■今回予告
狂える超越者の唱える、破綻した理論。
“ある存在を定量的に観測する方法”
その者の潜在能力と辿ってきた歴史を表す数値。
――“経験点”。
ソレが、足りない。ほんの僅か。
虚無へと消えた存在のカケラ。
かすかな瑕疵への微かな無念が積み重なった時、ソレは目覚める。
ビーストバインド トリニティ
『虚無に消えた常備化用経験点１点分の死神』
心焦がすは魔の渇望、心つなぐは人の絆。
■ＰＬ人数
・１〜５人。
・ＰＬが２名以下だった場合、ＮＰＣが判定等のサポートを行う。
・ＰＬが１名で、直接攻撃能力がないＰＣだった場合、クライマックスは特殊ルールを使用し解決する。
■キャラクターメイク
・要点� Д�イックスタートおよびコンストラクションのどちらで作成してもよい。
・要点�◆Ы蟷�する経験点の使用は基本的に自由である。
・要点��：公式に発表されているデータは、特殊なものを除き使用を許可する。
・詳細は、後述の「■レギュレーション」参照。
■ハウスルール
・有り。詳細は、後述の「■ハウスルール」参照。
■特記事項
・スタイルの分担については、あまり気にしなくてよい。ＰＣのスタイル分担に合わせて、敵のデータが変動する。また、攻撃能力を持つＰＣが1人もいなかった場合は、かんたん戦闘ルールを採用する。
■シナリオ・ハンドアウト
・ＰＣ共通のハンドアウトを使用する。ＰＣ番号については後述する。
●ＰＣ共通：知己のフィクサー・霧原紫吹を通して、神庭未羽から依頼を受ける。
絆：霧原 紫吹 関係：庇護、興味など
▼クイックスタート：血塗られし魔剣、鬼神警官、天の御使い、夜闇の着装者、這い寄る神話生物
▼コンストラクション：指定なし 推奨カヴァー：指定なし
知己のフィクサー・霧原紫吹を介した依頼は、“地球の守護者”神庭未羽からのものだった。
内容は、極めて特殊な死神への対応。
虚無の穴を通じて現れ、“上の次元”の存在を名乗るその死神は、“常備化用経験点１点分の無念”を晴らすという意味不明な宣言と共に、半魔を捉えては白い闇の中に取り込んでいるというのだ。
しかも、虚無の力を持った死神でありながら、“羽根”の力も感知されているという。
“羽根”の力を持った、正体不明の死神――シンプルにして最悪のケース。対応できるのは君たちしかいない！
【ＳＡ：“常備化用経験点１点分の死神”を止める】
■追加動機表
・ＰＣは、ハンドアウトの内容に加えて、下記の表から１つを選んで動機を強化することを推奨する。
【１】なんとなく他人事とは思えない。そいつを何とかしてやりたい。（※この追加動機は、キャラクター作成時に常備化用経験点３０点を使い切れなかったＰＣのみ選択できる）
【２】霧原紫吹には、友人以上に恩義や借り、或いは執着がある。力を貸さねばならない。
【３】邪悪を許せない性格である・魔を祓うのが一族の使命である等、個人的に“ネザーロード”の蛮行を看過できない。
【４】所属する組織や仕える主人、親しい友などが“常備化用経験点１点分の死神”を打倒すべきと考え、既にその意志のために動いていた。渡りに船だ。
【５】神庭 未羽の同志であり、依頼人サイドの半魔である。彼女に協力し、他のＰＣ（いなければ紫吹）に同行する。
【６】その他、ＰＬの任意
■ＰＣ番号について
・【Ａ】「完成したキャラクターシートを提示した順」か【Ｂ】「追加動機の番号が小さい順」のうち、ＧＭが把握しやすい方で暫定的なＰＣ番号を設定する。
※シナリオメイカー（田中）がＧＭの場合、【Ａ】の順に暫定ＰＣ番号を設定する。
■ＰＣ間絆について
ＰＣ間絆は、ＰＣ番号が次に大きいＰＣに対して取得する。ＰＣ番号が最も大きいＰＣは、ＰＣ番号が最も小さいＰＣに対して取得する。
ロールプレイを円滑にするため、ＰＣ間絆を取得した相手とは「互いに既知である」という設定を推奨する。ただし、「そうでない方が面白くなりそう」と感じた場合は、どちらかが一方的に知っていたり、どちらも初対面であったりしてもよい。
■登場ＮＰＣ（シナリオ中取得する絆の候補）
霧原 紫吹（きりはら・しぶき） 外見２０代女性
ルーツ：異能者／エゴ【平穏を維持したい】
・半魔。ある「夜の世界の秩序を護ることを目的とする」組織のエージェント。軽いノリだが、真面目な話もできる。
“常備化用経験点１点分の死神” １０代無性
ルーツ：妖怪＝死神／エゴ【余った１点を有意義に使い切りたい】【使い切った者への嫉妬】
・ドミネーター。“経験点理論”に基づく存在算出で発生した“端数”たる、アイテム用常備化経験点で余った１点が虚無へ飲まれた際に、虚無が世界と繋がってしまい現れた虚無存在、と己を定義している概念存在。レジェンドなので真偽不明。というか多分偽。
１点足りないので未成熟な子どもの姿をしている。超越存在なので無敵。あらゆる半魔を羨み、常備化用経験点が１点足りない者が放り込まれる虚無の穴に取り込んでくる。
神庭 未羽 ２９歳女性
ルーツ：不明／エゴ【命を奪いたくない】
