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2022年11月11日06:13

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のこしてめぶく、おぼえがき。

JR北海道・留萌本線の石狩沼田駅−留萌駅の区間が、来年3月いっぱいで廃止になる。
そのことがほぼ確定したのが、今年7月中旬頃のこと。

留萌線には、4年前の夏、北海道の鉄道未乗区間を乗りつぶしに行った際に乗っている。
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1968108047&owner_id=2230648 「2018年夏休み列車旅04」)
そのときの恵比島駅から峠下駅までの車窓が印象に残っていて、いつかまた乗りたいと思っていた。
それが、いよいよ、廃止になってしまう。

お別れ乗車のために遠征しようと決めたのは良いが、既に廃止がほぼ本決まりになっているから、長期休みの期間や土日だと同好の士で混み合うことは明らか。
そこで、無理矢理、平日に休みを取って遠征することにした。
ただ、さすがに2日間もの休みは取れないので、日帰りの弾丸遠征。
そして、7月の段階で飛行機の運賃が安くなっている時期で、かつ、道北がまだ根雪になっていない時期を狙うとすると・・・。
遠征は10月半ば頃、ということになった。

そんなわけで、8月上旬に入手しておいた航空券を利用して、留萌線乗り納めの日帰り遠征を敢行してきました。
ちなみに、(既にお分かりかもしれないが)標題の「のこしてめぶく」というのは「留」「萌」それぞれの文字の意味を開いたものです。
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2022年10月25日(火)
【エア・ドゥ81便】(東京(羽田)0700-0835旭川)
早朝・午前5時前に地元駅を出る空港連絡バスに乗り、羽田空港へ。
この日の休暇を確保するためもあって、ここ数日は残業を余儀なくされており、それなりに疲れがたまっている。
そのためか、連絡バスに乗り込んだら、あっという間に居眠りしてしまった。
気がつけば、バスは空港ビルのランプウェイに入るところ。
慌ててリュックをひっつかみ、第2ターミナルバス停にて下車した。

エアドゥからの前日の通知メールにて、バス連絡での搭乗になることは把握している。
搭乗前にあまりバタバタしたくないので、とっとと保安検査場のゲートをくぐる。
検査場Bを抜けたあたりにあるANAフードショップの、おにぎりセットやカレーライスが少し気になったけれど、ここは我慢(^^)。
階段を下りて、バスが発着する505番搭乗口の待合室へ。

しばらく待たされて、6時50分頃になってようやく、搭乗開始の案内送が入った。
どうやら、朝の出発便ラッシュで、連絡バスの車両の都合がつかなかったらしい。
この飛行機は7時出発の便だけど、この分だと定刻出発は無理だろうなぁ。
とか思っていたら、案の定、実際に飛行機が動き出したのは(つまり出発したのは)7時08分だった。

B737ー700型機。
離陸して、ベルト着用サインが消える。
エアドゥはLCCではないので、ドリンクの無料サービスがある。
エアドゥとソラシドエア(宮崎県)との共同持株会社「リージョナルプラスウイングス」設立記念で、ソラシドエアのオリジナル「アゴユズスープ」があるとのことなので、それをいただくことにした。
魚介の出汁の強いお味に、ゆずの風味がほんのりと効いていて、美味しい。

機長の挨拶放送によると、旭川の現在の気温は0度だそうな。
旭川に着いたら、リュックに突っ込んである薄手のコートを引っ張り出した方が良さそうだ。

8分遅れで羽田の駐機場を出発した飛行機は、やはり8分遅れで旭川空港の駐機場に到着した。

道北は既に雪があるかもしれないと思っていたけど、そんなことはなかった。
しかし、スマホを見ると、現在の外気温は8度。
お日様が昇って少しは暖かくなったのだろうけど、薄手のポケッタブルパーカー(ウインドブレーカー)ではやはり肌寒い。
というわけで予定どおり、リュックからパッカブルコートを引っ張り出した。
このコート、たしかJALの通販で購入したもので、すでに10年以上も使い続けている。
一応、念のためにセーターと手袋とネックウォーマーも持ってきたのだけど、そこまでは要らないみたい。

