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2007年11月03日00:58

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黒字倒産の意味も知らないような人は株式投資はするな

【コラム】 「黒字倒産」って、どうして起こる?
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=330654&media_id=29

数千億円もの赤字があっても倒産しない会社がある一方で、黒字なのに倒産する会社もある。でもこんなことは当たり前である。要するに「資金繰り」が続くかどうかの違いである。
現在の有価証券報告書には、貸借対照表(バランスシート)、損益計算書以外に、キャッシュフロー計算書というものが記載されている。そのキャッシュフロー計算書を見れば、その会社の現金収支がどうなっているのかわかる。

「損益は意見、キャッシュフローは事実」と言われる。要するに、会計処理等のやり方で、利益が上がっているように見せることは可能だし、反対に損失が計上されることもある。損益計算書上で利益が上がっていても、その会社の資金繰りが良好かどうかはわからない。反対に健全な黒字というものもある。

その点、キャッシュフローは嘘はつかない。特に営業収支(営業活動によるキャッシュフロー)を見れば、その会社がちゃんと現金(キャッシュ)を稼ぎ出す力があるかどうかがわかる。売上が増大していても、その分、運転資金が余計にかかっていれば、資金繰りは逆にキツくなるという現象がしばしば見られ、場合によっては「黒字倒産」が起きる。損益計算書を1期分だけ眺めていても、そういうことはわからない。むしろ貸借対照表を2期分並べて見る方が有益である。売掛金、受取手形、在庫等が増えている場合は気をつけた方が良い。これらの数字の月商対比の回転期間(何ヶ月分か)をチェックすると異常値に気づくことが多い。

倒産するような会社の場合、過去数ヵ年の決算書を調べてみると、売上債権(売掛金と受取手形)と在庫の回転期間が増加して、仕入債務(買掛金と支払手形)の回転期間は減少していることが多い。要するに、儲からないから、得意先には不利な条件(なかなかおカネを払ってもらえない)でも販売せざるを得ないことになる一方で、仕入先から信用してもらえず、早くカネを払わないといけなくなる。その結果、資金繰りがだんだん厳しくなるという訳である。

キャッシュフロー計算書で、営業活動CFはマイナスなのに、投資または財務活動CFがプラスだから帳尻が合っているような会社もある。
前者については過去の投資の取り崩しとか資産の売却によってカネを捻出している場合、後者は借金をしてカネを調達している場合等であるが、多くの場合は健全な状態ではない。やはり基本は営業活動できちんとカネを稼ぎ出せているかどうかがポイントであろう。

と言うことで、会社の財務状態を見る場合、貸借対照表や損益計算書だけでなく、キャッシュフロー計算書を点検しないといけないということになるが、別に難しいものでも何でもない。
キャッシュフロー計算書の仕組みは、基本は「小遣い帳」と同じである。あるいは会社の「資金繰り表」も「小遣い帳」とほぼ同じ。
また貸借対照表2期分と損益計算書1期分があれば、自分で作ることだってできる。またそんな手間をかけなくても、前にも書いたとおり、貸借対照表を2期分かできればそれ以上、並べて眺めてみれば、だいたいのことはわかる。

以上は金融機関の「カネ貸し」にとっては基本中の基本のようなレベルの話である。でもこの程度のことも知らないで、株式投資とかやっている人がいるが、僕に言わせれば「怖いもの知らず」である。
東証マザーズとかヘラクレスとか、まあ昔の感覚では、とても「上場会社」とは呼べないようないい加減な会社でも上場できちゃうマーケットもある。最初からギャンブルだと割り切ってやる分には勝手だが、大切な虎の子のようなおカネを投資するのならば、少しは財務分析の初歩くらいのことは勉強してからやった方が良い。材料となるデータは今どきはインターネット等でいくらでも入手可能であることだし。
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