mixiユーザー(id:3570727)

2022年06月03日23:27

108 view

゚Д゚) < Aagadu (奴は、止められない)

 さあ、インド映画DVD発売ラッシュの6月が来ましたよ!

・話題の、家庭における見えない脅威を描く「グレート・インディアン・キッチン」が堂々DVD化。
https://twitter.com/TGIK_jp/status/1532295110683426817

・聖書伝説を背景に、2人のデーヴィドの生き様を描くインドのキリスト教徒たちの人生物語「デーヴィド二つの物語」。
https://twitter.com/ImwJapan/status/1532272347088326656

・愛に敗れた同士が結婚した仮面夫婦を描く、話題のアトリ監督のデビュー作「ジョンとレジナの物語」。
https://twitter.com/ImwJapan/status/1532273538966888448

 さらに、来月以降には「無職の大卒ゼネコン対決編」「心のままに」「鼓動を高鳴らせ」が発売予定って、お財布が! お財布のライフが限りなくゼロになっていくわーーーげっそり
 ……インド映画界、止まるんじゃねえぞ…








Aagadu (奴は、止められない) 2014年 163分
主演 マヘーシュ・バーブ & タマンナー
監督/脚本/台詞/原案 シュリーヌ・ヴァイトラ
"テメエは警察はヒーローなのかと言ってたな?"
"…ヒーローとは彼、彼こそがヒーローなんだよ!"

https://www.youtube.com/watch?v=qWM09LFpJ8Q

 アーンドラ・プラデーシュ州内陸のアナンタプル県ブッカパトナム。
 その銀行周辺に出没するひったくり犯を一網打尽にした孤児シャンカル(愛称シャンクー)は、その日から警察署長ラージャラオに引き取られ、息子バーラトと兄弟同然に育てられた。
 しかしある時、子供同士の喧嘩からバーラトが故意ではないとは言え殺人を犯してしまった事から、シャンカルは罪を全部被って自分が逮捕・収監されることを望む。尊敬する義父が、真相を知って憔悴しないようにと…。

 少年院に居ながら勉強に集中していたシャンカルは、長じてギャングたちも恐れる最強警官として名を馳せていた。
 その頃、無法地帯ブッカパトナムは警察も手に負えないギャングの巣窟と化し、警察署長が率先して逃げ出す始末。やる気のない不良警官ばかりのブッカパトナム警察署の新任署長に就任したシャンカルは、すぐに街のチンピラたちを一掃して、彼らの上司であるギャングボス ダモダールの違法ビジネスの根を潰してしまう。残るは、ダモダールが強引に地元民を立ち退かせて進める巨大水力発電ダム建設の問題なのだが…!!


挿入歌 Aagadu (止められない)

https://www.youtube.com/watch?v=lMGPQS-oP0k

挿入歌 Aaja Saroja(来てくれ、サロージャ)

https://www.youtube.com/watch?v=MaeFNuMr8CU
*主人公とヒロインの2人だけの画面で、ここまで無限増殖していく恋心を描く映像が、かつてあっただろうか!(探せばあるかもしれぬぅ)
 なんとなく、エッシャー的な画面にも見えてくるような、そうでもないような。


わーい(嬉しい顔) タイトルは、テルグ語(南インド アーンドラ・プラデーシュ州とテランガーナー州の公用語)で「止められない」。
 のちに、ヒンディー語(インドの連邦公用語。主に北インド圏の言語)吹替版「Encounter Shankar」、タミル語(南インド タミル・ナードゥ州の公用語)吹替版「Idhudhaanda Police」、マラヤーラム語(南インド ケーララ州の公用語)吹替版「Pokkiri Police」も公開。

 日本公開作「バードシャー(Baadshah)」のシュリーヌ・ヴァイトラ監督の、「バードシャー」に続く14本目となる監督作。
 「バードシャー」と同じ路線による、大量に登場するコメディアンや悪役俳優が次々と自分の技を披露していくバラエティ展開で、話の本筋自体が狂言回し的になってる感が強い。主人公の少年時代エピソード、そこに描かれる誤解による親子・兄弟の対立も、よりドラマチックな伏線になるんかなと思ってたらわりとあっさり消化されてしまって、すぐにマフィア抗争アクションに戻ってしまったのも「え。それでええの?」って感じ。その辺がまあ…インドでも「災害級」と言われる成績になった所以でしょか。

 ま、毎度変わらずノリノリなS・タマンの音楽は印象的だし、画面全体の高彩度たっぷりの派手派手画面も楽しい楽しい。
 物語的にはほとんど主軸と関係ない立ち位置でしか出番がなかったヒロイン サロージャ演じるタマンナーなんか、優しく可愛らしい様子とは裏腹な金の亡者的なビジネスウーマン・ヒロイン像が、ざーとらしいながらいつも以上にやたら美しく楽し可愛い。そういやこの映画、他の出演者も含めてやたらと顔がテカテカしてその陰影をハッキリ出してくる絵面が多い気もしないでもないですわ(メイク? 照明? 両方の効果かな?)。

 しかし、とにかく早口で延々としゃべくり倒す長台詞芝居が続く映画で、その台詞の中に時事ネタやらテルグ芸能ネタやらの情報も入ってくるから、言葉が理解できない身では「そんなに言葉に頼らないでおくれよぅ」とか弱音を吐きたくなるほどの情報量。いちいちボケシーンや、主人公が相手にカマをかけるシーンで延々としゃべくり倒すシーンが何回も出てきたりして「掛け合い芝居によるコメディにしても、時間かけすぎですよ!」とかこっちがツッコんでしまいたくなるとですよ。
 ソヌー・スード演じるラスボス ダモダールの登場シーンでいきなり「アイシュワリヤーと結婚したアビシェーク・バッチャンを、俺は許さない」とか凄んで言い出したのはちょっとオモロかった。

 とにかく小ネタの応酬がドンドン加速する映画なので、必要以上にシリアスになることもなく(なるシーンもあるんだけども)終始気楽に見れる映画ではある。
 少年院育ちがために、ワルどもの扱いを心得ていて喧嘩に強く、ワルぶっていながら人情には敏感…って警察キャラ好きよねえ、インドの娯楽映画。鉄拳制裁や拷問も容赦ない鬼畜っぷりが、チンピラたちに向いてるうちは「やれやれやっちまえー!」ではありますが、法で裁けぬ悪を野放しにする警察組織への皮肉と、そんな悪に実力行使する仕置人タイプのヒーローにこそカタルシスを感じる現実があるってことかねえ。イイゾモットヤレ!


挿入歌 Junction Lo (あのジャンクションでは)

https://www.youtube.com/watch?v=Tu0j1tfKnRo
*メインで踊ってるのは、ゲスト出演の言わずと知れた女優兼歌手兼モデル シュルティ・ハーサン!!

挿入歌 Bhelpuri

https://www.youtube.com/watch?v=9J3EpVacsZ8

挿入歌 Nari Nari

https://www.youtube.com/watch?v=1rMrKhric_4



受賞歴
2015 Nandi Awards 振付賞(プレーム・ラクシト)
2015 SIIMA(South Indian International Movie Awards) 人気歌曲賞(S・ターマン / Aagadu)




・本作と同じシュリーヌ・ヴァイトラ監督作となる日本公開作「バードシャー テルグの皇帝(Baadshah)」はこちら
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1931307257&owner_id=3570727



・Aagadu を一言で斬る!
「デリー・スリー役のブラフマナンダム、ギャングボスの命令で過去のテルグダンスを踊らされるシーンを見てる限り、わりと激しいステップでも踊れそうネ!(無茶な注文」
2 4

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2022年06月>
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
2627282930