旭川空港のターミナルビルは小さな建物で、私がきたのは今回が初めて。
本当は、建物の中を見て回りたかった。
しかし今回は、10分もすると連絡バスが出発するので、時間の余裕がない。
見て回るのはまたの機会に譲ることにして、連絡バスのチケットを購入した。

旭川というと、やはり「旭山動物園」を目当てに来る観光客が多いみたい。
いたるところに、動物を擬人化したキャラクターの看板が立っている。
ただ、空港から旭山動物園に直行する路線バスは繁忙期のみの運行らしく、今は運休中のようだ。


【函館本線・留萌本線】(旭川1035-1102深川1110-1207留萌)
旭川駅は、内装に木材が多用されている、わりと落ち着いた雰囲気の駅。
あらかじめ我が地元のJR駅で買っておいた旭川発留萌行きの乗車券を自動改札機に突っ込み、高架のホームに上がる。
しばらくしてホームに入ってきたのは、滝川行きのキハ40系ディーゼルカー。
フォト
スマホでマンガを読んでいるうちに、深川駅に到着した。

さて、ここからが、今回の遠征の目的である留萌本線。
深川駅の留萌線ホームには、既にキハ150形ディーゼルカーが待っている。
フォト
列車内の座席は8割方が埋まっている感じだろうか。
わりと年配の乗客の姿も見える。
多くは旅行客のようだ。
私と同様、さよなら乗車にきたのだろう。
私は、前方側ロングシートの進行方向左側前端に陣取った。

この程度の混み具合なら、わざわざ平日に来たかいがあったな、とか思っていたら。
札幌方面から、特急列車「カムイ号」が到着。
そのカムイ号の乗客が、ずいぶんとこちらに乗り込んできた。
そのため、留萌線列車の座席はすべて埋まり、立ち客もかなりの数になった。
乗車率100%に近いかもしれない。
特に、運転台のすぐ後ろのスペースは、カメラを構えた乗客でごった返している。
私が座っている場所からは、立ち客の間を通して向かい側の窓からかろうじて景色が見える状態。
まあ、仕方がない。

列車は、ほぼ定刻に深川駅を出発。
最初の停車駅が、難読駅名として有名な「北一已」。
これを「きたいちやん」と読むなんて、知らない人にはどう頭をひねっても分からないだろう。

北秩父別駅を通過して、石狩沼田駅に到着。
ここから先が、来年3月いっぱいで廃止になってしまう区間。
なお、深川駅−石狩沼田駅の区間も、3年後には廃止される予定になっている。

恵比島駅−峠下駅の区間の車窓が、前回の私の訪問時に、里山路線が山岳路線に変貌する感じで強く印象に残った景色。
私の印象はともかく、この区間の車窓は留萌線のハイライトとして知られているらしい。
(参考「旅行総合研究所タビリス」:「留萌線を乗り納めしてきた。2023年3月の部分廃止まで7ヶ月」https://tabiris.com/archives/rumoi202208/
しかし今回は、何しろ車内が混雑していて、ろくに車窓が見えない。
それでも、立ち客の隙間から見える景色が、里山のそれから山間部のそれに変わったことは、なんとなく分かる。
列車は山の中に分け入っていき、そして短いトンネルがいくつか。
これが、私の、留萌線ハイライト景色の見納めだ。

列車はほぼ定刻に終着・留萌駅に到着。
この列車に乗ってきた乗客の大半は、折り返しの列車で深川方面に戻るようだ。

留萌駅の改札口を出たところで、待合室のほうから、食欲をそそる強いにおいが漂ってくる。
ちょっと覗いてみると、待合室の一角にて立ち食い蕎麦屋が営業している。
これで地域経済への貢献になるだろうか、とか考えながら、ごぼう天そば470円也をいただいた。

留萌駅の構内では、松田聖子さんの歌だと思うのだけど、「キッス・イン・ブルー・ヘブン」という歌い出しのヒットソングの、インストゥルメンタルが延々と流れている。
(どうしても曲名を思い出せず、あとで調べてみたら「天国のキッス」といううたのようだ)
あの歌はどちらかというと南国の海岸の光景だと思うのだけど、留萌とも何か関係があるのかな。


