最近の動きを垣間見ると、世界第一の経済大国アメリカと第二の経済大国が、いずれも「金融危機」に近付いているとの報道があります。その点、日本経済だけは、バブル崩壊の後遺症を長年引きずり、トラウマとなって「金融危機」とは無縁に近い形にまで不況に備えてきたため、一見「安泰」に見えますが、実はそうでもありません。なぜなら、このままいけばどちらかの国が破綻すれば、そこに取引先がある「国内企業」が波をかぶることになります。つまり、国内企業で得意先が米中の破綻した先との取引が大きければ、大きく販売網を失い、輸出先が無くなれば連鎖倒産の危険性が高まると言う理屈です。
その原因は「ウクライナ侵攻」や「ハマスのイスラエル攻撃」などで大きく揺さぶられます。もともと日本のように「失われた30年」の中で数々の規制を受けて、筋肉質の経済を過剰なまでに続けた国家に比較すると、米国経済は諸外国の経済を巻き込みながら、「基軸通貨」の強みを活かし、「双子の赤字」があっても倒れない経済構造を誇ってきました。つまり例えば過剰在庫を抱えれば、中南米に向けて捨て値で販売して在庫処分するとか、過剰債務が起きれば健全債務と混ぜて「2級債務の混じった債権」として売買する」と言った荒業で切り抜けてきました。普通の国ならありえない「国債」を日本をはじめ主要仕入れ先に押し付け、破綻の回避をやってみたり、ドル高政策で相手国への返済を実質減らすと言った、数々の手口で切り抜けて来ました。
今回の米金利引き上げは、まさしく対外金利差で米国を救う円安効果を生み出しましたが、これは同時に米国内の借入金の金利の上昇を意味し、その利払い負担を引き上げて、業績の悪化を招いています。そうなれば、企業の資金は「設備投資」に回らずに「借金の返済や現金の確保」に向かい、景気を冷やしてしまいます。そこへコロナ禍で傷んだ市場は消費が回復できないままとなり、結局国内経済の過熱を生んでいます。
一方、中国経済の方は�ヽ飴餬蝋�場の撤退�⇒⊇个竜涕梱Ｈ焼蛎寮渋ち�置や素材の輸入禁止措置などの上に3年間のコロナ・ロックダウンで国内消費の低迷が起こり、その結果大きく中国GDPの3割を占めた不動産事業が行き詰まり、なおかつ地方政府が不動産事業からの税収がストップして破綻してしまい給料の支払いが滞るところまで落ち込むみ回復の目途が立ちません。これは中国経済が本来の「計画経済」の基本である「自己資本」を無視して「払いきれないほどの借金」をして公共工事やマンション建設にうつつを抜かし、「多くの衣をまとったGDP]で世界第2の経済大国となったものの、今借金で身動きが出来なくなり、大手企業や地方政府の倒産を「解熱剤」で強制的に生き残らせるゾンビ企業とゾンビ政府の時代に陥っています。まずは「大手銀行が破綻して、そこから一気に中国経済はぐちゃぐちゃになっていきます」。
そこへ「ウクライナ戦争」が長引き、「ハマスの反乱」が足を引っ張り、そこへの支援も限界に来ています。そこに、もう11月、来年はアメリカもロシアも大統領選挙、破れかぶれのプーチンと破れかぶれのバイデンが藻掻いている内に、破れかぶれの中国が台湾を狙う。子供をさらうときには子供は殴りません。親の手足を殴って動けなくしてさらうのです。台湾が欲しければ台湾を殴りません。大事な半導体の工場があります。アメリカもヨーロッパも助けに来なければ、沖縄を蹴飛ばして無傷の台湾を奪います。それでも「ウクライナ支援で疲れた欧州と戦ったロシア」と「ウクライナ支援とイスラエル支援で疲れたアメリカ」であれば弱った中国にはチャンスが来ます。みんな自分が可愛い。遠い「台湾と日本」のこととより「身内の支援」の方が大事なのです。
みんな「身内のかかわる戦争の所為」にして、この不況の現実をリセットしたい、これが「グローバルリセット」の本性です。
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