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2023年03月25日22:15

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鉄印オータム ライスフィールド インランド トラバースのおぼえがき。

職場で、東北地方のとある第三セクターローカル私鉄のフリー乗車券をもらった。
企画乗車券の購入特典でもらったのを余らせてしまった、とのこと。
それで、鉄印取得の日帰り遠征に出かけることにした。
※ どこのローカル私鉄に出かけたのかは、毎度のごとく、この日記の標題がその名称の直訳であることから、お分かりいただけるかと(^^;。

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2023年3月11日(土)
【こまち1号】(大宮0657-0935角館)
事前に、JR東日本「えきねっと」にて、割引運賃「えきねっとトクだ値」の乗車券を入手。
いつものことではあるが、この「えきねっとトクだ値」の乗車券は紙のきっぷではなく、ICカード連携で使用するものなので、手元にきっぷの現物がないのが少し心許ない。
もちろん、スマホの画面とかで確認すれば良いのだけど、万が一、そのスマホが電池切れになったり故障したりしたら、かなり面倒なことになりそう。
実際、先日西日本から私の職場(東京都内)に来訪した人が、スマホのバッテリーが上がってしまったのでコンビニで充電セットを購入したけれどその充電セットが不良品で、それでスマホに保存している新幹線チケットの変更や解約ができずに困っていた。

こまち号の車内販売は、ホットコーヒーを取り扱っていない。
それで、大宮駅新幹線改札の売店「Beck’sコーヒー」にて、サンドイッチ2つとブレンドコーヒーLLサイズ1つとを購入した。
こまち号の指定席に着席してから、そのサンドイッチを囓りつつブレンドコーヒーを啜る。
でも、ホントは、車内販売ワゴンからホットコーヒーを購入したいのだけどね。

こまち号は、盛岡駅を出るといわゆる「秋田新幹線」すなわち田沢湖線の区間に入る。
さっきまで飛ぶように過ぎ去っていた車窓が、在来線区間では落ち着いて過ぎていく。
あたりはまだまだ雪が残っているけれど、道路はきれいに除雪されている。


【(秋田内陸縦貫鉄道)秋田内陸線】(角館0950-1122阿仁合)
角館駅にて、今回の遠征の目的である秋田内陸縦貫鉄道へ乗り継ぎ。
トイレ等を済ませてから、持参した前記フリー乗車券(「リピーターチケット秋田内陸ワンデーパス」)に利用日付を入れてもらうべく、秋田内陸縦貫鉄道の駅の窓口に並ぶ。

ただ、その駅の窓口が、長蛇の列。
あと5分ほどで発車時刻なんだけど、それまでにこの行列、捌けるんだろうか。
それとも、列が捌けるまで列車の出発を待ってくれるのかな。

はい。
後者でありました(^^)。
さすがはローカル私鉄、駅の窓口の列が捌け、全員が乗車したのを確認してから、出発進行!。
定刻より約6分の遅れでの出発となった。
この路線は単線だけど、列車の本数はさほど多くはないから、この程度の遅れはすぐに取り戻せるのだろう。

運転士さんの案内放送によると、1両編成であるこの列車の座席は60人分、本日の乗客は約40人。
そしてこの車両の座席は、ボックスシートになっている区画が多い。
そのため、運転士さん曰く「相席にご協力を」とのこと。
ローカル私鉄が乗客を満載して繁盛している様子を見るのは、鉄道ファンとして、素直に、うれしい。

車内には、秋田犬の写真が数多く掲示されている。
白いの、茶色いの、黒っぽいの。
秋田犬って、みんな茶色っぽいんだとばかり思ってたけど、黒っぽいのもいるのね。
(後でWikipediaをみたところ、「胡麻毛と黒毛は絶滅状態」であるらしい)

「上桧木内(かみひのきない)」「比立内(ひたちない)」「笑内(おかしない)」
「内」がつく駅名が目に付く。
このあたりはひょっとして、アイヌ語の地名だったのだろうか。

