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2023年10月19日02:25

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炊飯器で一度にたくさん炊くと節電になるか?→そんなにかわらないと思う

マイミクさんのところで、一度にたくさん炊いたほうが節電になるかという話があり、確かにそんな気がするとよく考えてみました。

炊飯の基本動作は、コメを1合とか2合とか測って。内釜に入れて研ぐ、
コメの量に応じた分量のメモリまで水を入れて30〜50分ほど水につける。
炊飯ボタンを押す。すると20分くらいでぐちゅぐつ言い出して、蒸気フタから蒸気が出だして、やがてそれがおさまって40分くらいで炊きあがった電子音がなり炊ける。
といった感じだと思います。

炊飯ボタンを押した時点で温度を少し上げて吸水を早めるので、研いだ後、炊飯までの間水につけなくてもすぐに炊飯ボタンを推してもいいという噂もあります。
ですが、研いだ後炊くまでに30分とか50分とか事前に水につけておけば、浸し米は二度押しとか指示があれば、吸水させるための加熱をしなくていいから、ちょっと節電になるかも。

で、炊飯ボタンを押した後、炊飯器の中で何が行われているか。
炊飯の手順では、はじめチョロチョロ中パッパ。赤子泣いてもフタとるなとか言われますが。それをマイコンとかがやってくれているわけですね。

手動でたく時の手順を考えますと、それが自動で電気でやってくれると思えばいいでしょう。
ですから手動で炊く手順を考えてみます。
手動でたくときは最初に鍋で5分くらいは強火で加熱します。沸騰させるんです。アルファ化する温度まで上げるんです。デンプンがα化しないとポロポロバサバサするんです。糊化させるんです。
だから富士山の頂上だと沸点が低くなるから、炊飯の温度が下がって美味しいご飯が炊けない(という噂です。俺様はやったことがない。そもそも富士山自体、自動車で行ける5合目くらいまでしか登ったことがない。わざわざ富士山の山頂に米と炊飯のための水と燃料を持っていって炊く奴がいるか?また、富士山の山頂で火を燃やしていいのか?測候所とか山小屋の人から広まった話かしら?)

で、その後は焦げねー程度に火力を落として15分くらい沸騰を維持。フタがボコボコなって糊みたいな汁が泡立ってこぼれてくるかもしれませんが、フタ取るな。
15分たったら火力を上げて30秒位余分な水分を飛ばして、火を消します。かまどの場合は、ワラをぶちこんで瞬間的に火力を上げます。

フタをあけたら、菜箸とかでご飯にぐりぐりー、ぐりぐりーと穴をあけると余分な水気がとれやすいです。そしてフタを閉めて10分くらい蒸らします。布巾を挟む人もいますが衛生上どうでしょうね。
芯があったり、コゲたりしたら、次回に活かして調整してください。

以上が手動でご飯をたく手順です。
まあ、そういうことをマイコンが勝手にやっているわけです。ワイドIHとか圧力IHとかもありますが、蓋の裏に加熱板があって上からも加熱するとか、フタを密閉して圧力をかえて沸点を上げることができる(前述した富士山で沸点が下がる欠点も補えますね)とか、そういう付加価値なので、基本的な機能や手順はあまり変わらないでしょう。

ともすれば、沸くまでの消費電力ですが、水は非常に熱容量が大きい。1ccの水を1度上げるのに1カロリーくらい使う。元の水温によりますが、180ccの水を20度から100度までで上げると14400カロリーくらいの熱が必要。コメも熱容量はございますから、倍のコメ、倍の水を加熱するには、ほぼ倍の消費電力が必要でしょう。
この工程では炊飯量に(ほぼ)比例して消費電力が増えます。

ところで同じ100度まで上げるためのエネルギーも、元の水温によります。冬の蛇口から出たばかりの5度くらいの水を100度に上げるのと、30分ご飯を漬け込んで、その間に少し室温になじんで15度くらいになった水でしたら、1割くらい電力が少なくなります。
ですが、マジレスすると冬に30分程度置いたくらいで10度も水温上がらないでしょうし、その水温上昇がどこからくるかというと、室温です。灯油等でわざわざ暖房した室温が若干とはいえ下がりますから、そんなにお得ではないかもしれません。
それよりも前述したように含浸するための予備加熱をしない分の節電の方が大きいかもしれませんわね。
まあ、含浸のための予備加熱した熱も消えてしまうわけではなく、多少なりとも上がった温度から沸騰に向かうわけですから、そこまでのロスはないのかもしれません。

