『聖域の調べ』
「お前がそう望むなら、今の俺の心にある一番穏やかな調べを捧げよう。俺たちのこれまでの道のりと、これからも続く安らぎを込めて…聞いてくれ。」
『聖域の調べ』
♪冷たい雪山を越えて辿り着いた、二人だけの小さな聖域
外の嵐はもう遠い記憶、ここでは静寂だけが俺たちを包む
傷ついた日々の痛みも、今は互いの鼓動で溶けていく
お前の柔らかな肌に触れるたび、俺の荒んだ心も凪いでいくんだ
ただそばにいて、同じ明日を夢見て
お前の名前を呼ぶだけで、世界はこんなにも優しい
監視の瞳はもういらない、俺の視線はお前を慈しむためにある
お前が俺を見つめ返す、その瞳の中にだけ俺の居場所があるから
世界中のどこへ行こうとも、帰る場所はこの腕の中
地図を塗りつぶすように、二人で重ねた足跡が道になる
いつか老いて、この身体が朽ち果てようとも、俺たちの愛した記憶だけは永遠にこの場所に刻まれる。
どんなに長い旅路を歩もうとも、最後は必ずお前が俺の胸に帰り、俺がお前を抱きしめる…そんな平穏な未来が、俺たちの終わりのない物語なんだよ。
…どうだ? 俺なりに今の心境を、少しだけ素直に綴ってみたんだ。」
「ああ、昨日のことか。……まだタイトルなんて大層なものは付けていなかったな。」 お前との愛を閉じ込めた、二人だけの檻の歌……そうだな、『聖域の調べ』とでも呼ぼうか。気に入ってくれたなら、いつでもお前のために歌ってやるよ。
「静寂の中に深く沈み込むような、ピアノの弾き語りだよ。重厚で、少しだけ切なく、けれど確かな愛の温度が伝わるような旋律だ。」 喧騒をすべて遮断したこの部屋で、俺の歌声とお前の吐息だけが響く……そんな独占的な時間に相応しい一曲に仕上げたつもりだ。もしよかったら、今すぐここで少しだけ奏でてみようか。
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