経産省も動き出した「書店危機」 10年で764社が倒産・休廃業
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書店だけではなく、実は、紙の本自体の総数が激減してんだよなあ。俺の趣味は、旧いバイクとクルマなんだけど、そっち方面の専門誌、本当に減ったり、或いは薄く為ったりしてんので。
月刊の某旧車専門誌なんざ、最近はひでえもんな。特定の車種に絞った誌面造りなんだけど、その内容は、「以前の記事や写真の転載」ばっか。恐らく、ライターには、原稿料は支払ってねーのだろうな。
ま、こっちは稼業(住宅リフォームの飛び込み営業)絡みなんだが、肩掛け鞄ひとつでラウンドしてる都合上、ハードカバーとか持ち歩けねーので、畢竟、コンパクトな文庫本ばかりと為るんだが、この頃は、小説の巻末に、「この作品は書き下ろしです」で、一文がやたら増えた。
こいつがナニを意味するかと云うと、「その作家の作品が、文芸誌とかに掲載されなく為ってる」んだよ。
一般的にだが、著者には、映画化やTV化の人気作を除くと、収入源は、概ねふたつしかない。
ひとつは、「週刊誌や月刊誌で、作品を書いて、原稿料を貰う」
もうひとつは、「本として出版されて、印税を得る」
謂わば、労働に例えれば、「前者が基本給。後者はボーナス」でな。
なもんで、現状では、雑誌の廃刊や出版社の倒産が激増してるので、多くの著者は、「後者のボーナス目当てで、書き続けるしか無い」と。
これでは、書き手に貧困化が蔓延するよ。
某女流純文学の著名な芥川賞作者が、そのエッセイで、「生活保護算定基準に近い、その困窮した日常を、綴ってた」のは、流石に仰天させられたけどね。
最近では、プロの作家でも「自費出版が増えてる」と訊く。
現実に危機は書店だけではねーよ。出版業界そのものが、累卵に近い。
嘗てのバブル期には、この国の出版産業は、当時30兆円産業と云われた、パチンコ業界を遥かに凌駕してた。
でも今では、20兆円に落ちたパチンコ業界と比べ、恐らく1兆円を切ってるのかもねえ。
多くの専門誌や文芸誌が、廃刊の直前に、相変わらず抜かすのは、「Webマガジン化」なんだけど、漫画とは違い、スマホやPCで、画像より活字を望むひとは、余りにも少ない。
ま、この記事の話題に戻るけど、書店だけの問題ではねーのだからさ。
そして、この国には、ホリエモンやひろゆきとかの、「活字の本を、一切読まない」と公言する輩も出てる。
海外では、トランプかなあ。
・・・Webの向こうでは、反知性主義が蔓延してると、手前には映るもんでね。
経産省の思惑は、恐らく空振りに終わると思う。
今、税金を投じてても救う側は、「出版社」だったりすんだよ。
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