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2007年08月23日17:35

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吉兆庵美術館蒐蔵〜用の美〜 北大路魯山人展

日本橋三越本店でやっている『吉兆庵美術館蒐蔵〜用の美〜 北大路魯山人展』に行って来ました。

チケットは新聞屋さんからの貰い物。
いつも新聞屋さんからチケットを頂いてる私ですが、通常は申し込んで抽選で貰えるんですね。でも、今回は、申し込んでいないのに、チケットが来ました。余ったのでしょうか?
何はともあれ、新聞屋さん、有難う〜。

2枚あったので、母も一緒に来ましたよ。

魯山人の器・・というと皆様、何を思い浮かべるでしょうか?
私は“使うための陶器”というコトを思い出します。
魯山人の陶器は、飾って鑑賞するモノではなく、使ってこそ美しい・・そういうイメージ。
だから、タイトルにも〜用の美〜というのが付いているのでしょうね。

今回は鎌倉にある、吉兆庵美術館(高級お菓子屋さんの“源吉兆庵”の美術館)が所蔵しているモノから持ってきていました。演出として、吉兆庵のお菓子や料理(本物ではなく、見本の作り物だが)が、お皿に乗っていたりするのが良い。

まず、入り口入ってすぐにあった雲錦大鉢が凄かったです。紅葉と桜(と思う)をあしらった大鉢。非常に美しい。

魯山人は、尾形光琳の弟“乾山”が好きだったらしく「乾山の方が人間味があって好きだ」と言っていたらしい。
そんな乾山風の椿絵鉢もありました。
私、コレ、お気に入り。紅白の椿絵が描かれた鉢と、藍と赤の椿絵が描かれた鉢。どちらもとっても美しいです。煮物などの料理を入れるのにも良い感じ。

備前金ツクロイ四方尺鉢。
斜めに走ったヒビを、金で埋めたモノなのだが、これが金の断層のような風景になっていて面白い。

吹墨向付五人。
5セットの器。筆に墨をつけて口でフッと吹くと、墨が一面に散らされますよね。そんな文様が付いている。“吹墨”と銘が付いてますが、実際の色は藍色の染付けなので、水しぶきのようにも見える。

今回の私の特にお気に入りは、『於里扁(おりべ)木の葉五人』
織部焼なのですが、釉薬の色でしょうか?葉っぱの形のお皿全体は茶色っぽいのに、ところどころ青が入っている。青斑・・と言えば良いのかな?そんな感じのお皿が非常〜に良かったです。
展示では、伊達巻が乗っていたが、私はお菓子を乗せても良いと思った。
五人は、五客(五枚セットっていうコトだ)あるので五人ね。

もう一つお気に入り。
『備前割山椒六人』
6つの器。小ぶりの器なのだが、山椒の実が割れているような形で、本当に可愛いハート。色は焦げ茶色。
三方にパカって割れてる形です。なますとか入れても良さそうだなぁ〜。

銀彩(銀を塗ってある焼物)もあるのですが、銀彩にした理由が面白い。
魯山人は、志野や備前の焼き損じに銀彩を施していたのだが、窯の温度が下がるのが待てず、窯を開けてしまい、室内が低くなりヒビが入ってしまったモノに銀彩を施したらしい。
ある意味、リサイクル(笑)。
魯山人って、せっかちな人だったんでしょうか?
鎌倉に住んでいた時、人力車に乗って食材の買い物に出掛けていたらしいのだが、人力車から降りずに「それと、それとそれ。」と指示して買っていたらしい。
何て横柄な人なんだ!とこの話を聞いた時思ったのですが、横柄じゃなくて、せっかちなだけだったのかも知れぬ。

魯山人は書道家であり、養子先で印刷版画を学んでいたので、篆刻も出来ます。(というか、元々書道家で篆刻家だったらしい。今の印象は、グルメな陶芸家だケドね)
そんなワケで、会場内には、魯山人の書も多く展示されていました。最初は、顔魯卿(がんろけい)など、中国の楷書などに魅了されていたらしいが、後に良寛に傾倒したらしいです。
本当に、当たり前だけど、字が上手かったです。潔い感じがした。

『大無大小小無』と書いてあったのが特に好きかなぁ〜。

絵もありました。あさがおの図などや、豆帳(ミニ図画帳)なども展示してありましたよ。

あと、茶寮を再現してあるスペースなどもありました。
茶釜があり、抹茶があり(展示だから、中身は入ってないケド)、料理があり、お菓子がある。軸もかかっている。陶器など、全て魯山人の手になるモノだけど、トータルコーディネイトとはこうやるのか・・・と思いました。
陶器もこうやって飾れば、ただガラスケースの中に展示するだけより、雰囲気が良く分かりますね。

花器もありました。実際花が活けてある花器もありましたよ。

お土産は、ポストカードを4枚購入しました。
母もクリアファイルなどを買っていたようだ。
陶器も売っていて、マグカップで可愛いのがあったのですが・・・。3510円だったので、諦めてしまった。椿モチーフで青灰色の釉薬がかかっていて、凄く可愛かったのだが・・・。(一点一点、手で作ってるらしい。それを考えたら、3510円って安いんだケドね)

吉兆庵のお菓子も売っていたよ、商魂逞しいなぁ〜(笑)。でも、会場限定販売のお菓子は完売していた・・・。透き通った緑が美しい、夏っぽいお菓子だった。

余談だが・・・。
流石、天下の三越本店・・と思ったコトが。
コーヒーショップに入ったら、コーヒー1杯、安いので850円。通常価格は1050円だったコト。しかもそれでも人が結構入ってる・・・。
やっぱり三越って格が違う!

※画像は魯山人と焼物、焼物が画像サイトから引っ張ってきたので、今回展示してあるモノとは違います。
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