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2024年03月25日17:17

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ザ・キラー(The Killer)

 「セブン」「ファイト・クラブ」「ソーシャル・ネットワーク」など数多くの名作を生み出した鬼才デビッド・フィンチャー監督が、アカデミー賞10部門にノミネートされた前作「Mank マンク」に続いてNetflixオリジナル映画として手がけた作品で、マイケル・ファスベンダーを主演に迎えて描いたサスペンススリラー。

とあるニアミスによって運命が大きく転換し、岐路に立たされた暗殺者の男が、雇い主や自分自身にも抗いながら、世界を舞台に追跡劇を繰り広げる。アレクシス・ノレントによる同名グラフィックノベルを原作に、「セブン」のアンドリュー・ケビン・ウォーカーが脚本を手がけた。撮影は「Mank マンク」でアカデミー撮影賞を受賞したエリック・メッサーシュミット。音楽を「ソーシャル・ネットワーク」以降のフィンチャー作品に欠かせないトレント・レズナー&アティカス・ロスが担当した。

主人公の暗殺者を演じるファスベンダーのほか、ティルダ・スウィントン、「Mank マンク」のアーリス・ハワード、「トップガン マーヴェリック」のチャールズ・パーネルらが出演。2023年・第80回ベネチア国際映画祭コンペティション部門出品。Netflixで2023年11月10日から配信。それに先立ち10月27日から一部劇場で公開。(映画.comより)





<2024年3月2日 Netflix鑑賞>

 久しぶりにNetflixの作品。劇場で予告を見たものですから、ファスベンダーさん主演ということで気になってました。この作品では、ファスさんは気鋭の殺し屋。自分に対してもとてもストイックで、妥協を許しません。表情もいつも険しく、「プロなんだなぁ」という感じです。

 しかし、結論から言うと、案外ゆるい話だった。そもそもこれだけのプロになると、失敗は許されないと思うのに、彼は標的の男が呼んだコールガールをいくら彼女が不意に動いたからって、誤って撃ってしまいます。職業上、顧客にまとわりついてるわけだから、動きの先を読むとか、やはり素人ではない気づきが必要だったのではないかと思うのです。また、失敗したときの「しまった!」と言う顔がいかにも普通っぽかったし(笑)。

 で、もちろん追われる立場となるわけですが、こんな仕事をしているのに、普通に自宅で彼女と住んでいて、もちろん彼女はすぐに襲われます。これってどうなの?孤高のアサシンは、一般人を巻き込んではいけないのでは?孤独であるべき、あるいは彼女を固いカードで守っているべきでは?のっけからそんな風に思ってしまったので、ちょっと冷めてました。

 で、彼は自分の彼女をボコボコにした奴らに復讐に行くのですが、もちろん相手もタダモノではない。苦戦しながらもなんとか切り抜けていきます。しかし、これってどうなの?失敗したのは自分ですよね。責任を取るのは当たり前だし、彼女をボコボコにされたのも、彼女を普通に放置していた自分の落ち度なのでは?

 といろいろ書きましたが、ファスさんは渋かったです。終盤に出て来る”綿棒のような女”ティルダ・スウィントンもカッコよかった。ファスさんは、何も知らなかった依頼主を信じて許すし、ラストは穏やかに収まっていました。それはそれで安心したのですが、切れ味鋭いアサシンストーリーを期待していた人には肩透かしだったかもしれません。
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