ﾟДﾟ) ＜ Password (パスワード / 2019年ネパール映画版)

危険な空港ランキング1位ジブラルタル空港に着陸してみた結果「もっとヤバイ空港だった」
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=85&from=diary&id=7035101

　むかーし、ヨーロッパ旅行に連れてってもらった時、成田からロンドンの後、ドイツのどっかに小型旅客機に乗ってったら、着陸時に急に垂直落下して「ズドン！」みたいな衝撃とともに着陸したことがあって「こわ！ ヨーロッパこわ!!!!」って思ったことがあったんよ。
　あの時、座席からお客全員跳ね上がりましたぜ。その後、特にアナウンスとか緊急連絡とかなかったですぜ。「いつものことですけど、何か？」みたいな顔してましたよスタッフ一同。

　空港の作りがどうより、普段の運行方法が一番恐いですよ。うん。香港やカトマンズも恐いと聞きますが、操縦技術的にはどうなん？ 立地的な怖さに慣れて操縦できるなら、それはそれですごい技術だとおも……おも…いや、やっぱ恐いもんは怖いわ。安全運転でお願いしますよ。旅行くらい、安全に過ごしたいわー。





Password (パスワード / 2019年ネパール映画版)　2019年　125分
主演 ビクラム・ジョーシー ＆ アノープ・ビクラム・シャヒ ＆ パリ・ラーナー
監督/脚本/台詞/アクション監督 サムラート・バスネト
"パスワードを手に入れるのは、誰だ"

https://www.youtube.com/watch?v=eBRxqswNooQ

　カトマンズのパシュパティナート寺院から、貴重なシヴァ神像が密かに盗まれていることが発覚した。多数に上るネパールの遺産流出に関して、解決の見通しが立たない警察への非難が高まっていく…。

　警察は、捜査線上に浮上した運輸会社社長の息子ビッキーなる男を追って、うだつの上がらぬ捜査員３名(チャトール、カンナイヤー、バララーム)を選出してロンドンに送り込むことを決定。
　一方で、そのビッキーは、神像を追ってロンドンに着くなり仲良くなったNRN(在外ネパール人)のタクシー運転手マンガレ・タマンの協力を得て、何者かに狙われている美女サンジューと知り合い恋に落ちるが、彼女が父の親友である亡きディープ・ジュンの娘であることを知らされる。彼女を狙う、密輸団を指揮するギャング ジョジョが、彼女から何を奪おうとしているのか。それは…!!




主な登場人物 ()内は役者名
ビッキー (ビクラム・ジョーシー / 脚本も兼任)　本名ビクラム・ジョーシー。本作主人公。運輸会社ガウタムプロダクション社員。警察捜査による密輸事件の第１容疑者。
ランヴィール (サナム・クマール・バイラグ)　ガウタムプロダクション社長でビッキーの父親。物語開始時点では故人。監視カメラに、息子ビッキーに殺されている所が映されている。
ディープ・ジュン (エヴェレスト・スーリヤ)　ガウタムプロダクションのビジネスパートナー。ランヴィールの親友のロンドン在住のNRN。故人。
チャトール (プラビン・カティワーダー)　仏像密輸事件捜査班のリーダー格。
カンハイヤー (ラヴィンドラ・ジャー)　仏像密輸事件捜査班メンバー。
バララーム (ビクラント・バスネト)　仏像密輸事件捜査班メンバー。
マンガレ・タマン (ブッディ・タマン)　自称マイケル。ビッキーがロンドンで最初に出会ったネパール人タクシー運転手。ビッキーの世話を買って出る。
パリ (チュルティム・グルン)　マンガレの妹。ビッキーに一目惚れする。
ジョジョ (アノープ・ビクラム・シャヒ)　本名ジーヴァン・シュレスタ。シヴァ神像密輸の真犯人のギャング。名前の発音は、聞きようによっては「ゾゾ」とも聞こえる。
ラーニー (リサ・スナール)　ロンドン在住のネパール人コールガール？ マンガレやチャトールの前によく現れる。
ナタリー　ギャングボスの情婦？
ボス(スティーブ・アルディス？)　ジョジョに世界遺産のシヴァ神像の密輸を依頼したイギリス人。
サンジュー (パリ・ラーナー)　本作ヒロイン。ビッキーがロンドンで知り合った美女。ジョジョの配下に狙われている所をビッキーに助けられる。ディープ・ジュンの娘。名前は「サンズー」とも聞こえる。
サンジューの母 (ミーナ・ポカーレル)
サンジューの男友達 (アジット・クル・ターパ)
ディグ (ディーレン・シャーキャ)　本名ディペーシュ・ラージ・ターパ。
アイテムダンサー (サニー・レーオーン)


