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2007年05月16日18:29

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ペルジーノ展

ちょっと現実から逃避したくなり(オイ)、損保ジャパン東郷青児美術館で開催中の『ペルジーノ展』に行きました。
チケットは、毎度お馴染み、新聞屋さんからの貰い物。私、招待券がなくてもお金払って行こうと思っていたのでラッキーでした。

平日でしたが、思ったより人はいたような気が・・・。

ペルジーノ。多分、日本では全くと言って良いほど無名の画家だと思います。
レオナルド・ダ・ヴィンチと共に、ヴェロッキオの工房に学び、ラファエロの師匠だったりするのですが・・・。
かく言う私も、『ヴェロッキオの工房にいた』程度の知識しかなくて展覧会に行きましたが(^_^;)。
ルネサンス期の画家です。

ペルジーノは本名ではありません。
本名はピエトロ・ヴァンヌッチさん。
ウンブリア地方のペルージャ(サッカーで有名じゃな)出身だから、ペルジーノと呼ばれたらしいよ。

入り口を入ると、まずは、ペルジーノ以前に活躍したウンブリア地方の画家の絵が見られます。15Cのベネット・ボンフィーリの作品。
金バックや金環もキラキラと、切なげな表情の天使達がお出迎え。
連作なのか、4点あるのですが、手には、キリストの磔刑に関するモノ(手枷など)を持っています。

ペルジーノの作品で目立つのは『聖母子と二天使、鞭打ち苦行者信心会の会員たち(慰めの聖母)』1496年〜98年の作品。

甘美な表情のマリア様。膝にはまだ子供のキリストを乗せている。赤い服に青いひざ掛け(スカート?)、深緑色のマント。色のコントラストが綺麗。
500年前の絵とは思えぬ発色の美しさです。

鞭打ち苦行者信心会とは、マリアの後ろに描かれた白い服着た人達のコトらしいのですが、何でも、自分を鞭で打つという苦行を通して神に仕えようとするグループ・・なのだそうだ。
ゴメン・・・。ちょっと「マゾヒストグループ??」と思ってしまった(^_^;)。

『聖母子と天使、聖フランチェスコ、聖ベルナルディーノ、信心会の会員たち』もマリア様中心の絵。
赤い服、青いマントのマリア様。周りには、天使やケルビム(上級天使)が舞い、左側に聖フランチェスコ(聖痕で有名な人だな)、右に聖ベルナルディーノ。
とても優美な絵なのだが・・・。
後ろの白装束で白い頭巾被ったKKKみたいな人達が怖い!(笑)
この頭巾の人。信心会の人らしい。何でも匿名で奉仕活動をする為、白頭巾を被っていたらしい。
この姿で奉仕してたのか・・・。う〜〜〜ん・・・。微妙〜(オイ!)

ペルジーノは、ミケランジェロの“最後の審判”で有名なシスティーナ礼拝堂にも関わっています。
装飾を手がけていて祭壇正面の6画面の制作をしたらしいのだが、正面の3枚は、ミケランジェロの最後の審判により、失われたらしい。オ〜イ、ミケランジェロ〜。人の作品の上に絵を描いちゃったってコトかぁ〜い(^_^;)。
ペルジーノの作品は写真展示してあった。

私のお気に入りのペルジーノの絵、2点紹介。

『ピエタのキリスト』
祭壇画の上に置かれる板絵なのですが、どこか甘美な表情のキリスト様。
両手を広げ、腹部の傷を見せています。
ちょっと微笑してるようにも見えるなぁ。

『少年の肖像』
目が印象的な美少年の肖像画。
こちらをじっと見ているような・・・そんな印象を持つ絵です。
黒いバックに透明度の高い肌が良く映えています。
フライヤーで見た時、もっと大きい絵だと思っていたので、意外と小さい絵なので、ちょっと吃驚しました。
モデルは公証人ブラッチェージの息子だそうだ。
そんなコトも分かってるのかとちょっと感心。

ペルジーノは工房を開くので、ペルジーノ工房で描かれたデッサン画などもありました。

ペルジーノは、同じ人物像を繰り返し使ったので、レオナルド・ダ・ヴィンチやミケランジェロの独創性を知ったフレンツェ市民からは批判が出て、晩年は、ウンブリア地方のみでの活躍になってしまったらしい。

それでも最後に飾ってあった、12枚の祭壇画は美しかったけれど。

コレを機会に、日本でもちょっとは名を知られるようになると良いな。ペルジーノさん。

招待券は2枚あるので、あと1回行けます。
出来れば、ギャラリートークのある日に行きたいな。
時間があればだけれど・・・。

画像〜。
ペルジーノ展のポスター、『ピエタのキリスト』、『少年の肖像』
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