■アリスとテレスのまぼろし工場
地雷臭いな……ということで最初に。『さよならの朝に約束の花をかざろう』『空の青さを知る人よ』と続けて好きになれなかったので、これも危ういと感じていました。うん。うん……SFではないな、ファンタジーだな。つまり物語世界の設定に明確なロジックはなく、雰囲気作りの舞台装置でしかない。もやもやするな〜。岡田麿里っぽい、思春期のリビドー溢れる作品でした。それしかないというか……まともな大人がほとんど出てこないので違和感ばかり。もうジュブナイルを純粋に楽しめなくなったということかもしれない。キャラデザに癖があって、クロムクロと似てると思ったらキャラデザ同じ人でした。そうかP.A.WORKS専属ではないのか。画は綺麗、劇伴は印象無し、ED主題歌は何だこれ、という感じ。ピクサー映画みたいなタイトルの意味はまったく回収されず。地雷ってほどではないけど、お奨めもできない感じ。ちなみに席はガラ空きでした。制作費回収できるんか、これ。
■ミステリと言う勿れ
Web広告でちょくちょく見かけていたが本編を読んだことはなかった、もじゃもじゃが探偵で主人公の漫画が原作、のはず。で映画はというと……面白かった！ 事件そのものはとんでもない話なのですが、物理的・心理的にもロジックに破綻は無く。画面でひっかかったところは全て伏線となっており後で回収されました。怪しい人はちゃんと怪しい。とても素直な作りで好感が持てます。もじゃもじゃ主人公はすっとぼけていて（広告のマンガではもっとクールな印象だった）、でも優しくて楽しい人だった。これは続編を期待してしまう。ていうかこれドラマ版があってその続きなのか（FODじゃあ観れないな）。原作漫画にも興味が湧いた。映画の話は原作にあったものなのかな。劇場上映が合うかどうかという意味では微妙で、配信されたらそっちで観ても全然良いのですが。作品として完成度が高いのでお奨めです。
■禁じられた遊び
実際はこれが一番地雷度が高かったのですが、上映回数が少なくてこれを最後にするしかありませんでした。で結果は……地雷でしたー！ ちょっと恐くていいかなと錯覚したこともあるのですが。何がダメかというと、
�ー�いを受ける原因がなんともヌルい。女の嫉妬が原因ではあるのですが、せめて不倫関係になれよ。既成事実も無いのに呪われたら可哀想だろ。ハシカンに不倫役はさせられなかったのか？ だったら使うな！
�∧�理的な死者復活＝ゾンビは萎える。なぜなら特撮がショボいから。四散した死体を繋ぎ合わせるおどろおどろしい描写のはずが、プラッチックの部品を糸で引っ張って貼り合わせるような画作りしかできないなら、そんなシーン削れ！ もっとねちょねちょぐちょぐちょに出来ねえのかよ。
�Ｄ蕎鏝従櫃僕�由を付けろ！ 不思議な力があるから……って、それじゃ理由になってないよ！ 原因の調査、考察、特定、対抗策の創造、そして解決！ ホラーの基本だワレェ！
まあなんというか橋本環奈の美人さだけで押し切ろうという潔さは感じられなくもなかった。私服の芋っぽさに目眩がしましたが。でもあれだな、橋本環奈は確かに可愛いと思うんだけど、数年前から流行の顔の左右の触覚、あれおじさんいいと思えないんだわ……。そういうわけでみんなは劇場に行く必要無いぞ。終映後の後席カップルの『良かった』『恐かった』が一番恐かった。
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