母の言った言葉の意味？

　２０年ぐらい前のある日、私は実家に遊びに行っていました。その頃、今の仕事に従事したいがために国家試験を受けるべく、実家に帰っても暇さえあれば試験勉強に余念がありませんでした。久しぶりに母に会っているのに、母が横にいても気に留めることなく本にしがみ付いていました。そんな私に向けて母は
　『あんまり勉強すんな』と心配そうに言いました。（心配そうに言ったと感じたのは、最近の事ですが）
その時、私は『変なことをいう親だな』と思いました。
世間の親は『勉強しなさい』とか、子供が一生懸命勉強していたら普通は喜ぶのになと思ったのです。念願の国家試験に合格して、今その資格を活かして仕事に従事して２０年近くの月日が経ちました。憧れて始めた仕事なのですが、現実はいい事よりも苦しい事の方が多いかもしれません。壁に突き当たったときには尚更、痛感いたします。
　私の目の前に、すでに他界した母の笑っている写真が飾られています。母はいつも私に笑いかけています。『そんなに一生懸命仕事をすんなよ』そう言ってくれているような気がします。『ボチボチでいいんだよ』かも知れません。その横で他界した父もいつも私を見ています。見守ってくれていると言った方が適切かもしれません。
　私は”大丈夫。いける！！”そんな勇気が湧いてきました。そろそろカボチャの馬車が迎えに来ます。また明日ね。(つ∀-)ｵﾔｽﾐﾅｻｲ_(._.)_