笑内駅をでて、萱草駅の手前あたり、列車は長い鉄橋を渡る。
「大又川橋梁」というのだそうな。
乗客に車窓を堪能してもらうためだろう、列車は徐行してくれる。
中腰になって窓の外を眺める。
水のある景色が、気持ち良い。

フォト
【阿仁合駅】
譲ってもらったフリー乗車券は、この先の阿仁前田温泉駅までが乗車可能区間。
しかし、鉄印帳の記帳を受けるためにはここ阿仁合駅の窓口に寄る必要がある。
そして、鉄印帳の記帳を受ける際は、有効な乗車券を鉄印帳と一緒に提示する必要がある。
鉄印帳と一緒に提示するのに、他者からタダでもらった購入特典フリー乗車券を提示するのは、ちょっと気が引ける。
そこで、フリー乗車券のここから先の区間の分は放棄することにして、阿仁合−鷹巣間の乗車券と、次に来る鷹巣行き急行列車「もりよし号」の急行券とを購入することにした。

それで、鉄印帳の窓口で記帳と乗車券購入とを申し込んだところ
「きっぷは、後ほどあちらの窓口で買ってください。先ほど到着した列車に乗ってこられたことは承知しているので、今回は、乗車券の提示はなくても結構です」
と言われて、記帳を受けることができた。
何種類かある鉄印(書き置き印)のうち、どうせなら期間限定のものをいただこうと思って、路線名ではなく駅名が入った鉄印をいただくことにした。
ここ阿仁合駅の鉄印があれば良かったのだけど売り切れとのことなので、阿仁前田温泉駅の鉄印をもらった。
それと、(フリー乗車券を譲ってもらったわけなので)職場向けのお土産も購入。

次の列車までまだ少し時間があるので、駅舎内の「里山レストラン&カフェ・こぐま亭」でお昼ご飯をいただくことにした。
食券販売機を見ると、メニューは山菜なめこそば・親子丼・鶏唐揚げ定食・みそ風味かつ丼・とんかつ定食・ポークカレー・カツカレー、etc.。
山菜は、地元の産品なのだろう。
親子丼や鶏唐揚げの鶏肉は、おそらくは比内地鶏。
かつ丼の「みそ風味」というのが、地元産品である「阿仁みそ」によるもののようだ。
とんかつ定食は地元とどう絡むのかと思ったら、「阿仁みそ」のソースでとんかつを食べるということらしい。
ポークカレーとカツカレーについては、地元産品との関連がわからなかった(^_^;)。

カレーライスファンを自認する私は、いつもならポークカレーかカツカレーをいただくところ。
しかし今日は、できれば地元との関連がある食事がしたくて、しかしドストライクに関連が分かるよりは少し捻ってみたくて、それでとんかつ定食をいただくことにした。

とんかつは、脂がのったお肉がおいしい。
そして、肝心の阿仁みそのとんかつソースは・・・・。
ごめんなさい、ほかのソースとの違いはよく分からなかった。
でも、とんかつとよく合っていて、おいしくいただいた。


【もりよし2号(急行)】(阿仁合1217-1307鷹巣)
フォト
フォト
鷹巣行き急行もりよし号の車両は、外観塗装が、半分赤くて半分黒い「マタギ(叉鬼)列車」。
阿仁合駅でそれなりの下車客があったのだけどそれよりも多い乗車があって、車内は満席となり、立ち客もちらほらいる混雑状態。
この列車は観光急行なので、運転士さんのほかに観光アテンダントさんが乗車している。
そのアテンダントさんの案内で、ボックス席の片隅に最後の1席だけ空いていた席に座らせてもらえた。
(つまり、阿仁合駅のホームで私よりも後ろに並んでいた人たちが、立ち客ということになったわけ)

