯ』
そして、家鳴りさんが五月蝿い。
『さっさと起きろ』とでも言うんやろか？
もちろん、全力で起床は拒否。
休みくらい昼近くまで寝かせてくれよ。
『…五月蝿いねん…』
掛け布団に頭までくるまって、小さくぼやいてみた。
『…ﾐｼｯ…ﾐｼｯ…』
不気味な音を響かせて、家鳴りさんは暫く沈黙してくれた。
よし、さっさと寝てしまおう。
そう思って瞼を閉じる。
ｼｰﾝと静まり返る押し入れの部屋。
睡魔に促されるままに意識がﾎﾞﾝﾔﾘしてきて、夢とうつつの狭間で私は船を漕いでいた。
『ﾊﾞﾝ』
床を拳で殴るような、そんな音がすぐ真横から聞こえて思わず肩が跳ねる。
『ﾄﾞﾝ』
今度は、壁。
『ｶﾞﾝ』
次は押し入れの襖を内側から。
折角の睡魔さんが、裸足で逃げ出しました。
最近、遠慮がなくなってないか？
前は、もっと慎ましい感じじゃなかったか？
てか、何でそんなに起こしたがるんやろ？
そんな事を考えている合間も、響き渡る騒音。
酷くなる一方の耳鳴りと頭痛に、流石に寝ていられる環境ではない。
これ以上、布団の中でﾓﾀﾓﾀしてると、天井の梁やらなんやらがえらいことになりそうやな。
それに、朝っぱらからこんなに騒がしければ近所迷惑にもなりかねない。
なので、盛大にため息を吐きつつ起床することにした。
『おはよう』
誰に言うわけでもなく、恒例となっている朝の挨拶をﾎﾟﾂﾘ。
『ﾋﾟｷｯﾊﾟｷｯﾋﾟｷｷｯ』
これって、なんだろう(笑)
言いたいことがあんなら、ﾊｯｷﾘｷｯﾊﾟﾘ言葉にして伝えんかい……。
まだまだ寝惚け気味な頭の中で、ぼんやりとﾂｯｺﾐを入れる。
そして、私は後悔するんだ。
自分から『あちらさんｶﾓｰﾝ』しちゃった後の現状に。
布団に座り込んで、二日酔い&眠気と戦いながら、だらしない体育座りみたいな感じで項垂れていた私の耳に、微かに聞こえた布が擦れるような音。
思いの外、側で聞こえた……ような気がする。
そう思って重たい頭をゆっくりと持ち上げる過程で、音のした方に視線だけを左側へ向けた。
↓ｺﾒﾝﾄに続く↓
やっと、投稿できた
・゜・(つД｀)・゜・
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【実体験】一人暮らし
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を、読んでから閲覧頂くことをｵｽｽﾒします。
もちろん、強制ではないので悪しからず。
そして、今回の投稿は長くなりそうなので、読みやすくするためにｺﾒﾝﾄを使いますがご了承下さい。
なお、文才がないので誤字脱字乱文等があるかとは思いますが、温かい眼差しで見てくださいね。
《目覚めの攻防戦》
朝、けたたましく鳴り響く電子音に夢の淵瀬を漂っていた意識がﾌﾜﾘと浮上した。
おい、昨日の私。
何で休みなのに、目覚ましｾｯﾄしてんねん。
思わずｲﾗｯとした。
頭まで被った布団の中から手探りで目標を定め、叩き付けるようにｽｲｯﾁを切る。
鈍い音と共に、ｼﾞﾝﾜﾘと痺れが広がる掌が痛い。
寝惚けた頭で、手加減って難しいなぁ……なんて思いつつも、小さく『八つ当たりしてｺﾞﾒﾝ…』と掛け布団の中から時計に謝ってみた。
あぁ、もう何やねん。
昨日の自分を殴りたい。
ﾉﾛﾉﾛと頭まで被った掛け布団から顔だけを出す。
『ｷｰﾝ』という耳鳴りと共に、こめかみに鈍い痛みがはしって微かに眉間に皺をよせた。
ｶｰﾃﾝの隙間から漏れる朝日が眩しいぜ。
蓑虫状態で、窓に向けて起こした頭を枕に沈めながら小さく唸ってみる。
昨晩、酔っていた事は認めよう……。
布団から這い出ようと、ゆっくりと体を起こした私は、掛け布団を半分被った状態で『orz』になりながら
『…あぅ…』
なんて言う奇妙な声で呻き、ﾌﾗﾌﾗする頭を両手で抱えた。
『ﾋﾟｷｯ
』 そこまで深酒なんてしてないはずなんだけど……なぁ。
昨日は何を飲んだっけ？
『ﾊﾟｷｯ
』 半端に残ってた焼酎を、飲みきってしまおうなんて思ったんが間違いやったかなぁ。
今思えば、随分と無茶な飲み方したような気もするし。
確かあの焼酎、度数がえらく高かったなぁ。
そのせいで悪酔いしたんやな、多分。
