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2023年02月28日15:18

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別れる決心(헤어질 결심)

 「オールド・ボーイ」「お嬢さん」のパク・チャヌク監督が、殺人事件を追う刑事とその容疑者である被害者の妻が対峙しながらもひかれあう姿を描いたサスペンスドラマ。

男性が山頂から転落死する事件が発生。事故ではなく殺人の可能性が高いと考える刑事ヘジュンは、被害者の妻であるミステリアスな女性ソレを疑うが、彼女にはアリバイがあった。取り調べを進めるうちに、いつしかヘジュンはソレにひかれ、ソレもまたヘジュンに特別な感情を抱くように。やがて捜査の糸口が見つかり、事件は解決したかに見えたが……。

「殺人の追憶」のパク・ヘイルがヘジュン、「ラスト、コーション」のタン・ウェイがソレを演じ、「新感染半島 ファイナル・ステージ」のイ・ジョンヒョン、「コインロッカーの女」のコ・ギョンピョが共演。2022年・第75回カンヌ国際映画祭で監督賞を受賞。(映画.comより)





<2023年2月19日 劇場鑑賞>

 パク・チャヌク監督の作品はいくつか見ました。「オールド・ボーイ」「親切なクムジャさん」「JSA」は好きな作品です。意外なところで「イノセント・ガーデン」なんかも彼だったのですね。しかし「お嬢さん」はちょっと引きました。主演二人が惹かれあうのはわかるのですが、その他の要素があんまり理解できず「変な映画だなぁ」と思ったのを覚えています(ファンの方、すみません)。

 真面目一筋の刑事が、容疑者となった美しい人妻の虜になってしまう、という珍しくもない話なのですが、とにかく女性がミステリアスなのと、事件が入り組んでて、刑事さんもなかなかそのトリックに気付けなかったりするのとで、話が一気に展開する場面は、本当にドキドキしました。私もそこまで予想しなかった!と思いました。こんなアリバイ作りできる人って、尊敬します。

 しかし、この映画はこれ以上書くと何を書いてもネタバレになるような気がするので、ここで女優さんの話を。美しい人妻を演じるのは「ラスト・コーション」のタン・ウェイ。トニー・レオンとタン・ウェイがエロチックに絡むこの映画、私も見たのですが、今回の女優さんがタン・ウェイだと気が付きませんでした。何年も経ってるとは言え、まるで別人のよう。まぁ女優ですから、役に合わせて七変化なんでしょうけど、今回のほうが地味な感じがしました。もちろん、充分美しいのですが。





<ここからネタバレ>

 上手にアリバイを作ってありましたが、山から滑落して亡くなった男性は、妻(タン・ウェイ)に突き落とされていました。彼女には、刑事さんを自分側に取り込む(惑わせる?)意図が最初からあったのでしょうが、多分そのうち自分も好意を抱いたのです。それで、トリックを見破られた後(刑事さんは彼女を見逃し、自分は転居した)、二度目の夫と共に刑事さんの近くに越して来るのです。なんでそんなことするんでしょうね。見逃してもらったのだから、もうおとなしくしてればいいのに。刑事さんへの想いは心に秘めておけばいいのです。相手にも好意があったのはわかっているのですから、美しい想い出として取っておけばいいのでは、と私は思いました。でも、彼女は越してきました。で、今度の夫も良くない人だったのでしょうね。人の恨みを買い、殺されてしまうのです。今度は直接手を下していない彼女も、夫の死体を少しアレンジし、通報。かわいそうな刑事さんは、同じ女性の二度目の殺人(今回は殺してないが)を担当することになってしまうのです。さすがに「ふざけているのか」と彼女に対して怒りをあらわにします。でも、やっぱり特別感情を完全に封じ込めることはできないのです。

 未解決事件に未練を持ち、ずっと部屋に写真を貼る刑事さんの習性を知っていた彼女は、最後には死体が出ない方法で自殺(満潮時に砂に埋もれる)。永遠に未解決事件とすることで、彼の記憶にとどまり続けることを選んだのです。究極の選択とは思いますが、個人的には、最後までクールだった彼女がそこまでして彼の記憶に残りたいと願った気持ちが見えなかったように思います。生きる目的を得ることがとうとうできなくて、もうどうでもよかったとか。で、同じ死ぬなら彼の記憶に、ということだったとか?深読みしすぎ?考え方、性格悪い?

<ネタバレ終わり>



 良くも悪くも「韓国映画だなぁ」って感じでした。欲を言えば、少し長かったように思います。もう少し見やすい長さでもよかったかも。
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