挿入歌　Aajako Sam (なんて素晴らしい夜かしら)

https://www.youtube.com/watch?v=qO8XSe6CpR0
＊アイテムソングを飾るダンサー女優としてゲスト出演しているのは、ヒンディー語映画で活躍する女優サニー・レーオーン！


タイトルは、劇中で皆が追い求めていた重要アイテムのこと。
　イギリスロケを敢行した、クライムアクション・ネパール映画。アメリカ、インドで活躍する女優サニー・レーオーンの、ネパール映画デビューとなった作品でもある。

　同名映画が、同じ2019年にインドのベンガル語(北東インドの西ベンガル州とトリプラ州の公用語。バングラデシュの国語でもある)映画、バングラデシュ映画でも公開されているようだけど、全て別物(のはず)。
　ネパールのほか、ロケ地でもあるイギリスでも公開されたよう。

　映画の８割方がロンドンとその郊外で撮られた映画で、ボリウッド(ヒンディー語娯楽映画界の俗称)や香港映画に触発されたようなアクションやどんでん返しがそれなりに派手に展開する一本でもある。
　監督自身がアクション監督も務めているせいか、ケレン味重視のアクションのキレもいいし、大物ゲスト サニー・レーオーンを招待したアイテムソング(客寄せ用に作られるアップテンポなディスコソング)も軽快でノリノリ。その辺はボリウッドっぽいとも言えるし、ハリウッドぽいとも言える作りになっている。色々あるロンドンロケの映画でも見たことのある景色がバンバン出てくるのも楽し。
　まあ、その分細かいところの統合性とかリアリティ、物語の進行具合には無理矢理感も強いので、その辺は気にしない方がいいかな…と。

　主要登場人物は全員ネパール人とはいえ、ちゃんとイギリス人(おそらく)俳優を使って現地の協力体制も敷いて撮影してるあたりに、企画としてのネパール側の野心も見えるような、見えないような…。ノリの軽いアクション映画として作ってありつつ、しっかりネパール移民たちの苦労や外国へ行くビザが取りにくいネパール人の苦悩もそれなりに表現しているところも見逃せませぬ。

　主人公ビッキーを演じたのは、役名と同姓同名のビクラム(・ダース)・ジョーシー。
　カトマンズに生まれて、インドのプネーにある国際地域共生研究所で学びロンドン留学する。学生時代から演劇に興味を示し、様々なバイトをこなしつつ舞台演劇に参加。プネーではモデル業もやっていたと言う。
　当初は事務職で働いてる中で、MV出演の縁で映画監督ミラン・チャムスに誘われて、英国ロケのネパール映画「Happy Days(ハッピー・デイズ)」に出演することとなって映画＆プロデューサーデビューを飾る。様々な男優賞を獲得して好評を得た上での２本目の出演作兼脚本家デビューもしている本作にて、ヒンディー語映画界の大物タレントである女優サニー・レーオーンと振付師ヴィシュヌ・デーヴァを招待した事が、ネパール国内で大きな話題を呼ぶ事となった。

　ヒロインを演じるパリ・ラーナー共々、ビクラム・ジョーシーなどロンドン在住のネパール人が集まってる所に、在英ネパール人社会の応援みたいなもんを感じるけれど、ポスターその他は悪役ジョジョ演じるネパール本国で活躍する映画スター アノープ・ビクラム・シャヒや、大物ゲスト サニー・レーオーンが前面に出ている所なんかはご愛嬌(知名度の差ですかねえ…)。
　３人のお笑い担当のおバカ警官や３人のセクシーヒロインの登場は水増し感が強いけれど、後半のどんでん返しへの伏線としてはまあうまい配置…なのかどうなのか。どーでもいいけど、ラスボス ジョジョの強烈な髪型が全部を持ってっちゃって、登場のたびに物語の進行とかどーでもよくなりそうなインパクト大なキャラですわ…。まあ、ヒロインとの急な恋愛展開とか、意外な裏切りとか、苦労して手に入れたシヴァ神像を武器にして主人公に殴りかかるジョジョとか「それはどうよ」って展開が普通に出てくる映画だったりするから、まあロンドンの風景とアクションのキレの良さを楽しんでればいい気がするんだけども。

　面白いなと思うのは、それぞれの在英ネパール人たちの部屋や職場を飾る仏像やチベット絵画と言ったアジアンなインテリアグッズだけど、ハリウッドが考える東洋人の部屋飾りと似てるような感じもするんだけど、実際に在英ネパール人はあんな感じの部屋で暮らしてるんかいな？ 私、気になります！


挿入歌　Aayera Basana (さあ、私のそばにいて)

https://www.youtube.com/watch?v=WC8XL2BySfc




・Password を一言で斬る！
「リンガの４面に顔が生えた感じの劇中のシヴァ神像、カワイイ。パシュパティナートの神像ってあんなちっさいの？」