『ファンタスティック・ビースト/ダンブルドアの秘密』 2022年49作目 ☆☆☆☆ MOVIX仙台
https://wwws.warnerbros.co.jp/fantasticbeasts/index.html
「ファンタスティック・ビースト」シリーズの第3弾(1作目は観てますが感想はUPしてません。2作目はこちら)。
同じ世界が舞台の「ハリー・ポッター」シリーズもそうでしたけど、結局は「魔法で人間界を支配しようとする闇の勢力」と「闇の勢力に対抗する光の勢力」との話で、「ハリー・ポッター」シリーズでは「この世界には実は魔法があって、魔法を教える学校がるんだよ」とほのぼのとした学園ものと思わせて、段々と「闇対光」の話で深刻になっていった。
「ハリー・ポッター」ではシリーズが進むにつれて深刻さが増していったので、シリーズが進む度に嫌いになる人が出てきたのはそのせいで、「ファンタスティック・ビースト」シリーズとも共通するのが、「同じ魔法使い」なのに闇の勢力は絶望的に強過ぎ、光の勢力が絶望的に弱過ぎる。
「ハリー・ポッター」ではシリーズでは力の差が絶望的にあり過ぎて不快以外の何物でもなかったですが、「ファンタスティック・ビースト」シリーズでは1作目から「絶望的な力の差」でうんざりさせられました。
3作目ではこの「絶望的に強い闇の勢力と、絶望的に弱い光の勢力の戦い」に一区切りつきます。
「中の人」が変わったので文字通り別人になった闇の勢力の首領が、「魔法使いを束ねる世界組織の代表選挙」に立候補する。
殺人で指名手配されているので立候補出来ない筈なのに、ドイツで開催された総会だか何だかで立候補が認められてしまう。
このシーンがナチスそのもので吐き気しかしなかった…
イギリス人とアメリカ人にとってはドイツは今でもナチスで、どこまで行ってもナチスでしかない。
ただでさえ闇の勢力が絶望的に強く、光の勢力が絶望的に弱くて不快でしかないのに、不快要素がまた増えた。
このままだと「観て損した。今後は観なくていいな」となるのですが、主人公が「魔法生物の研究家」だと云うのが存分に活かされてた。
「魔法使いを束ねる世界組織の代表選挙」は投票で行われる筈が、闇の勢力の首領が「麒麟に選ばせよう」とインチキを提案する。
麒麟はキリンビールの麒麟で中国の伝説の生物。
『麒麟がくる』でも描かれていたように「指導者の到来を表す聖獣」。
「ファンタスティック・ビースト&ハリー・ポッター」の世界の魔法生物は架空の生物か西洋の伝承、神話の生物が多い中、東洋の伝承を持ってきたのは驚きました。
しかも「指導者を選ぶ」と、本来の伝承に基づく使い方をしている。
作中では闇の勢力の首領がインチキ、小細工をして偽の麒麟に自分を選ばせようとする。
正直「ファンタスティック・ビースト」シリーズは「ハリー・ポッター」シリーズと併せて嫌いなシリーズなのですが、この麒麟の使い方が良かったので☆4つつけます。
サブタイトルにある「ダンブルドアの秘密」も、ダンブルドア教授が何故「闇の勢力の首領と戦わないのか」もちゃんと意味があったので良しとしますが、「闇の勢力が絶望的に強く、光の勢力が絶望的に弱い」のは不快以外の何物でもないし、「パン屋の人間に惚れた女性が闇の勢力に転向した」のは下らない以外の何物でもありません。
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