■21-22 Season、Ride61
今回は長野県のヤマボクワイルドスノーパーク山頂部から出発できる、「タコチコース」で滑ってき時の記録です。
タコチコースはヤマボクのコースの一部ではありません。
完全にスキー場の管理区域外で、利用者は100%自己責任で滑ることになります。
要するに、遭難したらレスキューにかかる費用は全額本人負担ということです。
前知識では超ロングコース、コースは圧雪されている、シャトルバスで最後はヤマボクまで帰ることになる、ぐらいしか知識はありませんでした。
当日にリフト券売り場でタコチコースでの滑走希望と伝えると、初めての滑走の場合は遭難防止のため2人以上のグループでないとダメと断られました。
でもここまで来てこっちも引き下がれないよね、次はいつここまで来れるか分からないし。
そこでいつもの「九州から来てるんです」をアピールすること数分。
そしたら例外措置とはなりますが、ソロで滑る許可を頂きました!
ここでは「協力金」という形で1500円支払うとこのコースを滑れます。
それを支払った領収証が送迎車の乗車券となるので、こっそり入ると帰れませんので。
ヤマボクの第3リフトを降りるとスキー場からタコチコースへ入り込める入り口があります。
この入り口部分が一番斜度も高い非圧雪で、入った時には「これが続くなら遭難するかも」と思いましたよ。
でもその後のコース自体は極めて単純な一本道。
迷いようがありません。
というのもコースは林道の道を圧雪車で圧雪してある1本道で、コースアウトするには崖みたいな所にあえて突っ込んでいくしか方法がないからです。
それでも遭難者が絶えないようで、利用者は入山届を出してから利用することになります。
要するに、多くの人はこの緩い林道では物足りずにコース外の木の間に突っ込んでいくんだろうね。
受付では「片道1時間半かかります。全部非圧雪です」って説明されましたが、コース内は全面圧雪で片道40分ぐらいでゆっくり滑ってもゴールできますね。
急げば30分もかからないでしょう。
他のスキー場では上級コースの迂回コースなんかが斜度の低い林道を使っていることがありますよね。
あれが延々と13km続く感じです。
コース内にカーブミラーが設置されており、冬以外は普通の林道であることが分かります。
基本的には最初から最後まで超緩斜面で、所々板を脱いでキックが必要です。
右を見ても左を見ても木が生い茂っており、ヤマボクの一番の特徴である開放的な眺望は一切楽しめません。
ただ黙々とゴールを目指して緩斜面を進むのみです。
途中には避難所が設けられていました。
中には本当に何もない小屋で電波も通じず、レスキュー隊を待つだけの小屋ですね。
結局、最後まで緩斜面が続いて想像していたよりもあっけなく終わったタコチコース。
自分はほとんど林道の上を通っていったので刺激がありませんでしたが、逆に道なき道を自由にツリーランするならかなりスリリングだと思います。
一歩間違えたら本当に遭難しますから。
一応コース内には公式のショートカットも用意されており、ショートカット上ならコースアウトせずに次の緩斜面に急斜面を通って短距離で移動できるようにはなってます。
しかしショートカットも少しでも行きすぎるとコースアウトして戻って来れなくなる可能性があるので、安全確定じゃない状況では通らないのも勇気です。
一見ショートカットルートに見えても、入ると遭難しそうな所には立ち入り禁止のフラッグも設置されていました。
緩斜面が延々と続くので、大量降雪中だとスピードが出ないところが多くて逆に大変かもしれません。
あとストップ雪になるような気温が高い日も地獄でしょうね。
ただ単に林道を通るだけだと時間もお金もかかって、眺望も楽しめないのでもったいないと思うかもしれません。
土地勘があって、ツリーランが好きな上級者とかには天国かもしれませんが、林道を外れて1分進んだだけで遭難できる造りなので、一般の方にはおすすめできないですね。
スキー場にあるタコチコース入り口は封鎖されている訳でもなく、スタッフが監視しているわけでもなく、間違って入ってしまったりしたら大ごとになると思いますので、そこだけはスキー場側が対処が必要だと思います。
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