『I AM JAM ピザの惑星危機一髪!』活弁&舞台挨拶付き ☆☆☆★ 2023年5作目 フォーラム仙台
https://www.iamjam-movie.com/
映画は無声映画/サイレント映画から始まりました。
台詞やナレーションは字幕で表現されていましたが、日本では「活動弁士/活弁」と呼ばれる方が台詞を云ったり解説をしたりする独自の文化が発達しました。
映画はその後音声が出せるようになりトーキー化し無声映画は作られなくなり、活動弁士の方は次々と廃業されました。
『I AM JAM ピザの惑星危機一髪!』は主演も務めた辻凪子監督が、「活弁の面白さ」を伝えるべく撮られた新作の活弁映画です。
通常の上映では作品と同時に「事前に録音した活弁の音声」を流して上映するそうなのですが、「活弁があってこその活弁映画」なので活弁&舞台挨拶付きで観ました。
話自体は辻凪子監督が演じる主人公が頑張る話です。
わいわい、わちゃわちゃする楽しい映画です。
全然説明になってないですけど、「活弁映画」に相応しい明るく楽しい内容です。
無声映画の時代はこうやって映画を楽しんでいたんだろうな。と実感するような作品でした。
活動弁士の大森くみこさんの活弁と、お名前を忘れてしまいましたが伴奏の方の伴奏付きで、令和の時代に「活弁映画」を楽しみました。
弁士の方の解説が本当に楽しくて、そこに生演奏で音楽が入るものですから、非常に贅沢な体験でした。
何度か監督本人が飛び出してきて、リアルに「飛び出す映画」でした。
上映後は辻凪子監督と大森くみこさんの舞台挨拶がありまして、「現在の活動弁士」や「令和の時代に何故、活弁映画を撮ったのか」等々のお話になったのですが、会場に林海象監督がいらっしゃいました。
何故、林海象監督が会場に居たのかと云うと、辻凪子監督が京都芸術大学が京都造形芸術大学だった頃の林海象監督の教え子だからだそうです。
(さらにこの日は、林海象監督が東北芸術工科大学で教鞭を取られた際の教え子の作品も上映されてました)
活動弁士が現在はどう云う活動をされているかとか、普段は百年前の作品に活弁を付けているので監督の意図は聞けないけど、『I AM JAM』は監督が生きているから話が聞けた等の弁士サイドの話や、『I AM JAM』はサイレント映画なので撮影現場が五月蠅くてもお構いなしに撮影を続けた等の裏話が聞けました。
サイレントの撮影話で面白かったのは林海象監督も『夢みるように眠りたい』の思い出話をして下さりました。
林海象監督と云えば佐野史郎さんの初主演映画で、モノクロ、サイレントの『夢みるように眠りたい』の監督で、『I AM JAM ピザの惑星危機一髪!』は約40年ぶりの新作の無声映画で、師弟揃って無声映画を撮ったことになります。
林海象監督もお元気で何よりです。教え子の活躍楽しみですね。
「活弁があってこその活弁映画」なので、活弁付きで観れたのは非常に貴重な体験でした。
活弁付きの上映は限られていますが、機会がありましたら是非、活弁付きでご覧下さい。
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