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2024年02月29日12:02

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ラクサンポ336

私の名前は川口民雄。子どものころから、周囲から浮いていた。学校の成績は低空飛行で、お情けで卒業させてもらった。小学校低学年のころからごく普通に生きられないと堪忍した。なんでみんなと同じことができないのだろうか。学校時代の運動会、学芸会、展示会、修学旅行で、周囲のクラスメートと同じ行動をとるのに、非常に神経を使った。仕事をいくつか渡り歩き、発達障害を支援するNPOで働いている。大人になって、検査を受け、結果で、読み書きはかなり厳しいことがわかった。発達障害当事者は別に努力して、普通に見せようとしても、無理である。例え給与は低くとも、暮らしていければ、文句はない。この仕事は自分に向いているようだ。発達障害トラブルシューティングが仕事になった。同窓会続く。同窓会もそろそろ終盤だ。

森井淳子が並木義江の処へ来る。
「並木先生、盛り上がっている処、申し訳ないですが、閉会の挨拶、お願いできますか。
短く、三分以内で」

並木
「え、なにしゃべれば、いいの」

森井
「そんな感じで、今、思ったことでいいです」

森井
「皆さん、最後に。今日、せっかくいらしてくれた、二人の恩師にお言葉をいただきましょう」
パチパチ、拍手が起こる。

並木
「私、皆さんに教えていたことを後悔していました。サクラ学園が倒産したから、もう関係ないからって。教え子の皆さんには悪いけど、こちらも生活があるから。だけど、今日、ここへ来て、うれしくなりました。みんなつながって、私よりも立派に生きている。サクラで教えていた5年は無駄でなかった。皆さん、どうもありがとうございました」

佐々木
「川さんも、一言、言ってください」

川口
「えー、俺も」

佐々木
「そうだよ。もちろんさあ」

川口
「みんな元気になったかな。社会の落伍者であった人間が偉そうに、みんなを教えてきて、罪の意識がありました。ゴメンナサイと土下座したかった。元気で、教え子が立派な社会人に育ってくれて、うれしい。俺の存在も無駄でなかった。ありがとう。これからも一緒に生きて行こう」急に満場の拍手が沸き起こった。

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