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2007年10月23日16:54

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犯さん哉

パルコ劇場で上演しているお芝居『犯さん哉』を見てきました。
古田新太氏が、あんなに楽しそうに演じているのを久々に見たような気もします。
どうやら、古田氏が、ケラ氏に「劇団健康でやっていたようなナンセンスコメディを作ってくれ」(例題に『ウチハソバヤジャナイ』を出したらしい)と依頼して、結果出来た芝居。
ですから、ナンセンスコメディ。意味なんてありゃしない!!
古田氏もケラ氏も「お客さん、ごめんなさい」という気持ちでやっていたらしい(笑)。
こんな分裂病気質のアホみたいな芝居(誉めてます)を8500円も払って見に行く奴らの気が知れない!!(笑)
でも、面白いんだもの〜。

そして、やっぱり思うのは、ケラ氏はナンセンスコメディを書かせると上手いなぁ〜・・・というコト。
私は、ケラ氏の芝居はナンセンスコメディから入ったので、ナンセンスコメディを書くケラ氏を見てるとホッとします。
「バカだなぁ〜」と笑いながら、でも毒やトゲがある。

でもサ・・・。スタジオライフのファンで、姜暢雄氏目当ての人が見たら、ワケ分からなかったんじゃないかな?(^_^;)

でも、良いの!!
分からないって文句を言う人には「じゃあ、アンタは、テレビのゴールデンタイムのお笑い番組でも見てれば良いじゃない!!」って言っちゃうよ(笑)。

※以下、ちょっと感想を書きます。
ネタバレになっている部分もあるかも知れませんので、これからお芝居を見られる方は、読まない方が宜しいかと思います。

それでは、ネタばれOKの方のみいらっしゃいまし〜。

『犯さん哉』
パルコ劇場

出演:古田新太、中越典子、姜暢雄、大倉孝二、八十田勇一、入江雅人、犬山イヌコ、山西惇。

一応の話は、アラタという人物の一代記。
14歳から始まり54歳までを見せる。
第1部・青春挫折編。第2部・立身出世編。第5部・新人類誕生編。とある。3部は、何故か、スライドで予告だけやった(笑)。

ストーリー的なモノは一応あるのだが、ナンセンスコメディの為、そのストーリーには、さしたる意味はありません。
時系列、思いっきり狂ってたりするし(笑)。

14歳のアラタ少年は凄い貧乏で小説家を目指すも、ひょんなコトから硫酸をかけて同級生を溶かしてしまい、細胞から復活した、その1回溶けた同級生のゴーストライターをやり、小説を書く。
最後、人類が滅亡して、新人類として、新しいアラタが誕生する・・・という、ストーリーを書いていて、完全にキチガイの妄想みたいだなコレ・・・と思わずにいられない話(笑)。

だいたいなんだよ。硫酸かけて同級生溶かすって。

因みに、古田新太氏は、舞台では芝居の半分くらいブリーフ一丁の姿です(笑)。貧乏なので、服が買えない設定の為らしい。

好きなギャグは沢山あるが、神様が好きだ。「ここパルコ劇場で、こんなクダラナイ芝居やって!」と怒る神様。「8500円の芝居だ」とアラタが言えば、神様は「じゃあ、わしは9200円じゃ!9200円の神様じゃ!」と言う。

あと、やたら犬で色々なコトを例える登場人物。
「まだ14歳なのに死にたくない」という少年に「犬ならもう老人だ」と諭す(?)アラタの母。

ケツ侍という、顔がケツの侍も出てくる。

客席イジリの芝居もある。

1番好きなのは、最後の最後。人類が勝手に滅亡して、新しいアラタが生まれる時、古田氏がやたら難しい演劇チックな台詞を言う。
そして、こう付け加える。「これは、エウリピデス作、『オレステス』の中の台詞です。意味は全然分かりません!」私、大爆笑。

最後のオチも、古田新太氏の尻に『終』と書いてあって、それがピンスポに綺麗に当たって終わるし・・・。
もう、何だよこの芝居!!!

中越さんと、姜氏は、どうやら稽古が大変だったようです。中越さんは『サラリーマンNEO』でコントやってるし、姜氏は、『トリック』でコメディをやっているので、お笑い得意かとも思ったのですが、アレはあくまで、ストーリーがちゃんとあって、役の上にギャグが乗っているモノだものね。
ナンセンスコメディは、役の上にギャグが乗ってるワケじゃない。
ギャグがあって、それを役がやる・・・まず、ギャグありきみたいな感じだから、役作りが大変だと思うよ。感情移入は出来ないし、かと言って、感情移入を全くしないと芝居にならないし。
良く頑張ったと思う。

姜氏の頭悪そうな星君が好きです。

入江雅人氏は、やっぱり面白いなぁ〜。
何だろう・・・。ズルイ。ウッチャンナンチャンと芝居をやっていた人だから、コメディのなんたるかは分かってるし、ちゃんとそう動けるしね。
アホな不良の役がとても可笑しかったです。

こういうナンセンスコメディ。下手な人が作ると、本当にワケの分からないモノになってしまう。でも、キチンと作れる人が作ると、エッジの効いた面白いモノになるのだなぁ〜。

やっぱり、ケラ氏はナンセンスコメディの人だは。それを感じられてホッとしました。
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