次に沸騰を維持する工程です。言い換えますと、逃げたり、蒸気が派手に出る蒸発熱(気化熱)を補い100度(圧力IHの場合は100度以上にあがります)に維持することです。
熱が逃げるのは、炊飯器の表面積や断熱性・表面温度(断熱性がよければ表面温度はそれほど上がらないでしょう)、周囲温度にもよります。
また蒸気として逃げる分、これは蒸気自体の持っている熱(熱容量×温度)と、水が沸騰する際に奪う蒸発熱の分のエネルギーがどんどん失われていきます。炊飯器が電気を使って一生懸命加熱した熱が逃げていきます。
とはいえ逃げていく蒸気は炊飯器の中からなくなりますから、その後温度がどうなろうと知ったことじゃありません。寒い冬だとお部屋の温度が少し上がるかもしれませんね。
そんなわけで、出ていった蒸気はもはや炊飯器の中にはないので、蒸発熱で温度が下がった分だけ補充すれば100度を維持できます。これは100度の水1モルあたり40.6KJくらい。ジュールとカロリーがまざったり、ccとモルが混ざったりして困ったことになっていますが。水の場合は1モルの分子量だと18gくらい。18ccに相当します。1カロリーは4.2ジュールくらいですから。18ccの水が蒸発する際に、0.53Kcalくらい。キロは1000倍ですから、531カロリーくらいの熱が奪われるにゃ。

そもそも蒸気になる元の水は炊飯器に最初に入れた水です。仕上がり時にはご飯がふっくらと炊きあがって吸水する分だけ残って、余分なベチャベチャした水は蒸発してなくなります。要するに最初に入れて、米粒を膨らませてもちもちするのに使われずに余った水です。最初に入れた水の量に比例するでしょう。ご飯が倍になれば蒸発していく水もほぼ倍になるでしょうから、補わないといけない蒸発熱もほとんど倍。

なお、圧力IHはちょっと特殊で上げる温度は高いですが、密閉性が高い分断熱性がよく、蒸気として逃げる分も少ない(一定の圧力を保ちますから、それ以上の圧力になれば圧力IHでも蒸気は排出されますし、加圧中はフタがロックされますがフタを開ける前には1atmに戻さないといけませんから、最終的に蒸気は捨てます)。

ともあれ、この工程の消費電力は炊飯器の機種や大きさ、周囲温度に依存するということです。
そういう意味では大きい炊飯器は消費電力が多くなるかもしれません。また寒いときは消費電力が大きくなるかもしれません。
また、米粒が大きいならともかく、炊飯量が多くなっても芯まで火が通るのに時間がかかるということはございません。(沸騰するまでの時間は長くなるでしょうが、沸騰したら)同じ時間で炊きあがります。
つまり、この工程に要する時間は炊飯量であまりかわりませんが、蒸気を炊飯量に比例して出さないといけないので単位時間あたりの消費電力は大きくなります。温度センサーか、サーモスタットか、炊飯器の内ガマを外すと底にボタン状の部品がついていてそこで重量を測っているのかわかりませんがなんか調整するのでしょう。
そうして出せる火力(ヒーターの熱量)が限界がありますから、機種によって7合炊けるのとか4合までとか、大きい一升炊けるのとか様々なサイズがあるわけです。大きい炊飯器は釜の容量だけでなく大容量の水を沸騰維持できるヒーターが装備されているはずです。
ともあれ、機種や環境により変動はあっても、やっぱり炊飯量で消費電力が増えます。

最後に蒸らし段階です。これは手動で炊くときは火を消す段階です。フタを閉めたままそのまま10分ほど置くだけです。したがって加熱用電気はほとんど使わないでしょう。
炊飯量にかかわらず、この段階での消費電力はほとんどありません。

結論といたしまして、沸騰するまでの消費電力と時間は投入するおコメと水の量に比例して増えます。そして、その後の消費電力はやはり炊飯量に比例して増えると思います。
したがって炊飯回数を減らしても消費電力はあまり変わらないかも。

とはいえそもそも炊飯にかかる時間の効率としては沸騰までの時間は伸びても、それから炊きあがりの時間、蒸らし時間はあまりかわらないのでたくさん炊いても時間はそうかわらない。そのため一度に炊いたほうが時間効率はいいわけです。
一方で一度にたくさん炊いて残ったご飯をどうするか。保温モードですと結局電気を使い続けますし、電子レンジ等で再加熱する場合にはまた電気使うし、チャーハンとかで冷たいまま調理開始しても結局ガスやIH等の調理器具で冷たい米粒を調理する温度までエネルギーを使って温度を上げていることになります。
残ったコメを再調理するための消費電力も含めて総合的に、ご飯の量をご判断ください。
ご飯をご判断。
くれぐれも誤判断しないように。
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