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2023年07月08日10:47

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『小説家の映画』感想

〜韓国の名匠ホン・サンスが2人の女性アーティストの友愛と連帯を描き、2022年・第72回ベルリン国際映画祭で銀熊賞(審査員大賞)を受賞したドラマ〜
〜著名な小説家だがスランプに陥り長らく執筆から遠ざかっているジュニは、音信不通になっていた後輩を訪ねるため、ソウルから離れた閑静な町・河南市へやってくる。そこで偶然知りあった元人気女優ギルスに興味を抱いたジュニは、彼女を主演に短編映画を制作したいと提案。かつて成功を収めながらも人知れず葛藤を抱えてきた2人は、思いがけないコラボレーションをすることになる〜<映画.comさんより>


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去年、ようやくホン・サンス監督作品デビューした私(遅っ)。
感触は・・・そんなに好みじゃないけど、どこか気になるっていう。
で、今作(今後)はどうしようかと思っていましたが、猛烈に観たいというわけではないものの、やっぱり押さえておきたいというスタンスで観賞。

前半は・・・すみません、退屈でした。
言葉は悪いですが、だらだらとした日常会話がずっと続くので〜。
ただ、常に、いつ何が起きるかわからないっていう空気感は漂っていたので、なんとか目は凝らしていました。

舞台が公園に移り、書けなくなった小説家のジュ二が、しばらく映画から離れている元人気女優ギルスと出会って、ジュ二の感情がじわじわ外に出てきます。
(ギルスが表舞台から遠ざかっているのは、お酒のせいもある?)

ジュ二がギルスの気持ちを代弁するように言うこの台詞。
ある映画監督「映画に出ないのはもったいないという声も・・・」
ジュ二「何がもったいないの?自分のしたいことを楽しんで生きている人を尊重すべきでしょ」

ギルスはもともとジュ二の小説のファンでもあり、そこからジュ二とギルスの距離が少しずつ近づいていきます。
ジュ二「一度、短編映画を撮ってみたかったの。出てくれない?」

2人の食事シーン。外から店をのぞき込む、1人の少女(2回登場)
(あの子は一体、誰だったんだ?まだ無垢だった頃を思い出させる存在?)
その少女を追って、ギルスが外に出た時、ジュ二はギルスが食べていたビビンバ?をそっと口にする。
ちょっと、ドキッとした。

次に2人が向かった場所が・・・なんと!
おおぅ〜、これはいいぞ。ここで、眠気がパッと覚めました(笑)

※予告編
https://youtu.be/XCnLYpfuU7I

映画は完成→試写会へ。
そこまでずっとモノクロだったんだけど、ここでカラーが登場。
でも、内容は、なんだか、よくわからない感じの作品。
ひたすらギルスの可愛さを愛でるだけというか...。
後で知ったのは、ギルス役のキム・ミニって、ホン監督の公私にわたるパートナーなのね。

改めて思ったのが、ホン・サンス監督作を観賞するには、忍耐力と想像力が不可欠。
映画の冒頭、書店に入ったジュ二が店内で罵り合う声を聞くという場面。
こっちは、何が起きているのか、さっぱりわからない。
そのシーンだけじゃなく、今作は、映画全編に渡って、状況説明はほぼ無い。
ゆえに、観客は、台詞をしっかり聞いて、登場人物たちの相関関係をひたすら推測するしかない。
その作業を楽しく行えるっていうほどの脚本でもないのが、なんとも、また。

ただ、不思議なのは、多分、私は、次作も観るんだろうなって思っていること(笑)
ちまちました日常が、どこか妙にスリリングで、人は何かの瞬間に、突然色づいたりするっていうのを教えてくれたというか。
この監督の魅力はベルリン国際映画祭の審査員ほどは理解できてないものの「何かある」っていうのは、今作で、掴めました。

今作に関しては・・・相性が合いそうな人にだけオススメです。3.4☆

余談ですが、巷の感想で共感したのがこれ人差し指(下)
「配信だと意外と観にくい監督の一人」

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