mixiユーザー(id:32437106)

2025年04月28日23:56

539 view

オーストラリアのコアラ 知られざる野生の姿 NHKダーウィンが来た!ベストセレクション 2012年放送

前回イヌ科のディンゴに続いて、NHKのダーウィンが来た!のベストセレクションは、有袋類のコアラである。生息地はディンゴと同じくオーストラリア大陸、人の生活に影響されながらも、手厚く保護され、癒しの存在として、定着した。今コアラの間では、温暖化に伴う山火事の被害により、住処を奪われる事態に陥っている。2025年に入り、動物愛護団体の批判を買う出来事が起こった。南東部ビクトリア州のブジビム国立公園にて、山火事が原因で、2200ヘクタールの森が失われた。火傷で手の施しようがない個体も続出している。政府は、回復の見込みがない、コアラに対して、処遇に困り、安楽死を選択した。2025年3月以降にコアラ約750頭を、一箇所に集めて、ヘリコプターから狙撃したのである。WWF(世界自然保護基金)は、2023年時点で過去20年間、生息数は3割近く減少したと報告した。2012年にNHK総合で放送されたダーウィンが来た!、オーストラリアのブリズベン郊外で生息するコアラをレポートした。

WWFのコアラについて
https://www.wwf.or.jp/activities/basicinfo/5340.html

詳細 テレビ番組 時事ネタなど書いていきます。はい。Ameblo 2012年9月28日(金)付 https://ameblo.jp/thinkmacgyver/entry-11365726815.html

 過去の関連日記

・オーストラリアの野犬ディンゴ フレーザー島に暮らす愛情深い一組の家族に密着
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1989841093&owner_id=32437106

・動物関連ニュース!スズメが減少。 2025年4月15日付
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1989783992&owner_id=32437106


       <驚き!これがコアラだ。走る・泳ぐ・戦う>

 必:画像はテレビ番組より

目次
・第1章 町に暮らすコアラ
・第2章 さすらいの若コアラ
・第3章 町のコアラ たくましく育て
  
            第1章 町に暮らすコアラ

 160万人の人々が暮らすオーストラリア南東部のブリスベンの郊外に、小さな緑が囲むのどかな住宅地が広がっている。車がまばらに行きかう道路を一匹のコアラが横切っていた。人目も気にせず、住宅街に現れ、フェンスをよじ登り、ユーカリが生える小さな森へまっしぐらに向かった。

フォトフォト


住宅街にもユーカリの巨木がまばらに生え、コアラの姿が見られる。天敵のディンゴや飼い犬を警戒し、一日の多くの時間を木の上で過ごす。

フォト

一昔前は、緑の森が一面覆っていたが、開発の波にのまれ、住宅地が建設されて、コアラは人の居住権に接して暮らす道を選んだ。道路を横断中、交通事故も耐えないが、町の人々から愛され、住宅街での生活を営んでいる。コアラの大きさは70cm、繁殖期をのぞくと、単独で暮らし、食べ物はユーカリの葉に特化している。毒素を含むユーカリを手に入れることで、他の動物と食べ物を巡る競争が避けられた。ユーカリの葉を食べるため、手の構造が変化した。親指と人差し指の間隔が狭くなり、手の裏に肉球が発達した。毛の生えない肉球があることで、滑りやすい幹をしっかり掴み、軽々と登ることが出来るようになった。繊維質の高いユーカリの葉は消化に悪く、エネルギーの消費を抑えるため、一日16時間も睡眠をとる。
食事をしている母親のお腹から小さな赤ちゃんが顔を出した。生まれて半年になるが、体重はまだ400g、ユーカリの葉を分解する微生物を体内に取り入れるため、離乳食は母親の糞である。親子は、食事が一段落し、枝を掴んだまま眠りに落ちた。

フォトフォト
               
 南国の冬にあたる7月、コアラは繁殖期を迎え、活発に行動する。取材陣は、近辺でもっとも強いオスを「トップ君」と名づけ、追跡した。トップ君は木の上から辺りを見下ろし、メスの姿を探す。大人のオスとメスは、それぞれ決まった縄張りを持ち、木に登ることが多い。オスはメスを求めて移動する最中、縄張りを持たない若いオスとしばしば出くわす。お目当てのメスがいる木の下で、大人のオスと若いオスは、戦って勝敗をつける。