ボックス席の、私を除く3人は、ご夫婦らしき二人連れと、スーツ姿の壮年男性。
壮年男性は駅弁でのお食事中だった。
ふと見たら、その壮年男性のスマホに「駅メモ!」のゲーム画面が表示されている。
あらまあ、とか思いつつ、さらに車内を見回すと、私が座っている位置から見えただけでもあと2名、スマホに「駅メモ!」を表示させている人がいた。
この間、「四国の右下」にDMVに乗りにいったときにも見たけど、けっこうすごいな、「駅メモ!」。

もりよし号の観光アテンダントさん(少し年輩の女性だった)は、観光案内のほかに車内販売も担当している。
しかし、今日のもりよし号は満席で、そのうえ立ち客もちらほらいるほどの混雑。
車内を回ってグッズの車内販売をするような余裕はない。
というわけで、今日のもりよし号ではアテンダントさんの車内巡回はなし。
何か買いたい乗客は自分で、車内最後部にいるアテンダントさんのところまで買いに行く。

周囲には、里山の風景が広がっている。
昨秋の稲刈り跡が残る田圃に、白鳥の群れが降り立つ。
ちらほら見える針葉樹林は、ここは秋田だから、やはり杉林なのだろうか。
なにしろ、秋田スギ、青森ヒバ、木曽ヒノキが日本三大美林だと、小学校の社会科で習ったし。
もっとも、私が小学生だった頃と現在とでは、我が国の林業の状況はかなり違っているかもしれないとは思うけど。

前田南駅。
この駅は、新海誠監督の劇場アニメ「君の名は。」の、主人公である女の子が旅立つシーンのモデルになったといわれているのだそう。
あのアニメ、大ヒットしたけど、でも私はそれほど好きではない(嫌いではないけれど)。
それに、誰もあまり言わないけど、あの作品の中に「君の名は」というせりふは出てこない。
出てくるせりふは「君の名前は?」
それを「君の名は。」にしてしまったのは、昭和の大ヒットラジオドラマにあやかろうとする魂胆が透けて見えて、あまり愉快でない。

そもそも新海監督の作品は、たとえば「秒速5センチメートル」で、
☆ 東京の新宿か世田谷あたりに住んでいる小学5〜6年生の男の子が、中学受験進学塾の毎週の日曜テストで利用したはずの、JR新宿駅の構造をさっぱりわかっていないこととか、
☆ 鹿児島県のJAXA施設の近辺に都市銀行の施設があるとか(主人公である男の子の父親の職業は都市銀行の銀行員で、それが父親の転勤の都合で宇宙開発施設のある九州の離島に転居することになる、という設定)、
そういう細かい矛盾点をきちんと詰めていないのがイヤだ。
「君の名は。」も「天気の子」も、そういう細かい設定の作りに杜撰さを感じてしまう。
(「すずめの戸締まり」はまだ見てないけど、そのあたりの細かな設定の処理はどうなっているかな。)
作品世界の細かい点まできちんと詰められてこそ、「単に描きたいシーンだけを描く」文学作品ではなく、「その世界のすべてを丸ごと提示する」物語作品になりうるのだと思う。
(あ、この「文学」と「物語」という枠組みは、故・中島梓さんの文芸評論「我が心のフラッシュマン」「コミュニケーション不全症候群」あたりからの借り物です)

と、今回の遠征とは全く関係のない、私が新海誠作品に今一つのめり込めないことについて思いを馳せたりしているうちに、列車は終着・鷹巣駅に到着した。


【秋北タクシーバス(空港連絡バス)】(鷹ノ巣駅前1325-1340大館能代空港)
内陸縦貫線では「鷹巣」駅、これがJR奥羽本線では「鷹ノ巣」駅。
駅前のタクシー乗り場で客待ちしているタクシーの車種は、2台ともプリウス。
おや、タクシーといえばクラウンかセドリックか、最近ではジャパンタクシーか(山陰ではNV200バネットタクシーとかも見かけたけど)、とか思っていたけど、ここ秋田ではプリウスが主流なのかな。

