1位「ハンバーグ」、2位「卵焼き」、3位「から揚げ」 若者が好きな母の手料理ランキング
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実は,母はそんなに料理が得意ではなかったようだ。
「おふくろの味」は何かと聞かれたら,どれも印象に残っていないのだ。
私は,学生時代にバイト先の某所で,調理師に料理の基本を仕込まれた。
農学部だったので,「食」についての知識やこだわりは,農学部の学生なりに,普通に持っているし,獣医畜産系が専門だったので,刃物さばきもOK。畜産物関係もうるさい。
就職後も,一人暮らし〜共働きの結婚生活だったので,料理を含め,家事は普通にやっていないと家庭の運営が回らない。
その後,一人暮らしをしていた母の,認知症が発覚。当た道2時間半かけて介護に通うわけにもゆかず。さらに困ったことに,せん妄などが出て,ちょっと凶暴になってしまった。自力で生活できなくなった頃,老年精神科の病床の空きが見つかり,母宅に何泊かして,入院準備を進め,病院に連れてゆくことに。
その間,何回か母と食事をしたのだが,母の出す食事は,以前よりもさらに,酷くなっていて,そうか,こんな食生活しているから痩せてきたんだと,妙に納得。私もその食事では参ってしまうので,自分で作って母に食べさせることに。
私が,あり合わせのもの(どうせ,すぐ入院して家を離れる予定だったので,あまり買い物していなかった)を使い,母の様子を横目で見ながらササっと作った食事を,母は,「こんな美味しいもの,食べたこと無い」などと言っていた。……いや,それ,私の手抜き料理だから。
そんなわけで,親子での「最後の食卓」は,私の手料理を母が喜んで食べる,という結末だった。
ついでに,義母も料理が上手くなくて,妻も「おふくろの味」を引き継いでいない。
だから,我が家には「おふくろの味」はない。
でも,間違いなく,親より美味しいものを作って食べている。
夫婦どちらが作っても,親が文句を付けられないものが作れるのだった。
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