mixiユーザー(id:2244496)

2022年06月18日03:16

148 view

結婚出来なかった話

今は既に他界した両親は共に大学卒だった。父親は理系の大学教授。生まれ育ったのは東京都世田谷区の住宅街。親戚も学者や教師が多く、父方の祖父は高校の校長だったという家柄で、いわゆる商売人はひとりも居なかった。居ても親戚から一段下に見られ、仲間外れにされたからだ。

末っ子長男の私に両親が期待したことは「大卒女性と結婚して子供を作る」ということ。「今の大卒女性は子供を産まないよ」と父親に言い捨てたら「大卒女性でも子供を産んだという前例が沢山ある!」と怒り出し、私が全く知らない個人名を並べ立てだした。私が関東某県市役所勤務時代の話だ。

私自身は学歴に関係なく好きな女性と付き合い、結婚したかったのだが「タカハシ家の長男の嫁は大卒じゃなくては、高学歴家系を絶やすな!」という勢い。母親が「若いうちは自分で相手を決めちゃダメだから」とヘラヘラ笑っていたのを記憶している。年取ってからだと余計相手を選べないだろう、と言い返す間も無く母親はサッと立ち去って行った。

ここまで読んで「あーこれはダメだわ」と感じた人は特に女性に多いはず。私も本当にうんざりしていて「誰の人生だと思ってるんだよ。高学歴家系とかで食えるのか?もし結婚して子供が産まれても両親には触らせないからな!」とかなり怒っていた。

しかし。某大手マスコミの記者をやっている女性が女友達にいたのだが、別に付き合っている訳でもないのにある日突然「結婚したい」と言い出し始めた。

当時私も「この人は大卒だから両親も納得するかな」とグラッと来てしまった。キスどころか手も繋いだことが無いのだが、「モテる訳でもない自分に言い寄ってくる女性だからいいかな」と今考えると変な心境になっていた。

ところが。「彼女二股かけてるよ」というチクリが入ってきた。前述女性記者はITエンジニア男性と交際しているというのだ。その男性は私の友人だった。

二股がバレた女性記者は睡眠薬をがぶ飲みして自殺を図り、熊本から上京してきた彼女の父親から何故か私が電話越しにお叱りを受ける羽目に。仕方なく、私は彼女の行状を順序立てて説明することにした。

その後、彼女とITエンジニア男性は既に入籍していたと判明。じゃあなんで私に言い寄って来たのかというと、ITエンジニアの収入が思ったより少なかったので専業主婦になるなら公務員の私の方がいい、と判断したらしい。

ここで書いておくが、どんな形でも自殺はするものじゃない。自殺を図ったものの未遂に終わった彼女だが、睡眠薬の量が足りず生き残り、ITエンジニア男性は心身に障害を背負ってしまった彼女を5年間扶養した。私も一度会ったが記者も専業主婦も出来ないのが明らかな、薬のよく効いている泥酔したような喋り方をしていて、見る影もなくぶくぶくと太っていた。

5年間扶養というのは、自殺未遂後5年後に彼女は心不全か何かで死んだから。夏の暑い日だったという。さすがに疎遠になっていたのでこれは人から聞いた話。

私も以前から患っていた鬱病がパワハラ的なことが原因で悪化して、療養休暇を度々取るようになり、今考えれば居座ることも出来たのだがそんな気力も無く、せっかくなった公務員だが辞めて東京に戻った。神楽坂外れにあるアパートで3年過ごし、経済的な問題と父親の介護を母親だけに任せられなくなったので実家に帰った。

大卒女性とか親の言うことに左右されず、「モテる訳でもない自分」などと情けない自己低評価をバシッと断ち切ってればもうちょっと幸せになっていたんじゃないの?と言われれば全くその通りで自分が悪い。過去は左右出来ないにせよ。

結婚相手に学歴や収入を求めるのは理屈でなく間違いだと今でも思う。打算で結ばれて運よく出来た子供も、あんまり幸せにならないだろう。その子供達が成長し大人になっても子供を作らないのは大人の責任。とりあえず政府はカネをばらまいて差し上げなさい。

■少子化がギアを上げて加速、最大の人口減に 要因は「既婚女性の出生率低下」と専門家
(AERA dot. - 06月15日 18:00)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=173&from=diary&id=6996855
1 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する