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『ラビリン』新浦安店コミュのガルマーさん

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舞台上、左側に、体育座りするガルマーさんと、右側に、白い眼出し頭巾姿の男(『新橋駅をご利用の皆さん』の被り物)。
「……というわけで、木馬を落とし損ねちゃったんだ」
「えーなんだよおめい。そんなこと失敗しちゃったの?おめい、バカじゃネイノー」
「そう言うなよ。それでも直接ジャブローに降下する軌道からは外してやったからさ。この北米大陸のどこかには着陸しているはずだよ」
「フーン、そんな手負いの宇宙艦一隻なら、オレにくれればいいじゃない」
「ガルマーさんの手をわずらわすこともないよ」
「あーッおめい、独り占めするなんて、バカじゃネイノー!」
「じゃあ、ガルマーさんも木馬撃沈の手柄がほしいのかい?」
「別にそんなの欲しくねいよ。なんでもかんでも欲しがると思うなよなー」
「じゃあ私が木馬を沈めちゃってもいいよな」
「なにゆってんのおめい、そんなのに本気になっちゃって、バカじゃネイノー」
「じゃあガルマーさんが木馬を沈めるかい?」
「別にそんな小さな手柄は欲しくねいよー。なんでもかんでも欲しがると思うなよなー」
「じゃあ私が沈めちゃうよ?」
「アーッおめい抜け駆けする気だな、おめいバカじゃネイノー!」
「じゃあ、私が木馬を誘い出すから、それをガルマーさんが沈めるのはどうかな。私はこの手で、仕留めそこなった獲物にとどめを刺したいだけだ。手柄はガルマーさんがとればいい」
「手柄?」
「手柄だよ」
「手柄手柄!」
「手柄手柄」
「手柄手柄手柄!」
「そうすれば兄上や姉上にも面目が立つしね」
「アーッなにおめい、兄上や姉上は関係ねいだろ!そんなこと持ち出すなんておめい、バッカじゃネイノー!」
「ごめんよガルマーさん。士官学校の同期に免じて、許してくれないかい?」
「んー、よし、許す!オレはなんでも許してあげます」
「やさしいなぁ、ガルマーさんは」
「ヘヘヘ」
「ヘヘヘ」
「ヘヘヘヘヘ」
「ヘヘヘヘヘ」
「あんまし笑うなよなー。兵が見てるじゃネイノー」
「わかったよ。……ちょっと、木馬が策敵網にかかったかどうか、見てくるよ」
白頭巾の男、退出。

ガルマーさん、体育座りのまま身を揺すり、大きく倒れて身を起こす。
「うーんうーん、憑依!……いかほどの戦力が残っていようと、それは既に形骸である。敢えて言おう、“カス”であると! それら軟弱の集団が、このア・バオア・クーを抜くことはできない、と私は断言する!……うーんうーん」
白頭巾の男、帰ってくる。
「ガルマーさん、また憑依してたの?」
「うん」
「誰だった?」
「わかんない」
「あのね、ガルマーさん。まだ木馬を発見した情報は入ってなかったよ」
「アーッなにおめい、バカじゃネイノー!」
「そう言うなよガルマーさん。私たちは親友じゃないか」
「許す。オレはなんでも許してあげます」
「やさしいなぁ、ガルマーさんは」
「ヘヘヘ」
「ヘヘヘ」
「ヘヘヘヘヘ……うーんうーん、憑依!……√離れても変わっても見失っても、かがや〜っきを、消さないでぇ……♪(TMNの『BEYOND THE TIME~メビウスの宇宙を越えて~』のサビをいやにリアルに歌う)……うーん、うーん」
「ガルマーさん、何が憑依してたの?」
「わかんない」
「ねえガルマーさん。休暇の時は何してるの?女の子とかどうなの?」
「女の子好きだよ」
「……うん。ガルマーさんはどんな女の子が好みなの?」
「キシリア姉さん」
「キシリア姉さん!?」
「キシリア姉さんとかはやだよ」
「キシリア姉さんとかはないよ」
「んーとね、イセリナ!」
「イセリナさんかあ」
「イセリナ、イセリナ」
「イセリナかあ」
ガルマーさん、自分の巻き毛をくるくるしだす。
「……ああ、もう興味がそっちに行っちゃったんだね。あ、食べた」
白頭巾の男、ガルマーさんの尻をたたいたり、後頭部を小突いたりするが、緩慢な動作でよけるのみで、白頭巾の男に注意が向かない。
「ねえ、ガルマーさん、あ食べた」
「うーん、うーん、」
と、怪しい動きをするガルマーさん。渋い顔をする白頭巾の男。
「うーん、……憑依!……登場人物が全員日本人なんて冗談じゃないってんですよ…うーん…結局ね、日本に本当に新しいロボットをデザインできるデザイナーがいないから、ぼくはシド・ミードを…うーん…Zは失敗作だったと思っています……ヤバいかな?……うーんうーん」
「ガルマーさん、誰が憑依してたの?」
「わかんない……、帰る!」
「ええっ」
「だってつまんなくなっちゃったんだもん」
「帰るったってまだ木馬の……あー、もう注意が巻き毛に。あ、食べた。……ねえ司令室に戻ろうよガルマーさん」
と、ガルマーさん、あらぬ方にむかって、
「おめいは刑事コジャックに出ていた人ですか?」
「デギン公の肖像だろ!? 自分の父親を忘れてどうすんだよ!……あーホラ司令部要員がみんな異様に優しい笑顔になっちゃって……」
司令室に戻ってガルマーさんを座らせる。
「もう、しょうがないや。今日は木馬の追跡は諦めて、ご飯にしよう。士官食堂から何か取ろうか」
「取るってナニ?戦闘態勢」
「戦闘体勢はまだとらないよ」
「作戦の指揮?」
「指揮官は私じゃないから執らないよ」
「山守組長の生命(タマ)?」
「タマはとらないよ」
「魚の目?」
「魚の目もとらないよ」
「『デビルマン』の映画版?」
「そんなおそろしいものは撮らないよ」
「そうかあ……とらないのかあぁ……はああぁぁぁぁぁ……」
「何がそんなに残念なんだよ!?……え、なに?」
と、舞台右袖に振り向く。
「……そうか、わかった。ねえガルマーさん、君宛の映像通信が入っているそうだよ」
「イセリナかなイセリナかな」
と、喜び勇んで舞台右袖に駆け寄るガルマーさん。
ぽち、とモニタースイッチに手を触れるが、どうやら通信の相手は……
泣きそうな顔で、白頭巾の男を振り返る。
「キシリア姉さんはやだよ」
「そうだな」

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