『ﾊﾟｷｯ
ﾊﾟｷｯ』 ……うん、家鳴りさんは今日も朝から元気だ(笑)
もちろん、ｽﾙｰｽｷﾙ発動。
『…あぅ…』
鈍い頭痛に頭を抱えながら、変な呻き声を再度小さく漏らす。
『…ﾐｼｯ…』
さてと、もう一眠りすれば頭もｽｯｷﾘするやろ。
そう思って、布団の中にゆっくりと潜り込んだ。
はいいものの、耳鳴りが酷すぎて虚しく時間だけが過ぎていった。
一度、目が覚めてしまうとﾅｶﾅｶ寝付けないものらしい。
『ﾊﾟｷｯ
ﾐｼｯ』 そして、家鳴りさんが五月蝿い。
『さっさと起きろ
』とでも言うんやろか？ もちろん、全力で起床は拒否。
休みくらい昼近くまで寝かせてくれよ。
『…五月蝿いねん…』
掛け布団に頭までくるまって、小さくぼやいてみた。
『…ﾐｼｯ…ﾐｼｯ…』
不気味な音を響かせて、家鳴りさんは暫く沈黙してくれた。
よし、さっさと寝てしまおう。
そう思って瞼を閉じる。
ｼｰﾝと静まり返る押し入れの部屋。
睡魔に促されるままに意識がﾎﾞﾝﾔﾘしてきて、夢とうつつの狭間で私は船を漕いでいた。
『ﾊﾞﾝ
』 床を拳で殴るような、そんな音がすぐ真横から聞こえて思わず肩が跳ねる。
『ﾄﾞﾝ
』 今度は、壁。
『ｶﾞﾝ
』 次は押し入れの襖を内側から。
折角の睡魔さんが、裸足で逃げ出しました。
最近、遠慮がなくなってないか？
前は、もっと慎ましい感じじゃなかったか？
てか、何でそんなに起こしたがるんやろ？
そんな事を考えている合間も、響き渡る騒音。
酷くなる一方の耳鳴りと頭痛に、流石に寝ていられる環境ではない。
これ以上、布団の中でﾓﾀﾓﾀしてると、天井の梁やらなんやらがえらいことになりそうやな。
それに、朝っぱらからこんなに騒がしければ近所迷惑にもなりかねない。
なので、盛大にため息を吐きつつ起床することにした。
『おはよう』
誰に言うわけでもなく、恒例となっている朝の挨拶をﾎﾟﾂﾘ。
『ﾋﾟｷｯ
ﾊﾟｷｯﾋﾟｷｷｯ』 これって、なんだろう(笑)
言いたいことがあんなら、ﾊｯｷﾘｷｯﾊﾟﾘ言葉にして伝えんかい……。
まだまだ寝惚け気味な頭の中で、ぼんやりとﾂｯｺﾐを入れる。
そして、私は後悔するんだ。
自分から『あちらさんｶﾓｰﾝ』しちゃった後の現状に。
布団に座り込んで、二日酔い&眠気と戦いながら、だらしない体育座りみたいな感じで項垂れていた私の耳に、微かに聞こえた布が擦れるような音。
思いの外、側で聞こえた……ような気がする。
そう思って重たい頭をゆっくりと持ち上げる過程で、音のした方に視線だけを左側へ向けた。
↓ｺﾒﾝﾄに続く↓
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コメント(40)
↑続き↑
眼鏡なしでﾎﾞﾝﾔﾘと霞む、寝ぼけ眼の視界の端に映る畳の上の黒い靄の塊。
それを認識した瞬間、じんわりと空気に溶けるように視界に捉えていた部分の輪郭が崩れて、白い『何か』が姿を表す。
あぁ、あれは足袋だよなぁ……って？
ちょっと待て、なんで足袋なん？
中途半端な状態で、持ち上げようとした私の頭がﾋﾟﾀﾘと停止した。
『………』
今まで感じていた眠気なんて、一気に何処かに吹っ飛びました。
恐る恐る、左側の畳にあった視線をゆっくり上へ向けてみる。
少し汚れた白い足袋の次に見えたのは、深い藍色っぽい布。
草臥れた感じの、使い込まれたような質感。
更に上に向けると、それが袴であるのが分かった。
えっと……お侍さん？
時代劇で、あんな身なりの浪人さんをみたことあるぞ。
そこまで認識した思考が停止して、視線も浪人さん(仮)の腰のあたりで停止した。
てか、ちょっと待てって
何で『此処』に浪人さんがいんねん。
時代錯誤も甚だしいやんか。
てか、私の部屋だぞ。
一人暮らしなんだぞ。
私以外に人がいるわけないやん。
落ち着け、私。
冷静になれ、私。
朝っぱらから白昼夢なんて見てる場合じゃない。
よし、ｽﾙｰしよう
(｀・ω・´)ｷﾘｯ
←ﾎﾟｼﾞﾃｨﾌﾞMAX
あえて気にしない方向で、何時ものごとく深く考えない。
何事もなかったように、視線を左側から布団に戻す。
左上から強烈な視線を感じるも、内心冷や汗ﾀﾞﾗﾀﾞﾗになりながら、それとなく右側の窓を見た。
