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2024年04月17日07:26

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「国体論」

 最近SNS上で「天皇陛下の後継者」についてたくさんのご意見が出てくるようになりました。でもその前に「天皇陛下のご存在の意義」について明確にしておかなければ、それにふさわしい「あり方」の議論が混乱してしまうのではないかと思います。もともと明確だったものが、戦後GHQによって歪められ、そのまま憲法に書かれてしまったため、国民の認識が歪んだまま今日になってしまったと言う事なのです。気になられる方は戦前は盛んに議論された「国体の在り方」と言う資料をお探しになってみてください。僕はその方の専門家ではないので、僕なりの解釈しかご説明できませんが・・・。



 戦前の歌や本の中で「国の御稜威」と言う用語が沢山出てきます。この「御稜威」こそが日本が2650年続いてきた「日本独自の考え方」で、国家の統治を「権威」と「権力」に分けて「権威」を天皇陛下が持ち、国の行くべき道を指し示す」のに対して、「権力」は「征夷大将軍」が持つことで、「独裁国家」であることを免れて、世界中に多く現れた「絶対王政」によって「国民を私有化したり、奴隷化したりすることなく、国の宝は国民である」として権力者の暴政を許さなかったのです。

 日本の始まりは世界の各国と同様「太陽神」を崇めました。特に日本は「災害の多い国」でしたから、自然の脅威に恐れ、それから農作物を守ってくれる「太陽」を尊びました。神話に曰く「天上の世界にはたくさんの神々が居られ、そこに天照大神が地上に降りてきて日本を統治するように命じられて出来た日本の国をお始めになり初代天皇は神武天皇になった」とされています。宮崎県の高千穂の峰に「天孫降臨」なされて、そこからたくさんの子供たちが生まれて、みんなで力を合わせて東に移動されて大和に入られて国つくりを始めます。だから日本人はみんな天皇系の子孫とされていて平等意識で他人を気遣います。

 それから、後の歴史は皆さんが教わられた通り、色んな豪族を平定していきますが、西欧のように「被征服民族を奴隷にした歴史」はなく、天皇は初めに「天孫降臨」したときからの「日本の国を平和で豊かな国にする指針となる役割」を担い、その頃権力を握った「藤原氏」に実際の政治をお任せになられました。その結果大和朝廷から地方の権力を任された「藤原氏」が多く出たために、外戚であった地方の為政者も「藤原氏」を名乗るようになり、その区分を見分けるために、加賀の藤原氏に「加藤」、伊勢の藤原氏に「伊藤」。近江の藤原氏に「近藤」、遠江の藤原氏に「遠藤」などと呼び、地方の「権力を任せる」ようになりました。その結果、豊かな土地を任される豪族が権力争いをして勝ち上がってくると、天皇陛下に認められると言う「征夷大将軍」に任じられると言う体制が出来上がりました。

 こうして、京都の「御所」と「公家」の「御稜威」と、そこに生まれた鎌倉幕府以降の「権力」が長年にわたって日本を統治してきましたが、黒船来航は途轍もない「外圧」でしたので「江戸幕府」は「大政奉還」して「挙国一致」で立ち向かいました。そこで調べてみたらイギリスが「立憲君主制」と言って「王様は君臨すれども統治せず」が議会に「権力を譲って、自らは権威を守る」と言う趣旨に従い、日本もその形に習いました。でも戦前の日本の政治は権力者たちが「天皇の権威を笠に着てふるまい【上官の命令は朕の命令】などと言い出して一見「絶対王制」だった他の国と同じに見えたのです。それでなければ日本のような小国がロシアのような強国に勝てるわけがないと思われたのです。

 敗戦後、GHQは「天皇はすぐにどこかの国に資産を持って亡命する」と思いこんでいました。しかし天皇陛下は逃げなかった。それどころか「すべての責任は自分にある。自分はどういう処分を受けても構わないから国民を救ってほしい」とマッカーサーに申しいれに行きました。これでマッカーサーは「天皇を排除しては日本の統治が出来ないこと」を理解して「日本国憲法」1条から8条までを「天皇陛下に関する規定」にしました。ここで「御稜威=権威」を外して「象徴」にしてしまえば、「天皇を中心に一つにまとまってGHQに立ち向かう事はない」と考え、その後も「三河島事件」などの不可思議な事件で多くの上層部を消して、日本の「権力」を奪い、日本史から「古事記」「日本書紀」に描かれている「古墳時代から大和朝廷」までの歴史を消し去りました。

 これ以降、日本の国民の中から「御稜威」と言う「国民の心の芯棒」が引き抜かれて、殆ど「全国の神社の神主の頂点」みたいな認識にされてしまいました。ですから昨日取り上げさせていただいた「天皇陛下のお言葉」に対する「国会議員=権力者のの離反」は殆ど国民に問題視されなくなっています。僕たちは自由に「国の行く末」について発言できますが「天皇陛下にはその自由は与えられていない」のです。しかし「国の目指すべき方向」については誰よりも天皇陛下が毎日毎日365日24時間お考えになられて、祈りを捧げていらっしゃいます。「災害時に被災者を慰める係ではない」ことを国民が知るべきです。恥を知るべきは国会議員などの権力者です。

 ごそごそ勝手なことをして、藪をつついて蛇を出して、本来の「権力者」としての重責を全うできない現状をアメリカはほくそ笑んでみているでしょう。日本の権力者がガタつけば、それだけ日本を思い通りに操れますから・・・。


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