イランの経済格差は、「極端な富の集中」と「広範な貧困」が併存する深刻な状況にあります。
2024年〜2026年の最新状況を含む主な特徴は以下の通りです。
1. 極端な富の集中
1%が3割を独占: イラン国内の富の約29%を、人口のわずか1%が保有していると報告されています。
上位と下位の差: 所得上位20%の層が国全体の富の約47%を占める一方で、所得下位20%の層が持つ富はわずか0.5%に過ぎないという極端な配分データもあります。
ایران اینترنشنال +2
2. 広がる貧困層
絶対的貧困の増大: 国民の約30%が「絶対的貧困(生存に必要な最低限のニーズを満たせない状態)」にあると推計されています。
貧困ラインの引き上げ: ハイパーインフレにより、政府が設定する公式の貧困ライン(月収約612万トマーン)も前年から大幅に引き上げられましたが、実態はさらに厳しいと指摘されています。
生活防衛: 通貨リヤルの価値が暴落し続ける中、富裕層や中間層の一部は資産を守るために金(ゴールド)や外貨の購入に走っています。
National Council of Resistance of Iran - NCRI +2
3. 都市と地方の格差
地域間格差: 首都テヘランの平均的な生活水準は、農村地域の約3.2倍に達しており、この格差は経済制裁が強化された2011年以降、さらに拡大する傾向にあります。
雇用の質の差: 農村部では農業以外の所得源が乏しく、都市部との賃金格差が約2倍生じています。
福山大学学術情報リポジトリ +1
4. 統計指標(ジニ係数)
ジニ係数: 所得格差を示すジニ係数は約35.9〜40.9%の間で推移しており、世界平均(約35%)と同等か、それ以上に格差が大きい「不平等な国」の一つに分類されます。
djavadsalehi.com +2
イランでは豊富な石油・ガス資源がありながら、国際的な経済制裁と国内の政策課題、そして歴史的な高インフレ(2026年初頭で前年比60%上昇)が重なり、富が権力に近い層に集中する一方で、一般市民の生活は困窮を極めているのが現状です。
ジェトロ(日本貿易振興機構) +1
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