フォトフォト

縄張りオスから追い出された若いオスは、辺りを徘徊しているうちに、最も力の強いトップ君が暮らす木の根元で動きを止めた。高いところから若いオスをマークしたトップ君は、吼え声を上げて、威嚇を始める。若いオスは、引き下がらず、首を伸ばして、せいいっぱい声を張り上げた。トップ君は、なおも吼え続け、若いオスを追っ払った。若いオスは、休む場所もなく、地上を歩き回った。日がとっぷり暮れた頃、若いオスは、勝負に出た。辺り一体の森で最も力の強いトップ君が暮らす木によじ登り、枝を伝っていく。トップ君は、昼間の若オスに対して、素手で戦う覚悟を決め、蹄で相手の背中を引っかき、先手攻撃に出た。若いオスは、木の枝でバランスを崩し、体がさかさまになった。木の枝にしがみつき、辛うじて落下せずに踏みとどまった。トップ君はなおも執拗に若オスに攻撃を続ける。若いオスは、爪で再び引っかかれた衝撃で、体の向きを変える。トップ君は、若いオスが態勢を整える前に、首元を木の枝に押さえつけ、片足でキックを食らわせた。若いオスは、熟練のトップ君に適わず、木の枝の先端に止まり、背を向けた。トップ君は、若いオスを降参に追い込み、勝ち誇ったように声をあげた。
フォト

コアラは、意外にも気性は荒い。戦いが激しくなると、金切り声をあげる。メスのコアラも、オスが近づいてくると、森に響き渡るような声を上げて、追っ払う。見通しの悪い森に住むコアラは、鳴き声を通して、コミュニケーションを図る。性別によって声質にもやや違いがあった。オスは、クマのようにしわがれた声を出す。対照的にメスは至って高い声をあげる。
見通しの良い場所に生息すれば、鳴き声によるコンタクトは少なくなる。平原に住むアカカンガルーを例にとると、声を出す頻度は極端に少ない。繁殖期オスは、仲間と鉢合わせると、後ろ足で立ち上がり、ボクシングで勝負をつける。


 コアラの祖先は少ない化石記録からおよそ2500万年前に誕生したと推定されているが、進化の道筋は良く分かっていない。食べ物をユーカリの葉に頼ることで、少しずつ体型が変ったという。繊維質の高い葉を切り刻むため、歯が丈夫で、顎が太くなった。葉っぱに含まれる毒素を分解する長さ9mの腸を収めるため、体は丸みを帯びた。体温調節をする柔らかい毛が顔から足にまで生える。顔の正面に目が付くことにより、愛らしい姿がいっそう引き立つ。アフリカの草原に暮らすシマウマやガゼルは、天敵をより早く見つけるため、目の位置が顔の真横にある。全体的な視野は広くなるが、物がぼやけて見える。コアラの場合、目が顔の正面にあることで、視野は狭くなる分、物が立体的に見えるようになり、餌を見つけやすくなった。コアラが人々から可愛がられる分けは、もうひとつある。研究者によると、コアラは、人間の一歳児と同じく、首が短く、顔と胴体の比率が、1対2に収まっていた。人間は、小さい子供をかわいがる傾向にあり、一緒にいると安らぎを覚える。ふっくらと丸みを帯びた顔立ち、頭身の低さから、人の小さな子供を髣髴とさせる。動物園の人気者としてすっかり定着した。
 

           第2章 さすらいの若コアラ

 ブリスベンの住宅街に朝日が差し込んだ。先月住宅街で見つけた一組の親子に変化があった。子供は、生後9ヶ月になり、袋から出て3ヶ月がたった。若葉や新芽など柔らかい部分を口にし、民家の庭に張り出した木の枝まで移動した。地元の人々は、庭に植えた草花を育てるため、ホースで水を巻いている。小型のトラクターで、土を掘り起こし、植物の種を植えていた。この数年、ブリスベンの周辺地域の都市化はますます進み、工事中にコアラと出くわすこともある。コアラは、トラックターを避けながら、住宅地に踏み込み、ユーカリの葉を探す。移動に疲れてくると、棹立ちになり、両手で一本の柱を掴む。人工物に登れそうもなく、すぐに手を離した。都市化がこれ以上進むと、生後1年で独り立ちする若いコアラは、居場所が見つからなくなる。

