同じところに落ちる雨垂れが、長い時間をかけて石に穴を開けるように、
微力でも根気よく続ければ成就するという意味の『雨垂れ石をうがつ』ということわざがありますよね。
ダイエットに挑む時なんというのは、まさにこの心境でしょうね。
日々の地道な積み重ねが大切ですが、どうしても美味しい物の誘惑に負けて食べてしまって、
失敗してしまう方もいらっしゃいます。
「私さ、何回もダイエットに挑戦してるんだけど、
大好きな【みたらし団子】を見ると、甘〜い蜜の誘惑に負けて食べてしまうのよ。
意志が弱いからダメなのよね〜」
こういう状態の事を『甘ダレ、意志をうがつ』というんでしょうね。
以前、大阪府池田市の公園広場にあった鉄製の照明柱が腐食して倒れてきて、
遊んでいた小学四年生の女の子が、大怪我をしてしまったなんて事がありましてね。
その照明柱は、高さが四・五メートル、直径が十四センチあったそうですが、
根元部分から折れ、近くにいた女の子が指をはさまれて、病院に搬送されたんですね。
原因は何だろうと調べてみたら、どうやら【犬のオシッコ】が腐食の原因らしいという事が判りましてね。
当時、事故を受けて市が土の分析をしたんですが、
照明柱の根元の土と約二メートル離れた土の成分を調べたところ、根元の土の方が、
尿に関係する【アンモニア態窒素】の含有量が八・六倍も多かったんだそうですね。
公園の周辺は犬の散歩をする人が多く、
散歩中の犬が何度も尿をかけた事が原因なのは明らかですよね。
ある意味、『継続は力なり』といった感じですよね。
「ずっとオシッコをかけて柱を腐食させるなんて、犬には計画性が見られるな。
よし、容疑者として、犬を逮捕するぞ」
なんてんで警察が、近所を散歩している犬を片っ端から逮捕しましてね。
取調室で尋問をしてみるんですが、どの犬もダンマリで何も喋らないわけですね。
「警部、無理やりにでも吐かせましょうか?」
「いや、それはマズい。犬にも【黙秘犬】があるからな」
傷害罪の被告として犬が起訴されて裁判になり有罪になったとしても、
きっと【シッコー猶予】が付くんでしょうね。
かつて収容先の刑務所で次々と脱獄事件を起こし、
【昭和の脱獄王】と呼ばれた白鳥由栄という方がいましてね。
その方が昭和十九年に脱獄した時の手口というのが、
食事の時に出される味噌汁を手錠や鉄格子にかけて腐食させ、脱獄したんだそうですね。
味噌汁のお陰で自由の身になれたわけですから、やはり味噌汁は体にいいんでしょうね。
「何でも、やり続ける事が大切なんだね、ママ」
「そうよケンちゃん。あそこにある小便小僧だって、
ずっとオシッコし続けてきたから銅像にしてもらえたのよ」
公園でこんな会話を交わしている親子も、いるかもしれませんね。
微笑亭さん太
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