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2024年02月29日20:11

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「曖昧のガ、」の話 何度目?〈2〉

 下記の仲間。
日本語アレコレの索引(日々増殖中)【33】
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1986890608&owner_id=5019671

mixi日記2024年02月29日から

 下記の続き。
【「曖昧のガ、」の話 何度目?】
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1987072754&owner_id=5019671

 大前提になるのかもしれませんが……。
 接続詞と接続助詞は、かなりの部分重なります。
 たいてい、同様に使えます。接続が多少かわる場合もありますが。

  彼はバカだが、人気者だ。
 =彼はバカだ。だが、人気者だ。
   or 彼はバカだ。が、人気者だ。
※「が、」の接続詞用法は、世間的にはOKなので許容しておく

  彼はバカなので、嫌われ者だ。
 =彼はバカだ。なので、嫌われ者だ。 
※「なので、」の接続詞用法は許容しておく
   or 彼はバカだ。だから、嫌われ者だ。

 さて、問題は「ガ、」。
 通常は「ガ、」は逆接の接続助詞。接続詞の「。ガ、」も逆接。これを順接に使うのは、避けるほうが無難でしょう。

 一応、下記のように考えています。
※例外については改めて考えます。
===========引用開始
 考えがまとまりきっていないが、「ガ、」には3種類あるようだ。
 この「いないガ、」みたいなのが「曖昧のガ、」。あとの2つが「順接のガ、」と「逆接のガ、」。「順接のガ、」は簡単に順接の文に書きかえられる(書きかえ方はいくつかのパターンに分かれる)。
「逆接のガ、」は書きかえても逆接の形になる。もっとも簡単なのは、「。しかし、」の形(「。だが、」などでも可)。 
===========引用終了
「順接のガ、」の書きかえ方はいくつかのパターンに分かれるガ、「。そして」あたりが一般的かも。「逆接のガ、」の書きかえは「。しかし、」でよさそう。
 どちらにもしにくいものを「曖昧のガ、」と考えている。「曖昧のガ、」の種類は多く、大きく「どちらにもしにくいもの」(「前置きのガ、」 ?)と「(文脈しだいで)どちらにもなるもの」に分けられる気がする。
 ↑の〈いくつかのパターンに分かれるガ、〉は「順接のガ、」でしょう。
〈いくつかのパターンに分かれ、〉
〈いくつかのパターンに分かれる。〉←文章が細切れになる。だから「ガ、」を使ってしまう。

(文脈しだいで)どちらにもなる「曖昧のガ、」の典型と言えそうなのが、野口読本にあった例文。
  彼は頭はよいが、走るのも速い。

 清水読本に出てくる有名な下記の例よりずっと好例だろう。パンドラから引用。
===========引用開始
 本書では、「ガ、」の曖昧さを示すために次の例をあげ、両方が成り立つとしている。
  1)彼は大いに勉強したガ、落第した。
  2)彼は大いに勉強したガ、合格した。
 この例文をそのまま引用している文章読本を見ることがあるガ、そんなに好例とは思えない。1)が「逆接のガ、」で、2)が「順接のガ、」なんだろう。「ガ、」が逆接にも順接にも使えるのはたしかだガ、2)は日本語としてヘンなのでは。自然な日本語にするには、もう少しヒネる必要がある。
  1)-2 彼はすべてを犠牲にして勉強したガ、その努力はムダになった。
  2)-2 彼はすべてを犠牲にして勉強したガ、その努力はムダではなかった。
 ここまで変形してしまうと、2)-2は「順接のガ、」ではなくなってしまう気がする。先に見た例と同様で、2通りの書きかえができる。
【書きかえ文2)-2-1】(「逆接のガ、」と考えた場合)
 彼はすべてを犠牲にして勉強した。しかし、その努力はムダではなかった。
【書きかえ文2)-2-2】(「順接のガ、」と考えた場合)
 彼はすべてを犠牲にして勉強した。そして、その努力はムダではなかった。
 やはり2)-2は、逆接・順接のどちらにもとれる「曖昧のガ、」と考えるべきだろう。ただし、この場合は順接にするために「基本的な対処法」を使うのはむずかしい。「勉強したガ、」を「勉強し、」にすると、ちょっとヘンだ。次のように書きかえることになる。
【書きかえ文2)-2-3】(「順接のガ、」と考えた場合)
 すべてを犠牲にして勉強した彼の努力は、ムダではなかった。
 とにもかくにも、一文が長いときには「ガ、」を使わないほうがいい、ってことは間違いない。一文がさほど長くなくても、意味が曖昧になるときには「ガ、」は極力使わないほうがいいのだろう。書いているほうも頭が痛くなってきたので、とりあえず「ガ、」の話からは離れる(あとでもう少しだけ書くが)。
===========引用終了

  彼は頭はよいが、走るのも速い。
 の話に戻ります。
 この文は、文脈しだいで、「順接のガ、」にも「逆接のガ、」なります。

●「順接のガ、」
 勉強もスポーツも得意という人はいる。彼は頭はよいが、走るのも速い。
 =彼は頭はよい。そして、走るのも速い。
 =彼は頭がよく、走るのも速い。

●「逆接のガ、」
 勉強が得意な人はスポーツが苦手な人が多い。彼の場合は例外だろう。彼は頭はよいが、走るのも速い。
 =彼は頭はよい。しかし、走るのも速い。

 ただ、「順接のガ、」ととっても「逆接のガ、」ととっても、意味はさほどかわらない?
 結論としては、やはり「順接のガ、」を使うのは不自然なのでは。
 意味が逆になるような例はないのだろうか。 
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