今日はＴＯＨＯシネマズ日比谷で「首」を観てきました。
監督：北野武
配役（役名）：ビートたけし（羽柴秀吉）、大森南朋（羽柴秀長）、浅野忠信（黒田官兵衛）、加瀬亮（織田信長）、西島秀俊（明智光秀）、遠藤憲一（荒木村重）、小林薫（徳川家康）、中村獅童（難波茂助）、木村祐一（曽呂利新左衛門）、勝村政信（斉藤利三）、寺島進（般若の佐兵衛）、桐谷健太（服部半蔵）、六平直政（安国寺恵瓊）、大竹まこと（間宮無卿）、津田寛治（為三）、荒川良々（清水宗治）、寛一郎（森蘭丸）、副島淳（弥助）、岸部一徳（千利休）他。
物語は天正７年の荒木村重の謀反から始まります。
摂津有岡城が落城し、村重は逃亡します。
居並ぶ重臣たちの前に信長が現れ、村重を取り逃がした事を尾張言葉で口汚く罵ります。
信長は息子の信忠、信孝が不出来なので功臣に自分の跡目を継がせると重臣たちを叱咤します。
時は遡り、村重は毛利攻めから外されて、戦の機会を信長に求めますが信長はいきり立って刀に差した饅頭を村重に食べさせて刀をぐりぐりと回して村重の口を血まみれにします。
焼け落ちた寺で曾呂利新左衛門と千利休の前に馬に乗った村重が駆け込んできて捕らえられます。
村重はとりあえず長らえますが、妻を始めとする一族郎党は全て打ち首にされます。
村重とは身内だった光秀は信長に村重の助命嘆願をすると申し出ます。
千利休の茶会で出席者たちは村重の噂話をした後、千利休は光秀に村重を引き渡し、光秀は村重を密かに丹波亀山城へと連れて行きます。
農民の為三と茂助は秀吉の一隊に加わろうとしますが、敵襲に遭い壊滅しますが、為三は侍大将の首を切って、それを手土産に仕官しようと考えます。
しかし茂助が為三を刺殺して首を奪い取ります。
そこへ新左衛門が通りかかり、茂助は新左衛門の秀吉への目通りの供をします。
秀吉は鳥取城渇え殺しの準備で米の買い占めをしていました。
新左衛門は秀吉に仕官を申し出ると官兵衛が手柄を立てたら仕官させると、信長の手紙を奪い取る役目を命じます。
その道中、新左衛門はかつての忍び仲間の佐兵衛一味と出会い、光源坊の元に行きます。
信長は光秀に村重の探索を命じていましたが、村重と男色の関係にあった光秀は村重を匿い、村重は家康の元に逃げ込んだ事にして信長に家康を消させる謀略を口にします。
新左衛門は光秀の寝所を探りますが、光秀に感づかれて利三に追われます。
そこへ佐兵衛が立ちはだかり信長の手紙は秀吉の手に渡ります。
その内容は信長の跡目は信忠で、重臣に継がせる気など毛頭ないというもので、官兵衛はこの手紙と家康を嵌める謀略をの要する事を考えます。
信長は秀吉を召し出して、毛利を１年以内に滅ぼさなければ首を切ると豪語します。
それは群難題と光秀が異論を口にすると信長は激しく折檻し、弥助には怪力で光秀を痛めつけさせます。
秀吉は光秀を呼び出し、村重を匿うのは身を危うくすると忠告し、信長からの手紙を光秀に見せると光秀の信長への忠義は一瞬にして消え失せます。
秀吉は家康に恩を売って行っときでも自分に天下を取らせてくれと家康に頭を下げます。
新左衛門一行は家康が在城する高天神城を訪ねます。
家康は夜伽の女を選びますが、何故か歳のいった姥桜を選びますが、その女は信長の放った刺客で、それを新左衛門が見破り半蔵が家康の身代わりを務め、刺客は毒を煽って自害します。
長篠の合戦で信長は家康に対して何人もの刺客を放ちますが、暗殺したのは全て影武者でした。
信長は光秀に家康の好物を問うと、家康を招いて毒入りの鯛を出しますが家康はそれを口にして平然としています。
家康が堆積すると信長は料理人に鯛を食べさせると料理人は即死します。
家康は鯛を食べたふりをして椀に捨てていたのでした。
信長は家康暗殺に失敗した光秀に領地を召し上げ秀吉の指揮下に入り援軍として赴く事を命じますが、それは表向きの事で、千利休に本能寺で茶会を開かせて家康を招いて宿所を光秀に襲うよう耳打ちします。
その話を聞いた村重は信長を討ち取って一緒に天下を取ろうと持ち掛けます。
一方、秀吉は毛利との戦に苦戦していましたが、千利休が本能寺での茶会の事を知らせます。
官兵衛は家康を味方にする為、駿府に逃がす提案をします。
そして秀吉は新左衛門に密命を授けます。
秀吉は官兵衛の献策で備中高松城水攻めを始めていました。
家康は刺客に襲われますが、半蔵が阻止します。
光秀が出陣の支度を終えると村重が見送りに出てきますが、光秀と利三は村重を檻に閉じ込め、村重は崖から投げ落とされます。
光秀は利三に家康暗殺を命じて光秀は本能寺を襲います。
信長は弥助に介錯をさせて果てますが、その首は見つからず光秀は焦ります。
利三は家康の首を取りますが、それは半蔵が立てた影武者で、それに気が付いた利三は再び家康を斬りますが、その家康もまた影武者でした。
官兵衛し安国寺と宗治とで和睦交渉をしますが、実直な宗治に対して安国寺はとんだ狸親父ぶりを見せます。
宗治が自害し、中国大返しが始まります。
足軽たちはふんどし１つの身軽ないでたちで走り抜け、最後尾を御陣女郎たちが続きます。
官兵衛は茂助に光秀を討って手柄を立てるよう叱咤します。
新左衛門は千利休の元に行きますが、間宮は喋り過ぎる新左衛門に刃を向けると２人は相打ちとなって果てます。
山��の合戦が始まり、数で勝る秀吉軍が光秀軍を圧倒して光秀軍は敗走します。
光秀は野伏せりの竹槍で深手を負い。茂助が光秀の首を取ったものの野伏せりに殺されて光秀の首は奪われます。
秀吉が面倒くさそうに首実検を行いますが、秀吉の前に出されたのは茂助の首でした。
秀吉は「光秀さえ討ち取れば首なんかどうだっていい！」と茂助の首を蹴り飛ばすのでした。
北野監督曰く構想３０年という事でしたが、近年歴史家が唱える説に近い形での秀吉の暗黒面や陰謀説がふんだんに取り入れられた快作だと思います。
自分は農民出身だからと武士の作法やらしきたり等全く意に介さない秀吉の描かれ方は斬新でした。
信長の尾張言葉が生々しく、あんな感じだったのかなぁと思わせましたが、秀吉や秀長も本来は字幕がないと分からないぐらい訛っていただろうと想像しながら観ていました。
合戦のシーンは他の時代劇のような華々しい戦というよりも泥臭いリアリズムを感じる場面でした。
公式サイトＵＲＬ
https://movies.kadokawa.co.jp/kubi/
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