フォトフォト

コアラは一個体辺りの縄張りは、ユーカリの密集地帯を含む数百メートルである。ユーカリの中でも、毒素の弱い種類を選ぶ必要があり、餌不足に陥りがちだ。限られた食べ物を求めて、行動圏が必然的に広くなる。近年は森から道路を挟んだ住宅地まで縄張りが拡大する傾向にある。
 人とコアラの共存を目指すため、ある若いコアラに発信機をつけて、調査を行った。街に暮らすコアラは、安全な場所を求めて、しばし森を訪れるが、先客の大人に追い返し、放浪の身となる。発信機を取り付けた若いコアラの行動パターンから、いくつもユーカリの木に近づいては、離れることを繰り返し、街に戻っていた。住宅街は危険がつき物、交通事故のほかにも、飼い犬など天敵が数多い。ある町では、一週間でコアラの事故の件数が10数件に上った。移民政策で人口増加を図ったオーストラリアは、コアラとの共存する社会が失われている。
若いコアラは、居場所を求めて、泥沼に飛び込み、犬掻きのような泳ぎで、向こう岸に渡る。沼から抜け出すと、後を振り返ることもなく、小さな森に向かっていく。雲行きが怪しくなり、風が吹き始めた。放浪のコアラを取り巻く状況は依然として厳しさを増している。
フォト    

 


         第3章 町のコアラ たくましく育て

 ある夏の日のこと、芝生の中を1歳の子供を背負った母親が移動していた。目的のユーカリの木に付くと、母親は子供をおんぶしたままよじ登った。子供は枝が分かれた部分で、母親の背中から降りて、バランスを取りながら移動し、先端部分に付く葉をむしりとった。
 一方若いオスの方は、4ヶ月間居場所を求めてさまよい続けている。牧場に行き着き、牛の鳴き声に追われて、駆け足でトップ君が構える縄張りに向かった。トップ君は、一本の木に捕まりながら、牧場を横切る若いオスの行方を追っていた。トップ君は、地上に降りて、若いオスを待ちうけ、両者譲らず、後ろ足で体を支え、前足で掴みかかった。

フォトフォト

お互い体をがっちり組み、重心を前にかけるため、激しく地面を転がる。縄張りの主トップ君は、一端若オスと組み合ったまま動きを止めている。若オスは、体を捻り、疲れの見えたトップ君の肩を地面に押し付けた。トップ君は激しく抵抗して、抜け出そうとする。若いオスはトップ君を捕まえて、再び押し倒す。トップ君は、ついに降参し、すごすごと逃げていった。若いオスは、何度も縄張りの主と戦っては負けるうち、成長をとげ、百戦錬磨の兵トップ君を打ち倒した。居場所を確保すると、メスと出会いの場が広がり、子孫を残していく。

フォトフォト

 親子のコアラの方にも変化が現れた。子供は、もう食事に困らなくなり、親元から離れ、静かに去った。母親は、我が子の旅立ちを暖かく見守り、再び大人のオスと出会い、繁殖の準備に入る。独り立ちした子供は、まるでカエルのように、小さく飛び跳ねながら道路へ駆け出し、フェンスに突き当たった。鎖に繋がれたイヌが吼え声を上げて、若いコアラを脅かす。若いコアラは茂みに一端身を隠し、ユーカリの木を見つけ、高いところを目指してよじ登った。これから1年ほど、若いコアラは母親の縄張りに留まるものの、食べ物を与えられることなく、自立して暮らす。

フォトフォト
   
 日本でも動物園のアイドル的存在のコアラは、唯一野生で暮らすオーストラリアで、住宅街に頻繁に出没していた。森の減少と共に生息地は狭まり、縄張りを持たない若いコアラは以前にもまして苦労していた。何度もユーカリの木を訪ねては、大人のオスと戦っては敗れ、放浪生活が長引いた。居場所を求めて、牧草地や小沼まで横切り、ひたすら住処を求めて歩き続けなければならなかった。一見のんびりとしたイメージを持つコアラは、実のところ気性が荒く、オス同士は何度も激しい戦いを繰り広げていた。コアラと人が、どう付き合うのか、今真剣に取り組み始めている。
フォト

                           <END>

15 10

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2025年04月>
日 月 火 水 木 金 土
  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
27282930