エジプトによるガザ停戦案の改変　の雑感

ハマスに提示の停戦案、「エジプトがひそかに改変」　関係者が明かす
https://news.yahoo.co.jp/articles/8e65103915dcab90cd03edb7b1a15c5298029472

５月初めに一時話題になった停戦交渉の話。ハマス側が飲んだとされる条件が、自分たちに提示された条件とまるで違っていたことに対して、当時イスラエル側は「エジプトが提示した条件を、ハマス側が勝手に改変した」みたいな見解を示していたのだけれども、今回の報道内容が正しければ、やらかしたのはエジプト側だったという話。

エジプトは今のところ改変を認める発言をしていないけれど、デタラメだという反論もしておらず、「ウチが信用できないのなら仲介は辞める。そうなれば、もっと困ったことになるだろうけどな」とキレ気味。そういうことなんだろうなと。

エジプトも無茶やらかしたなと思わないでもないけれど、おそらく問題となったであろう「イスラエル軍のガザからの撤退」は、イスラエル国内でも意見が分かれている。

つい先日もガラント国防相が「ハマスの影響力排除の目的さえ達成できれば、ガザから撤退するべき」という見解をしめして、軍事占領を求めている極右系閣僚から「閣内不一致だ。辞任しろ」と迫られている。また挙国一致のための戦時内閣メンバーであるベンヤミン・ガンツも軍事占領に反対していて、場合によっては内閣からの離脱もやむなしの姿勢を示している。

派閥こそ違えど元はともに軍トップの参謀総長だったガラントとガンツが揃って軍事占領に反対しているということは、イスラエル軍も軍事占領には否定的と見るのが自然。エジプトとしては、二枚舌使ってでも大筋合意への道筋さえつけてやれば、占領継続反対派がネタニヤフを説得して話がまとまる可能性　とか考えてたのかもしれない。