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2022年07月30日19:31

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「一流大学、超一流企業、ルックス偏差値60」SNSで横行する“精子取引” 50人以上の子どもを持つ“父親”も【報道特集】 7/30(土) 12:14配信

「一流大学、超一流企業、ルックス偏差値60」SNSで横行する“精子取引” 50人以上の子どもを持つ“父親”も【報道特集】
7/30(土) 12:14配信


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いまインターネットを介した個人間の精子提供が密かに広がっている。不妊に悩む人が危険を顧みずに「アンダーグラウンド」とも言うべき手段に頼るのは何故なのか?その実態を追った。

【写真を見る】「一流大学、超一流企業、ルックス偏差値60」SNSで横行する“精子取引” 50人以上の子どもを持つ“父親”も【報道特集】

■トランスジェンダーの父親 救いを求めたのは「ネットの世界」
埼玉県加須市に住む、清水尚雄さん(39)。第三者から精子提供を受けて、2人の子どもの「父親」となった。

清水尚雄さん
「もともと戸籍は女性で生まれてきて。トランスジェンダーでしたね。私自身に精子がないので、作り出せないので」

尚雄さんは2014年に性別適合手術を受け、戸籍を女性から男性に変えた。その翌年、以前から交際していた彩香さん(29)と結婚した。当初、夫婦の間で「子どもの話」は触れずにいたがーー

清水尚雄さん
「友人が、この家に遊びに来た時に子ども2人を連れてきていて」
清水彩香さん
「それを見たときに、自分はやっぱり家族を作りたかったのかなって」
清水尚雄さん
「男性として、精子を持って生まれてくることができたなら。そういった悲しい思いをさせなかったのにって」

2人は、精子提供を受けようと、東京都内の病院などを訪ねて回った。しかし、どの病院からも、「ドナーが少なく数年は待つ必要がある」と告げられたという。救いを求めたのは、「ネットの世界」だった。

■1回の謝礼は3000円 精子の注入は「ネカフェ」で

清水彩香さん
「ネットで、関東で精子提供してくれる人で探して。個人ブログに飛んで。そこからその方にお願いして」

見つけた提供者の男性は20代後半の会社員。やりとりは主にLINEで「人柄に好感が持てた」という。1回の提供につき、謝礼は3000円だった。

清水彩香さん
「1人目の時が7回目で妊娠したので、2万円くらい」
清水尚雄さん
「ネットカフェで提供してもらったんですけど。待ち合わせをして、私がドリンクバーの前まで行って、精子を受け取って。ネットカフェの個室の中で妻に注入するって感じでした」

清水彩香さん
「本当に、いいのかなっていうのはあったよね。自分の選択はそれでいいのかなって。しっかり病院で精子の検査をして、もちろん清潔な場所で先生たちにしっかりと管理してもらったもので・・・という方が安心なのは絶対そうなので」

きょうだいの「遺伝上の父親」を同一にし

■「一流大学、超一流企業、ルックス偏差値60」 SNSで横行する無秩序な精子取引

見知らぬ人同士が、ネットの世界でつながり行われる遺伝子の取引。SNS上には「精子提供」を申し出るアカウントが無数に存在している。

「35人誕生、A型二重、179センチ」
「一流大学、超一流企業、ルックス偏差値60」

学歴や容姿、年収などをことさらに強調する書き込みが多い。さらに、提供希望者を「クライアント」と呼ぶもの。“有償”で提供をおこなうもの。まるで、精子が「商品」のように取引されている。
これらの行為は違法ではないというが、あまりにも無秩序な状態に見える。私たちは、複数のアカウントにメッセージを送り、提供者に接触を試みた。電話での取材に応じた、東北在住の男性はーー

提供者の男性
「もともと、献血の延長線上みたいな感じで。精子提供に至ったのは2名」
記者
「新しい命が生まれてくる。その子供が自分のところに来る可能性もある」
提供者の男性
「いやー絶対面白いだろうなと思って。物は自分で歩きませんけど、人は自分で歩くじゃないですか・・・」

■見たことも会ったこともない娘が「可愛くて仕方ない」
さらに取材を続けると、匿名を条件に「直接取材に応じる」という精子提供者の男性も現れた。男性は、取材の待ち合わせ場所に自らの職場を指定した。

羽田空港で働く、Tさん(30代)。1年半ほど前から専用のマッチングサイトを通じて、精子を無償提供しているという。この日は、提供希望者のもとに車で向かうという。

記者
「今まで、何人くらいに精子提供をしてきた?」
Tさん
「今までだと4組の方ですね。合わせて13回提供してきました」
記者
「実際にそれが妊娠や出産に繋がったケースというのは?」
Tさん
「1件だけです。2021年の4月に提供した方で、2021年の12月に無事に赤ちゃんが誕生しました」

