刑事コロンボのカミさん、本当はいないのでは…?
という話が出たので、ちょっとSS書いてみた。
「ただいまー…」
暗いアパートのドアを開きながら、コロンボは呟く声で言ってみる。
「……なんてな」
電気の灯りをつけて、ドラッグストアで買ってきた晩飯のチリコンカーンの袋を置く。ヨレヨレのコートを脱いで椅子の背もたれにかけ、風呂の湯を入れる。
即席のチリコンカーンは電子レンジで10分だ。もそもそ食べ終えても、まだ風呂は沸いてない。風呂が沸くまでの、ちょっとした時間に、今日あった事などをとりとめもなく、ぼーっと考えていた。
「───ウチのカミさんがね、か……」
フッともらした笑いが、静かすぎる部屋に自嘲的に響いた。
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