あぁ、朝日が眩しいぜ……。
何だろう、悟りが開けそうな気がする(笑)
そんな馬鹿みたいなことを考えていると、左側から溜め息が聞こえた。
『…解ｾﾇ…』
言葉と同時に、畳に座り込むような音と気配を感じて、ｶﾞｯﾁﾘと掴まれたような衝撃が左肩に走った。
『ﾐｼｯ』
と言う、天井が軋む音と同時に私の左肩を掴んだ手に力がこもる。
『痛っ』
怖くて左側を振り返れない私を他所に、力強く掴んだ私の左肩を今度は優しく擦る。
『…解ｾﾇ…』
どうしてこうなった？
「ほ〜ら、怖くないよ〜」とでも言いたげに、聞こえてきた声色は子供でもあやすみたいに優しい。
左側を振り向けと言うのか？
どんだけ鬼畜やねん。
ﾌﾗｸﾞを回収しなきゃいけない感じなん？
朝っぱらから酷すぎないか、この現状。
そして、私はゆっくりと頭ごと右側の窓に固定されていた視界を正面に向ける。
もちろん左側はｼｬｯﾄﾀﾞｳﾝ。
姿勢を中途半端な体育座りから正座に正して……
『ﾀﾞﾗﾀﾞﾗしないで起きますから、どうか勘弁してください』
と、勢いよく土下座していた。
なんかもう、今日は色んな意味で勝てる気がしない。
休日なのに……なんともまぁ規則正しい生活を余儀なくされた、とある日の午前6時過ぎでした。
眼鏡なしでﾎﾞﾝﾔﾘと霞む、寝ぼけ眼の視界の端に映る畳の上の黒い靄の塊。
それを認識した瞬間、じんわりと空気に溶けるように視界に捉えていた部分の輪郭が崩れて、白い『何か』が姿を表す。
あぁ、あれは足袋だよなぁ……って？
ちょっと待て、なんで足袋なん？
中途半端な状態で、持ち上げようとした私の頭がﾋﾟﾀﾘと停止した。
『………』
今まで感じていた眠気なんて、一気に何処かに吹っ飛びました。
恐る恐る、左側の畳にあった視線をゆっくり上へ向けてみる。
少し汚れた白い足袋の次に見えたのは、深い藍色っぽい布。
草臥れた感じの、使い込まれたような質感。
更に上に向けると、それが袴であるのが分かった。
えっと……お侍さん？
時代劇で、あんな身なりの浪人さんをみたことあるぞ。
そこまで認識した思考が停止して、視線も浪人さん(仮)の腰のあたりで停止した。
てか、ちょっと待てって
何で『此処』に浪人さんがいんねん。
時代錯誤も甚だしいやんか。
てか、私の部屋だぞ。
一人暮らしなんだぞ。
私以外に人がいるわけないやん。
落ち着け、私。
冷静になれ、私。
朝っぱらから白昼夢なんて見てる場合じゃない。
よし、ｽﾙｰしよう
(｀・ω・´)ｷﾘｯ
←ﾎﾟｼﾞﾃｨﾌﾞMAX
あえて気にしない方向で、何時ものごとく深く考えない。
何事もなかったように、視線を左側から布団に戻す。
左上から強烈な視線を感じるも、内心冷や汗ﾀﾞﾗﾀﾞﾗになりながら、それとなく右側の窓を見た。
あぁ、朝日が眩しいぜ……。
何だろう、悟りが開けそうな気がする(笑)
そんな馬鹿みたいなことを考えていると、左側から溜め息が聞こえた。
『…解ｾﾇ…』
言葉と同時に、畳に座り込むような音と気配を感じて、ｶﾞｯﾁﾘと掴まれたような衝撃が左肩に走った。
『ﾐｼｯ
』
と言う、天井が軋む音と同時に私の左肩を掴んだ手に力がこもる。
『痛っ
』
怖くて左側を振り返れない私を他所に、力強く掴んだ私の左肩を今度は優しく擦る。
『…解ｾﾇ…』
どうしてこうなった？
「ほ〜ら、怖くないよ〜」とでも言いたげに、聞こえてきた声色は子供でもあやすみたいに優しい。
左側を振り向けと言うのか？
どんだけ鬼畜やねん。
ﾌﾗｸﾞを回収しなきゃいけない感じなん？
朝っぱらから酷すぎないか、この現状。
そして、私はゆっくりと頭ごと右側の窓に固定されていた視界を正面に向ける。
もちろん左側はｼｬｯﾄﾀﾞｳﾝ。
姿勢を中途半端な体育座りから正座に正して……
『ﾀﾞﾗﾀﾞﾗしないで起きますから、どうか勘弁してください』
と、勢いよく土下座していた。
なんかもう、今日は色んな意味で勝てる気がしない。
休日なのに……なんともまぁ規則正しい生活を余儀なくされた、とある日の午前6時過ぎでした。
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