記者
「赤ちゃんの写真は見たのか」
Tさん
「いや、見てないです。名前だけ教えていただきました。娘が可愛くて仕方がないですね、私としては。まあ見たこともないですけど」
記者
「見たこともない、会ったこともない子どもをかわいいと思えるのか」
Tさん
「今でも今頃何しているんだろうと気になってしまって。親馬鹿っていうか、自分の子どもではないんですけど。約束上、こちらからは連絡することはできないので・・・もし将来的に娘が会いたいと言えば対応はしますけど」
記者
「書面を交わして契約をしているのか?」
Tさん
「いえ、書面は交わしていないですね。すべて口約束ですけど」たいと考え、去年生まれた長女も、同じ男性から精子提供を受けて授かった命だ。


■「子どもは育てたくないけど、子孫は残したい」

Tさんには、結婚して5年になる妻がいる。精子提供については了承を得ていて、妻との間に、子どもを作る気はないのだという。

Tさん
「お金を子どもに使って、育てたころには自分たちはもう年寄りで。もう何も遊べないというのはちょっと嫌だなと。自分の子どもは育てたくないけど、子孫は残したい」
記者
「無責任だなとは思わないのか」
Tさん
「無責任というか、わがままだなと思っていたことはあります。ただ私としてもしっかり面談をして、子供を育てられる方、しっかり責任を持てる方にのみ提供していますので」

■「採取」は多目的トイレ 「受け渡し」はショッピングモール カジュアルに行われる“命のやりとり”
1時間後、Tさんの車は目的地である提供者の元へと到着した。郊外のショッピングモールで、精子の「受け渡し」をするという。被提供者との信頼関係に差し障るとして、ここから先の撮影はしないよう求め、ひとり施設の中へと消えていった。

Tさん
「私から相手に深入りはしないので、相手の方の名前も知らないですし」
記者
「え?相手の方の名前、知らないんですか?」
Tさん
「はい、そうです。知らない人の方が多いです」
記者
「名前も知らない、素性もあまり分からないということですよね?」
Tさん
「はい」
記者
「そういう方に、自分の遺伝子を渡すことは問題ないですかね?」
Tさん
「名前や個人情報が分からなくても、抵抗はないですね」

20分後、精子の受け渡しが終わり、戻ってきたTさん。提供相手は、関東在住の夫婦。夫側の精子に何らかの問題があるといい、この日が「4回目の提供」だ。
Tさんは、相手から専用の容器を受け取って、多目的トイレで精子を「採取」し、紙袋に包んで受け渡すのだという。


記者
「どんなやり取りを?」
Tさん
「特に何もなく。また今回もお願いします、はい行ってきます、で、戻りました。今後また連絡します、それだけですね」
記者
「命のやりとりが、これほどカジュアルに、気軽に、行われていいのかというのは・・・。私、個人的には率直に思うところがあるんですけれども」
Tさん
「やりとり自体はカジュアルでも、その中から奇跡的な確率で生まれてきて人間が誕生するわけですから、それ自身は特に間違ったことだとは思いません。この少子化の中ですから、時代の流れとして仕方ないことではないでしょうか」

■「1000人子どもがいたらやめる」 50人以上の子どもを持つ“父親” 
法整備が進まないまま「危うい実態」が一人歩きしている精子提供。取材を進めていく中で100人以上に精子を提供してきたという男性に話を聞くことができた。

記者
「妊娠・出産に繋がったケースは?」
西園寺優氏(仮名)
「ちょっと数字がブレるんですけど、だいたい55から75くらいの間ですね。確実に全員が連絡をくれる訳ではないので。実感はあまりないですよ。皆、だっこした訳じゃないので。まあいるんだなという感じ」
記者
「正確な数字を把握できないことへの怖さはないか?」
西園寺優氏(仮名)
「特にネガティブにも思っていないし、ポジティブにも思っていないし普通ですね、そこに関しては。」
記者
「感覚が麻痺していっているような感じはないですか?」
西園寺優氏(仮名)
「麻痺というか慣れていった感じはしますね」

記者
「正規の医療機関の精子提供は、1人の精子から10人までと決められている。近親婚を避けるという狙いがあると思うんですが」
西園寺優氏(仮名)
「私個人は1つの都道府県で10人までという…個人的に決めた制限なんですけど、考えていて。仮に1000人子どもがいたらやめると思うんですよ。“自分的なライン”にまだ達していないなと」

男性のホームページには、大学の卒業証明などが掲載されていた。東京工業大学を卒業した、とある。

記者
「公表しているのはなぜ?」
西園寺優氏(仮名)
「聞かれるからです。何回も答えるのは非効率的なので」
記者
「学歴とか、“精子のラベル”を見て来られる方もいる?」
西園寺優氏(仮名)
「それはですね・・・多分いると思います」

13年前、不妊に悩む人を救いたいとの思いで活動を始めたという男性。提供はすべて、無償で行っていると話した。自らの存在意義についてはーー

西園寺優氏(仮名)
「私たちみたいな個人ドナーは、積極的に容認されているとかでは決してなくて。いま法制度が整っていなくて、公的な機関とかもサポートしきれない。だから、やむを得なく存在を許されているものだと思っています」

危うい遺伝子取引を、このままにしておいていいのか。重い課題が、突き付けられている。

(報道特集 2022年7月23日放送)
※情報提供は番組ホームページまで
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