鷹ノ巣駅前のバス停には、「大館能代空港リムジンバス」と表示されている。
それで、観光型ハイデッカー車両のバスがくるのかと思っていたら、やってきたのは普通のノンステップ型路線バス車両だった
「PayPay」などのスマホ決済も、交通系共通ICカードも使えるのだけど、実はそれらの決済装置は運賃箱に装備されているわけではなく、運転手さんの手持ちの決済装置でのお支払いとなる。
ただ、私はいい加減手持ちの小銭が増えすぎたので、ここは現金で運賃を支払った。


【大館能代空港】
さて、私が予約している飛行機の出発時刻まで、あと5時間ほど。
大館能代空港は「道の駅」でもあるというので、暇つぶしできる施設が何かあるだろうと思っていたのだけど。
どうも、ノンビリまったりとしていられる施設は、なさそう。

まずは、レストランでコーヒーをいただきながら、持参した携帯入力端末「ポメラ」のキーボードを叩く。
先ほどの到着便の旅客はほとんどが捌けてしまって、レストランの客は私だけ。
この状態で長時間占拠するのはちょっといたたまれなり、20分ほどで席を立ってしまった。

空港ビルから外に出てみて、ふと、「縄文小ケ田」駅まで歩いてみようかという気になった。
というのも、先ほどのアテンダントさんの案内によると、縄文遺跡である「伊勢堂岱遺跡」は大館空港連絡道路建設に際して発見されたというし、その最寄り駅である縄文小ケ田駅はここから2キロほどだというし。

とか思って、歩き出したのだけど。
1キロほどいったところで、断念。
空港連絡道路の車道は丁寧に除雪されているのだけれど、歩道は除雪されていないところがあり、私が履いている街歩き用のウォーキングスニーカーで踏破するのはちょっと無理そうで。
それで結局、空港に引き返した。
大館能代空港にカードラウンジがないのが、恨めしい。


【全日空724便】(大館能代1830-1950東京(羽田))
空港周辺を歩き回ったり、ターミナルビル前のベンチにてKindle読書にふけったりして、時間を潰す。
適当な時間を見計らって、保安検査ゲートをくぐって搭乗待合室に入った。

しばらくすると、羽田から来る使用機材の到着遅れが見込まれることから大館能代空港出発は18時40分頃になる見込み、との案内放送が入った。
その後、さらにしばらくして、18時35分頃の出発見込みになる、という放送が入って、結局、さほど遅れずに飛行機は出発した。
ざっと見たところ、座席が埋まっているのは2〜3割程度で、この乗客の少なさ故に搭乗に時間がかからなかった、ということだろうか。

久しぶりにということで、座席肘掛け内のイヤホンジャックに持参のイヤホンを差して「全日空寄席」を聴くことにした。
(以前は、全日空の飛行機に乗ると必ず「全日空寄席」を聴いていたのだけど、最近はそれほどでもない。)
春風亭柳雀「転宅」と笑福亭喬介「七度狐」。
「七度狐」のほうは、居眠りしていて聞き逃した。
「転宅」も3分の1くらいは居眠りしてしまったけど、聴けた部分も、お妾さんの色っぽさも気っぷの良さもあまり伝わってこなくて、ちょっと退屈だった。

ほぼ定刻に、羽田に到着。
久しぶりに第2ターミナルビルの「新宿アカシア」で極辛カレーライスをいただこうかと思ったら、営業時間短縮により20時で閉店していた。
残念。


【追記】
阿仁合駅にて購入した、職場向けのお土産「生キャラサブレ」。
https://nairikusen.shop-pro.jp/?pid=152341318
サブレといえばサクサクしたお菓子だと思うのだけど、この「生キャラサブレ」はしっとりフニャフニャした食感。
濡れ煎餅のサブレバージョン、といったところか。
職場では、好評だった。
実際、美味しかったし(^^)。
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