映画『海街奇譚』
3月2日(土)よりシネ・ヌーヴォ、
3月9日(土)よりシネマ神戸、
3月15日(金)よりアップリンク京都にて公開
夢か堅実か?中国の離島で巻き起こる殺人事件を独特の
演出で描いた新感覚サスペンス映画。
監督は1987年生まれで本作が長編初監督となるチャン・チー。
脚本はチャン・チーウー・ビヨウ
撮影ファン・イー、音楽をジャオ・ハオハイが担当。
出演はチュー・ホンギャン、シューアン・リン、ソン・ソン、
ソン・ツェンリン、チュー・チィハオ、イン・ツィーホン、
ウェン・ジョンシュエほか
失踪した妻を捜すため、妻の故郷である離島の寂れた港町へと
やって来た男。手にはカメラ。男は売れない役者だった。
その町は海難事故による住民の行方不明が相次ぐところで、
消えた“仏”の頭を探すカブトガニを被った村人たち、
ペットボトルから覗きみる子供、怪しい旅館の太ったおばさん、
ダンスホールの人々などなど、海辺の町の色々な場所でさまよい続ける。
やがて、男は妻の面影を持つ小学校の女教師と出会うのだが……。
男が妻を求めて3人の女性と3つの殺人事件に遭遇するサスペンス。
夢と現実、過去と現在、不思議迷宮を徘徊する物語であり、
カブトガニの仮面、永遠の8月5日、三角模様、呪われた海、鏡、
ダンスホールのピンクのクジラのネオンなど、独特のセンスで
撮られた要素が美学となって、単なるサスペンスと一線を画する
アート世界を構築している。チー監督自身が生まれ育った
港町をモチーフにしたそうだ。原題は「海洋動物(かいようどうぶつ)」
カブトガニやミズタコ、カニなど海の生物がメタファーとして登場する。
音楽や画面構成の色使いにもこだわりを感じる。
脂がのっていた頃のデビッド・リンチを思い出した。
2019年・第41回モスクワ国際映画祭にて審査員特別賞、
第18回イスタンブール国際インディペンデント映画祭にて批評家協会賞を受賞
公式サイト
https://umimachi-kitan.jp/
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