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2022年10月08日08:54

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『スワンソング』感想

〜引退したヘアメイクドレッサーが亡き親友に最後のメイクを施すための旅を、実在の人物をモデルに描いたロードムービー。
かつてヘアメイクドレッサーとして活躍した「ミスター・パット」ことパトリック・ピッツェンバーガー。ゲイとして生きてきた彼は、最愛のパートナーであるデビッドを早くにエイズで亡くし、現在は老人ホームでひっそりと暮らしている。そんなパットのもとに、思わぬ依頼が届く。それは元顧客で親友でもあったリタの遺言で、彼女に死化粧を施してほしいというものだった。リタのもとへ向かう旅の中で、すっかり忘れていた仕事への情熱や、わだかまりを残したまま他界したリタへの複雑な感情、そして自身の過去と現在についてなど、様々な思いを巡らせるパットだったが……〜<映画.comさんより>


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予告を何度も見て、見る度にワクワクして、かなり楽しみにしていた作品、
で、途中「これって、女性監督?」って思ったんですが、見事にハズレ。
トッド・スティーブンス監督は、どうやらゲイの方のようですね。
そして、実在の人物をモデルにした物語だったんですね。

老人ホームのパートはどうでもいいから(笑)、早く、ファビュラスなウド・キアが観たくて、気がはやる。
それでも・・・切ないまでにナプキンを折り続けていたり、認知症の老女とタバコを一緒に吸う場面にはじ〜ん。

そして、待ってましたのメイク旅スタート。
パットはかつて住んでいた街に向かう。ヒッチハイク&徒歩。
途中、子どもたちの縄跳びに参加したり、ピンクの帽子をもらったり。
(こういう小さな出来事の後のパットの微妙な心境変化をもっと分かりやすく見たかったな)
最愛のパートナーだったけど、エイズで早くに亡くなっていたデビッドのお墓に行く。
リタとの軋轢も思い出す。様々な想いが交錯する。

街は変わっていた。かつてデビッドと暮らしていた家には、別の家族が住んでいた。
かつて街の人気ヘアーメイクドレッサーだった自分を覚えている人はいない?
とあるブティックでパットを覚えていてくれた人がいた。
そこでようやくお着替えすることができて、観客側もよっしゃ〜と気合が入る(笑)

リタへのメイクがハイライトになるのだと思っていたら、そうでもない。
確かに、そこはゴールなれど、メインはむしろ、そこに至るまでの過程で、自分の過去と向き合い、かつ、現代(いま)の自分と折り合いをつけるみたいなとこだったような。

どうしても書いておきたいのは・・・。
「ウド・キアは最高!!!!!」

でも、ウド・キアがあまりにも素敵すぎて、脚本や演出がそこに追いついていない気がしました。
途中、何度も「ここ、もっと見たい!」「このエピソード、もっと膨らませて〜」
「この人間関係、もっと深く」「それはダメでしょ」って、私、あれこれ言いたくて、物足りなくて。
単純に、もっと、もっと、ウド・キアを光らせてあげてほしかった。

※予告編
https://youtu.be/E6BIiJv7iOg

パットがあれこれ盗むのと、飲みすぎなのがずっと気になりました。
あと老人ホームが、パットを探していなかったのも、なんで?って。
台詞での説明が多すぎるのも、ちょっとマイナス。

個人的には、リタの孫をもっと上手く使えなかったのかなと。
最後のメイク時、一緒に手伝ってもらえばよかったのに。
だって、あの髪型は、きっと頭を持ち上げないとできないだろうし、1人だとなかなか作れなくないですか?
リタの孫との関係を深めることで、作品の深みももっと出たのでは?

靴の使い方は良かった!
冒頭からずっと履いていたマジックテープの白いスニーカー→ラストのファビュラスな靴。

しかし・・・予告編は上手く作られていたな〜。

いろいろ切なかったし、まずまずだったとは思うんですが、なんせ、期待が高すぎたので、ちょっと物足りなかったです。
しつこいですが、ファビュラスなウド・キアをもっともっと見せてほしかった!これに尽きます。3.5☆

クリップキネ旬Reviewの3人の方のレヴューはどれも素晴らしい。
http://www.kinenote.com/main/feature/review/vol174/p4.aspx


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