【沿岸バス】(留萌駅前1235ー1309旧増毛駅)
かつて、留萌本線は留萌から先にも線路がつながっていて、終着駅は増毛だった。
そこで、せっかくだから増毛まで足を延ばしてみる。
駅舎から少し離れたところにある、沿岸バスの「留萌駅前」バス停にて、増毛方面へ行く路線バスを待つ。

やってきたバスに乗り込んだのは、私の他に6人。
この後、ひとつ目のバス停である「開運町2丁目」でもそれなりの数の乗車があり、車内の座席はほぼ埋まった。

スマホの地図とにらめっこしながら、車窓を眺める。
配線になった留萌線は、この付近では結構こまめに駅があったみたい。
たぶん、かつてのこのあたりはニシン漁などで栄えていて、漁村の集落ごとに駅があったんじゃないかな。
とか、勝手に想像してみる。

バスの右手に、大海原が見える。
青く、穏やかな海。
「日本海」のイメージとは、ちょっと違うかも。


【旧増毛駅】
フォト
旧増毛駅の跡地には、かつての木造駅舎が復元されている。
その復元駅舎の中に「孝子屋ぐるめ食品」のちょっとした売店があり、それと待合室とパネル展示とがある。
売店で、小振りの紙コップに入った「タコザンギ」(500円)と、瓶入り飲料「マーガレットマリラ」(300円)とを、いただいた。
「タコザンギ」は、一口大に刻んだタコの、北海道風唐揚げ。
タコの弾力ある食感も相まって、旨い。
「マーガレットマリラ」は、要するに洋梨のサイダーだろうか。

待合室のパネル展示は、2種類。
増毛駅の最終日の写真を展示したコーナーと、増毛近辺の無電柱化計画のコーナー。
「留萌(2016.22.4・上り最終4936D)増毛 95年間ありがとうごさいました」
「無電柱化 全道一斉パネル展inましけ」

戻りのバスまで時間があるので、街中を少し歩いてみた。
近くに、海が迫っている。
堤防から、テトラポットの転がっている海岸を見下ろす。
風の中にかすかに潮の香りが感じられて、気持ちいい。


【沿岸バス】(旧増毛駅1450ー1525留萌駅前)
これで、今回の遠征の目的は、ほぼ達成した。
さて、ここからはひたすら、我が魔窟庵を目指して戻るだけ。
まずは、先ほど乗ってきた路線バスにて、留萌駅まで戻る。

留萌駅方面へ行くバスの乗客は、それほど多くない。
乗客がこの程度しかいないとなると、留萌−増毛間の鉄路が廃止になったのも仕方がないかな、という気がしてしまうけれど、バスに転換してから乗客が減ったのかもしれないのだから一概にはいえない。


【特急るもい号(北海道中央バス)】(留萌ターミナル1600-1854札幌駅前ターミナル)
鉄道ファンとしては、本当ならばこの先も鉄路にて戻りたいところ。
しかし、留萌線の列車を待っていては今日の最終列車までに自魔窟庵にたどりつけない。
仕方がないので、札幌行きの高速バスに乗る。
かかる事情からも、もはや鉄道は留萌周辺の交通の主役ではないことが分かる。

留萌線が廃止になるきっかけのひとつが、深川留萌自動車道という高速道路が開通したこと。
だから、札幌行きのこの高速バスも(滝川駅前を経由するものの)深川留萌自動車道を経由するのだろうと思っていた。
しかし。
どういうわけか、バスは滝川までは一般道を走り、滝川を出てから道央道に入った。
おそらく、このバスが留萌線主要駅付近の連絡交通としての役割も担っているからだろう。
でも、深川留萌道に乗りつつも市街地に近づいたら高速道を降りる、という形にはできなかったのかな。

あたりは既に暗くなっていて、残念ながらバスの車窓はろくに見えない。
留萌線を廃止に追いやった要因のひとつである高速道路の光景を、見ておきたかった気がする。

自動車での移動中に読書すると車酔いすることが多いワタシとしては、ここでスマホや携帯読書端末(Kindle)で読書するわけにいかない。
それで、窓の外の真っ暗な光景をぼんやりと眺めながら、札幌へと運ばれていった。
道央道は照明灯が少なくて、車はヘッドライトを頼りに闇の中を走り抜ける、そんな感じがした。


