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2024年05月26日00:31

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覚悟と最期

この2月頃から、特別養護老人ホームでお世話になってある母が誤嚥を月に一度ほどのサイクルで繰り返すようになった。
食道と肺への選り分けの能力が落ちてきているらしい。
背骨が折れてしまって、胃が圧迫されて肺活量も落ちているし、言葉を発しても全く声になることはなく、魚のように口をパクパクさせているだけになってしまった。

つくづく「老いる」ということは、それまで当たり前のように備わっていた能力が、1つずつもぎ取られて行く事なんだと知らされた。

先週あたりに一度、また誤嚥という連絡が入った。
この夏を超すのは、ひょっとすると難しいかも知れないと覚悟を持ち始めていた矢先、今日の昼過ぎにまた誤嚥の連絡が入った。
体力と能力の衰えは、思いの外 早まっているらしく、16時を過ぎて「血中酸素濃度が落ちているので、救急車を手配します。施設に来てください」と連絡が入ったので、慌てて出掛けた。

拙宅から5分程の特別養護老人ホームでは、職員の方が既に救急車の手配を済ませて、私の到着を待っている。
入院の可能性もあるので、預けてある保険証等一式と 急場で使うタオル等の身の回り品、普段 服用している薬の残り全て等を手渡されて、救急車に乗り込む。
ホームの皆さんが、予め行きつけの病院に一報を入れて受け入れの不可を探っておいてくるたので、そのまま すぐ近くの病院へ。

検査とその結果待ち、書類を何枚も書いている内に 救急担当の若い医師から 母の状態の顛末を聞いた。

最低でも 入院期間は10日、どんなに早くてもそれ以後に退院。
ただし、最悪の場合は 誤嚥による血中酸素濃度の低下で 口から酸素を送る管を送管(かなりの痛みを伴うので、薬で意識を抑えるらしい)、数日後には喉を切開しての送管となるとの事。こうなると完全に言葉は喋れなくなってしまう。
この処理を拒む事も可能ではあるものの、そうなると 完全に誤嚥性肺炎で死に至るとの事。
全身が衰えているので、「老衰」の寸前だと言うことらしい。

母は、自身の親も 亡き親父の親の 介護にも通院にも付き添った事が無いので、人の最期を身をもって知っている訳では無い。

救急の担当医の話では 最悪の場合に備えて、酸素濃度が低下した際の送管(いわゆる延命治療)を選ぶのか、静かに最期を迎える事を選ぶのかを 考えておいて欲しいと言われる。

そもそも私は、肝心要のシビアな話の際は、変に婉曲表現をされたり、オブラートの包んだような表現をされる事は大嫌いなので、どんなに普段遣いの際に不穏当な言葉であれ、ストレートな表現をお願いしたい旨を 医師と看護婦の伝えたので、話は早い。

母にも、そういう意味で「自身の最期をどうするのか選ぶ」ように伝える。すぐには返答できないだろうけれど。
第3の選択肢として「すぐに退院して 飛行機でハワイまで行って最期を迎える」があれば、第3の選択肢を選ぶつもりだろ? と 言ったら、むせながら母は笑っていたけれど。

諸々の手続きをすませて、しばらくの間は「様態の急変」に備えておかなければならないんだろうな。

偶然、単身赴任先のつくばから奈良の自宅に戻っていた弟と、先日 野良仕事を手伝いに行った伯母に 連絡を入れて、最悪の場合「最後の面会」になるかもしれない旨も伝えた。

明日と明後日、2人との面会を段取りして、今日は終わり。


しかし、コロナの後遺症のせいか、病院の面会のルールが コロナ前には戻っていなくて、面会は週に2回まで、一度の面会は2人まで、面会時間は10分程度 という自主規定の制限があるので、早くも2コマの面会を使い切ってしまって、その後は来週の日曜日にならないとリセットされないのは、かなり痛い。

最悪の場合の「様態の急変の場合の連絡」は、24時間体制で 先の面会のルールの適用外で カウントされないとは言うものの、メンタルも衰えている母には 些か辛いだろうし、心細いのではないかとも思う。


と、本日おきた事、思った事を 記す。


追記 ぐりふぉん陛下、2ヵ月ほど前の君と似たような境遇になったよ。
ここからどれだけ伸びるのかは誰にも解らないけれど。
しかしまぁ、そういう「お年頃」なんだよな、お互いに。
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