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2022年05月02日15:09

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劇場版 輪るピングドラム RE:cycle of the PENGUINDRUM 【前編】君の列車は生存戦略

劇場版 輪るピングドラム RE:cycle of the PENGUINDRUM 【前編】君の列車は生存戦略を観て来ました。
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もう、ピングドラムが放送されて10周年なのですね。で、その10周年を記念して作られた劇場版らしい。これ、クラファンもやってたんですね。最後、EDロールに出るまで、それを知りませんでした(最後、クラファンに協力した人は名前が出る)。

総集編だと思ったら、まぁ、総集編ではあったのですが、結構新規カットが追加されていて驚きました。
プリンセス・オブ・ザ・クリスタルの恰好(よね?)をした桃果ちゃんが可愛かった。
あの台詞から察するに、まだ、運命の乗換が完了してないってコトなんでしょうか?「輪を閉じる」と言っていたので、閉じないと完成形にならないのかな?
TVアニメの最後では、晶馬と冠葉がいなくなる代わりに、陽毬ちゃんは、元気になって幸せそうに暮らしていたケド。でもあれは完成じゃないってコト?

総集編は、各キャラクターごとに纏めてあり、ご新規さんにも分かりやすく作ろうとしていたのは見て取れた。でも、流石に、全くの初見であれだけだと、関係性が良く分からないらしく、娘と観に来た父親らしき人が終わったあと、「全然分からなかった。あの女の子は何?あの男の子とはどういう関係?」とずっと娘さんに訊いていた(笑)。
関係性が結構入り組んでるからね。後編になると、更に入り組むが。

各キャラごとの総集編を、記憶をなくした少年の姿の冠葉&晶馬が繋ぐ…そんな構成。この記憶をなくした2人にクリスタルになってる桃果が関わり、総集編と共に、新たな物語が進む。

私は幾原監督の作品が好きで、この監督は一様に『大人の寓話』を描いているような気がします。この物語もそうで、ベースは宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』だと思うのだが(冠葉=カンパネルラ 晶馬=ジョバンニね)、賢治もそうであったように「自己犠牲」の話でもあるのだろうと。自分の大切なモノを守る為、自己を犠牲にせねばならない。その時、アナタはどうしますか?どう行動しますか?という。自己犠牲も言ってしまえば、自分のエゴだしな…と、ちょっと突き放しているようにも見える。
思えば、この物語の登場人物は皆何かを守ろうとしている。その為に行動する。でも、その自分にとって大切なモノ以外は、結構どうでも良いのだな…と思うので。なので、周りにとっては迷惑じゃん!な行動も結構平気でする。

運命の乗り換え。以前、監督が「本来はもう少し違った物語だったが、3.11があって、話が変わった。」とインタビューで言っていた(と思う)ので、その辺りにも要因があるのかも。
3.11の時、運命が乗り換えられたらば…誰しも思うコト。

前編は、渡瀬医師が出て来たところで終わった。因みに私が1番好きなキャラが、渡瀬なのだが。コイツも業が深いというかな…。世界を壊そうとする幽霊。これに対峙するのが桃果ちゃんなのよね。闇の兎の名前はシラセとソウヤ。これ、南極観測船の名前か!

劇場で観て良かったと思うポイントに曲もある。アニメで初見の時、可愛い女の子の声でARBの『ROCK OVER JAPAN』が聴こえてきて吃驚したが、「あ、これ、監督幾原さんだった。吃驚するコトねえんだ。」と思った(少女革命ウテナの時、J.A.シーザーの『絶対運命黙示録』がかかって、吃驚し過ぎて、どうして良いか分からず一緒に歌った・笑)。
このARBの曲が良い音響の中聴ける。これだけで結構満足。TV版だと、毎回EDで、ARBの曲(しかも毎回違う)がかかり、何がかかるか楽しみになっていた。『魂こがして』嬉しかったなぁ。劇場版では、トリプルHが『YELLOW BLOOD』を歌う。
今のお若い方にとっては、ARBの石橋凌氏は俳優さんだよね。あまりミュージシャンのイメージはないかも。

あと、曲で言うと、良い音響で『DEAR FUTURE』が聴けたのも嬉しかった。ディーパーズ。NARASAKI氏だね。私にとっては“特撮(大槻ケンヂ氏のバンド)”のギタリストなんだケド。シューゲイザーというの?私、あんまり音楽のジャンル知らんのだが、あの歪んだシャンシャンシャン、ジャンジャンジャンというギターの音。あの冒頭を聴くと、ピンドラ〜と思う。OPやくしまるえつこさんだし、このアニメ、音楽スゲエな。

そういう曲たちが、良い音で聴けたのも嬉しかった。あと、これ、曲新しく録音した…よね?とも思った。TV版と違うような気がしたので。

後編はどうなるのだろう?おそらく、桃果ちゃんが言ってた「輪を閉じる」作業を、冠葉と晶馬がやるのだと思うケド。桃果が「きっと何者かになるアナタたちに告げる」と言ってて、この台詞にちょっと感動した。陽毬ちゃんのクリスタルは「何者にもなれないオマエたちに告げる」だったのに、もう、彼らは何者かになる人達になったんだな。終わり方は同じ「ピングドラムを手に入れろ」(だったと思う)だとはいえ。

図書館のメタモルフォーゼの場面も美しかった。あと、実写と合わせるのは皿ざんまいでもやってたね(笑)。
ちょっと桃果ちゃんが心配ではあるのだが。閉じる作業によって、完全に消えちゃったりしないかな…。

幾原監督は、アングラなエロティシズムを描くのが上手いなぁと思っているのだが、劇場版だとエロティシズムは少し控えめなような気もした。
と、こんな感想になりました。

後編は7月22日からだったと思う。楽しみに待っています。

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パンフレットを購入したのですが、注意書きに“後編のネタバレも含みます”と書いてあり、「これ、後編観るまで読めないのでは…」となってます(苦笑)。あと、トレーディングアクキーと缶バッチも購入。アクキーは冠葉君で、缶バッチはプリンセズ・オブ・ジ・クリスタルが当たった。
あと、来場者特典のイラストカードも貰えた。
劇場版限定のグッズはほぼ完売だったな。缶バッチとアクリルスタンドとタペストリーくらいしかなかった。上映4日目でなくなるって早すぎねえか?(^_^;)
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