・今回の依頼人。元“地球の守護者”――つまり全ての“羽根”の持ち主であった女性。“羽根”の悪用を防ぎ世界を安定させるため、その回収を信頼できる半魔に依頼している。基本ルールブックP.48参照。
■レギュレーション
▼ＰＣの作成方法
・クイックスタートおよびコンストラクションのどちらで作成してもよい。
・ＰＬの所持する経験点の使用に制限はないが、同じスタイルのＰＣ同士で余り差がつかないように留意するとよい（活躍の場が偏ることを避けるため）。
▼使用を許可するデータ
・公式に発表されているものに限る。ＧＦ誌先行掲載データの使用も可。
・「彷徨える少女」「名探偵」「怪獣使い」「サバイバー」は扱いが難しいため、必ずＧＭに相談すること。
・「モータル」の使用は想定していない。
・上記補足：シナリオメイカー（田中）がＧＭの場合、「モータル」の使用は不許可となります。
▼大罪について
・『アドヴェント』および該当データを所持しているＰＬに限り、使用を許可する。
・ただし、大罪はデータだけの要素ではないため、必ず事前にＧＭに設定を説明し許可を取ること。
・上記補足：シナリオメイカー（田中）がＧＭの場合の目安は、「大罪がキャラクターの人格や行動指針に深く関わっていること」になります。
▼他のセッションで使用したＰＣの持ち込みについて
・持ち込みを可とする。
・元のＰＣを、他のＰＣに合わせて経験点を減らし弱体化させて参加していた場合、減らした分の経験点は返却する。
・同時に、このセッションでＰＣが失われても、元のＰＣには影響しないものとする。（簡単に言えばパラレルワールドのような扱いとする。）
・ただし、このセッションで持ち込んだＰＣが失われた場合、アフタープレイで最終的に得られる経験点を半分（端数切捨て）とする。
■ハウスルール
▼アーツについて
・「特定のアーツのLVに＋する効果のあるアーツ」の効果が適用される場合、その「特定のアーツ」の上限を超えてよいものとする。
・「アーツの効果に＋X」する効果によって、そのアーツの効果の上限を超えて良いものとする。（例：《世界変転》が《サポートフォーム》の効果を受けた結果、上昇するダメージが３０点を超えてもよい）
・《スピリチュアルアンプ》《起死回生》は行動済みでもメインプロセスを行えるものとする。
・クライマックスフェイズで《起死回生》を「開放状態と同時」のタイミングで使用する場合、それによって［かりそめの死］を打ち消した時を除き、「第１ラウンドのセットアッププロセスの自分の順番」までは効果を発揮しないものとする。
▼アイテムについて
・アイテムの効果により対象や射程が変更される場合、アーツの「対象：」や「射程：」の記述に優先させてもよいものとする（ショットガンや、業物を《魔剣の使い手》で魔器に指定した時の効果など）。
▼判定等の処理について
・処理の簡略化のため、ＮＰＣの判定は、ドミネーターの命中判定などのＧＭが指定した一部を除き「３と４で７」の出目が出たものとし、固定値で処理する。（例：クラードの命中判定を２Ｄ６＋７で行う場合、自動的に達成値は１４となる）。ただし、「判定の直前・直後」のタイミングは発生するものとする。
▼ダメージロールについて
・自分以外のキャラクターのダメージロールを増減する効果について、ダイスを振って効果を決定する場合は、「その効果を使用するＰＣ（のＰＬ）」がダイスを振って効果を決定するものとする。
（例１）ＰＣ�△�、ＰＣ�，離瀬瓠璽献蹇璽襪紡个靴動Δ鮠暖颪靴萄瓩慮�果「ダメージ増強」を宣言した。この時の５Ｄ６はＰＣ�△�振る。また、ＰＣ�，�その後《真魔撃》を使用しても、ＰＣ�△虜瓩砲茲襭毅庁兇侶覯未倭瓦藤兇�出たものとして扱われず、元の値を適用する。
▼絆・エゴの処理について
・本シナリオはシーン数が少なめであるため、「エゴのロールプレイによる罪の獲得は１シーンにつき１回まで」の制限を適用しないものとする。
▼変異の処理について
・変異が発生した時、その場でエゴの内容を思いつかない場合は「どの絆がエゴ化したか」だけを決めておき、エゴの内容は後の任意のタイミングに決定してよい。次のシーン以降に決めてもよい。
・同じシーン内であれば「変異する前にロールプレイしていた内容」を「変異によって生じたエゴの内容」として、罪の獲得の申請を行ってよい。
（例）
あるシーンで「悪は許さない！」というRPをした
→同じシーン内で変異が発生
→新たに生じたエゴの内容を「悪は許さない」に設定
→そのシーン終了時、エゴのRPによる罪の申請を行う
・以上の一連の流れが許可される。
▼舞台裏の処理について
・本シナリオでは通常の舞台裏の処理を行わない。ただしPLが望むなら、１人のPCにつき１回まで、クライマックスフェイズ開始時までの任意のタイミングで舞台裏の処理を行ってもよい（シーンの最中でも舞台裏の処理を行ってよい）。
▼人間性の回復について
・人間性が０以上でクライマックスフェイズを終えたPCは、「人間性の回復」においてダイスを振らないことを選択してもよい。
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