■東京、新たに2万7676人感染=前週比7275人増―新型コロナ
(時事通信社 - 08月19日 17:01)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=4&from=diary&id=7078626
この数字は何のためのもの?
人々を一喜一憂させるためでもなく、メディアが視聴率や閲覧数を稼ぐためのものでもなく、まして、ネット民がイジって遊ぶためのものでもない。
感染対策のための基礎データである。
厚労省や自治体は、この確定値を統計データとして保存し、種々の感染対策に利用する。
しかし、現場ではすでに、「全数把握困難」の声も上がっている。政府も全数把握をやめる検討を始めた。
ちょっと待った。
いきなり集計方法を変えたら、これまでのデータとの比較が難しくなり、過去のデータが活かされなくなる。
こうやって使い勝手の悪くなった統計データは、政府の統計には少なからず存在する。
全数把握をやめるのであれば、今やるべきことは、統計や記述疫学の人に、全数把握に近い精度ので推計値の出せる調査・集計方法を検討してもらい、それに最適なサンプリング方法を示し、全国的に同じ基準でデータサンプリングを行うように転換すること。少なくとも、集計方法変更前のデータとの比較ができるようにしておくべき。うまく出来れば、現在の「把握漏れ」も補完できるし、東京都みたいに、他県と違う集計基準を設定しているところの誤差も吸収できる。
そのデータを持って、今後の感染対策の検討をしていただければ、今よりは良くなる可能性も期待できる。
問題は、統計の意味を理解していないメディアやそこに出ている評論家やキャスターの言動、一般市民の理解度である。理解が進まなかったのは、ちゃんと説明してこなかった行政の失敗なのか、情報の受け手が理解する気がなかったのか、わからないが……とりあえず、この記事のコメント欄でも、真っ当に理解している書き込みはほとんど見当たらない。
もうちょっと理解が進んでいれば、もっと感染対策も捗ったのではなかろうか。
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