【快速エアポート192号】(札幌1911-1949新千歳空港)
札幌市街での渋滞にはまりかけた影響で、バスは定刻に少し遅れて札幌駅に到着。
(運転手さんの判断で通常とは別の経路をとったので、さほどの遅れにはならなかった)
それで、少し急ぎながら、札幌駅の改札をくぐる。
共通ICカードを使えるので、紙の切符を買わずにすむのがありがたい。

札幌駅の構内は、今朝のすっきりした旭川駅の構内とは正反対で、かなりゴチャゴチャしている印象。
8年後、新幹線が札幌まで開通する頃には、この駅の様子も変わっているのだろうか。

平日のこの時間帯に札幌駅を出るエアポート号は、空港連絡列車というよりも通勤列車の性格が強いような気がする。
実際、札幌駅を出る頃には立ち客もいたのに、北広島駅・恵庭駅をすぎた頃には車内はだいぶ空いてしまった。


【ジェットスター120便】(新千歳2045-2220成田)
ジェットスターのようなLCCでは、時間に遅れるのは命取り。
締切時刻に遅れた乗客を待ってくれることはあり得ないから。
そして、手元の搭乗券(昨日のうちにネットでチェックインして印刷しておいた)には、「出発時刻の30分前までに搭乗口にお越しください」との表示アリ。
ということは、20時15分までには搭乗口にたどり着かねばならない。
ノンビリはしていられない。

一方、新千歳空港での、ジェットスターの保安検査場はかなり端の方にある。
あわてて保安検査ゲートをくぐったので、搭乗口が何番なのかを確認しておくのを忘れてしまった。
保安ゲートをくぐった先には、どういうわけか、搭乗口に関する案内表示(どの便が何番の搭乗口なのか)が見あたらない。
なにしろ20時15分には搭乗口付近にいなければならないのだから、のんびり歩き回って探している余裕はない。
というわけで、保安検査ゲートの近くにいたお巡りさんに聞いてみた。
(本当は空港職員に聞けたら良かったのだけど、職員の方々、みんなバタバタと忙しそうにしていて、話しかけられる雰囲気ではなかった)
そしたら、そのお巡りさん曰く、ジェットスターはJALのグループ会社だからJALの職員に聞けば分かるのではないか、とのこと。

それで、近くのJALのカウンターのそばに行ってみたら。
なんと、そこが、成田行きジェットスター120便の搭乗口だった。

優先搭乗の搭乗案内があり、窓側席の乗客の搭乗案内があり。
そして、全員分の搭乗案内放送。
前日のうちにチェックインしておいたからだろうか、ワタシに割り振られた席は3列並びの通路側の端っこだった。
真ん中の席でなかったのは、ラッキー。

A321型機。
LCCだから機内サービス設備はなにもないだろうと思っていたら、おや、各席にモバイル充電用のUSB電源口が用意されている。
おやおや、こんなことなら、充電用USBコードをリュックの奥にしまい込むんじゃなかったな。

定刻より4分遅れ、20時49分に飛行機は動き出した。
まもなく離陸、そしてベルト着用サインが消えて。
しばらくすると、ふたたびベルト着用サインが点灯し、そろそろ降下体勢に。
そのあたりから、飛行機はかなり揺れるようになった。
下を向いてKindleで読書していると、ちょっと乗り物酔いになりそうな感じがある。
それで、Kindleもスマホも閉じて、上を向いて目をつぶった。
飛行機の揺れが、肩こりに効くような気がした。

滑走路が見えてきて、無事に着陸、そして22時29分に駐機場に停止。
4分遅れで出発、9分遅れで到着。

さて、ここからはいつもの通り、京成電車とJR線とを乗り継いで、我が魔窟庵を目指す。
たまには違う経路で帰ろうかとも思うのだけど、今回は残念ながらそんな余裕はない。
早く帰宅して、寝床に潜り込まなければ。
明日は通常通りの仕事があるのだから。

来月あたりから、京成電車の特急スカイライナーが新鎌ヶ谷駅にも停車するようになるとのことなので、そうなったら成田空港からスカイライナーに乗って帰宅するのもアリかもしれない。


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