今のところ人類は原発を持ってはならないと考える

■ゼレンスキー氏、原発への「テロ攻撃」警告　「占領から完全解放を」
(朝日新聞デジタル - 06月23日 07:33)
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　個人レベルでも、国家レベルでも人間という存在は、とんでもないことをしでかすことは絶対にない、とは言い切れない。
　「とんでもないこと」とは、それをやったら、全てがおしまいになるようなことだ。個人レベルで言うなら例えば人殺しがそれに当たる。
　原発へのテロ攻撃も今のところ、「とんでもないこと」の範疇に入るだろう。「今のところ」というのは、今の科学技術では、原子炉が破壊され、放射能漏れが起きた場合回復不可能な事態が生ずる。それを阻止することは今の科学技術では不可能だということだ。つまり、今のところ原発テロが起きた場合にそれに対処するための放射能除去装置や放射能除去システムがない。「とんでもないこと」である原発テロを人類は絶対にやらないということを断言できる人はおそらく誰もいない。

　そして、この「とんでもないこと」は、いつどこで起きるかわからない。ある程度の予測はできても、全てのあり得る事態を網羅的に列挙して、それらに対処する方策を実施するというのは不可能だろう。つまり原発テロを１００%防ぐということは不可能だ。

　だから、今のところ人類は、原発を持ってはならないと考える。
　もちろん、人類が、己の過ちで滅亡するのは仕方ないことだと諦観しているのならば、現状においても原発を持つのは構わないとは思う。しかし、そういう諦観を持っている人が持たない人に対して己の諦観するところを押し付ける権利はない。だから、そういう諦観を持たない人が一人でもいたら、今のところは、人類は原発は持ってはならないという結論に至ると個人的には考える。