〜1981年、パリの街は選挙の祝賀ムードに包まれ、希望と変革の雰囲気に満ちていた。そんな中、エリザベートは夫と別れ、子どもたちを1人で養うことに。深夜放送のラジオ番組の仕事に就いたエリザベートは、そこで家出少女のタルラと出会い自宅へ招き入れる。タルラとの交流を通し、エリザベートや子どもたちの心は徐々に変化していく〜<映画.comさんより>
原題は『Les passagers de la nuit』(夜の乗客)
映画内に出てくる深夜ラジオ番組タイトル。
それが、なんで、こんな長い文章タイトルになった?
舞台となった1981年は「Changement et Espoir(変革と希望)」を掲げた社会党のミッテラン氏が大統領に当選した年ということです。
前作『アマンダと僕』で独自の優しき空気感を漂わせたミカエル・アース監督の新作。
しかも主演は、シャルロット・ゲーンズブール。これはワクワク。
冒頭シーンがなかなか良き。
パリに着いた少女(多分タルラ)が見ているのはメトロの光る路線図。
(微妙に違ったかな?とりあえず光る地図っぽいもの)
眠れない夜には深夜ラジオ。懐かしき世界。
エリザベートが大好きな番組「夜の乗客」の担当DJがエマニュエル・ベアール!
夫と分かれてから、働き口を探していたものの、それまでは履歴書に書けるような仕事はしてこなったエリザベート。
その番組に手紙を書いてみたところ、想いが伝わったようで、アシスタントとしてそこで働けるようになる。
(エマニュエル・ベアールは脇役に徹していて、ややモッタイナイ!?)
その番組がらみで、出会った家出少女タルラ。放っておけず、家に招くエリザベート。
タルラは、エリザベートの息子、マチアスと親密になってゆく。
始まって、ずっと気になったのが、家族が住む高層マンション。おそらく分譲。眺めが良くて、かなりお高そう。
旦那がいなくなって、ローン返済は大丈夫なのか?養育費ももらってないとかだし。
まあ、だから、仕事を探していたんだろうけど〜。
マチアスとタルラが映画館に行くんですが、すでに作品は始まっていて・・・。
映画館スタッフ「始まって5分たったら、入場禁止です」
おおっ〜、ある意味、さすがフランス!?どこもそうなのかなあ?
2人の映画にまつわる台詞
タルラ「(その時はピンとこなくても)あとで好きになる映画もある」
マチアス「エキストラ出演だとしても、良い映画に出たい」
エリザベートは、淋しさゆえか、番組スタッフと関係をもつ。(←単発)
その後、図書館で司書の仕事を見つけ、そこでヒューゴという男性と知り合う。ヒューゴとはこれからも続きそうだ。
エリザベートはしばらく前に乳がんを患った。その時、夫が優しくしてくれたことは忘れない。
マチアスが運転するバイクの後ろに、エリザベートが乗り、別の場面では、タルラも乗る。
各々の想いが、パリを駆け抜ける。
マンションを売ることに決める。それぞれの独立。
※予告編
https://youtu.be/CadZt02a_Cs
全編に渡って、皆、タバコ吸う、吸う。煙が無いシーンの方が少なかったかも。
プリンを食べて、その後、皆でダンスを踊るっていう習慣がこの家族にはあって、そこにタルラも呼ぶところは、まあ、確かに、良かった。
シャルロット・ゲーンズブールの自然体演技。
エマニュエル・ベアールは男装麗人の如く。
優しい光に優しい音楽。淡々と進む物語。刺激は少なめ。
あまりにもゆったりとしていて、途中眠気が。
巷のレビューを読んでも、内容云々よりは、シャルロットの経歴について書かれているものの方が多い感じ。
あえて書くことがあまり無い作品なの(私が書いてることはどうでもいいことだらけ)。
でも、アース監督の独特の空気感は健在だし、良いシーンもあるので、気になる方はどうぞという感じ。
個人的には『アマンダと僕』の方が断然好きでした。3.4☆
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