『ノイズ』 2022年14作目 ☆☆☆ ユナイテッドシネマ
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過疎と高齢化に悩まされている小島で特産物の開発に成功した若者が、元受刑者の殺人犯を誤って死なせてしまい、何とか隠蔽しようとする話。
話そのものは2時間ドラマでよくあるやつで、
善人が悪人を誤って死なせる。
↓
隠蔽する。
↓
警察や探偵役が隠蔽を暴く。
↓
善人が逮捕される。
とか云う奴で、よくあり過ぎてそこら辺にゴロゴロしてるんで「無価値」を通り越して「マイナス」。
なので、出演陣の演技と個々のエピソードだけを見ました。
脚本、話自体は無価値どころかマイナスですから。
主人公は藤原竜也さん演じるイチジク農家役で、幼馴染の猟師役が松山ケンイチさん、もう一人の幼馴染で駐在役が神木隆之介さん。
御三方とも演技が素晴らしかった。
藤原竜也さんは相変わらず上手い。焦りつつも感づかれるから普段と同じようにしようとする一方で、一人だけの時や三人の時は焦る。
松山ケンイチさんは終始落ち着いた感じが良かったです。
神木隆之介さんは警察官と云う立場上、殺人の隠蔽何て絶対にやっちゃいけない立場なもんだから終始焦ってる。
そこに本土から来た刑事役が永瀬正敏さん。
渋かったですね。「昭和の刑事」みたいな感じで、寡黙で武骨な役がまた似合いますね。
凶悪な殺人犯も「ペットボトルの飲み方が気持ち悪い」時点である意味正解。
そこにタイトルのとおり「ノイズ」として(ネタバレ)役。
パワハラ上司で、死んだと分かった時の部下の悦びようが…
島が舞台で、過疎化と高齢化の島なわけだから「島の救世主」として島民が庇ってくれるのが頼もしく、正直、警察の方が「ノイズ」に見えた。
個人的にこのパターンの話が大嫌いです。
悪人が人殺したり、犯罪や私利私欲で人殺したんなら絶対に捕まえなきゃ駄目だけど、善人が不慮の事故で死なせちゃったのを暴く必要あんの?
しかも死んだのは出所したばかりの殺人犯で、今後の世話してくれる保護司を殺してんだよ?
只の悪人だよ。
原作が漫画のせいか結末はありきたりなお約束で、「無価値」を通り越して「マイナス」。
よくこんな「そこら辺にごろごろあるお約束」で編集のOKが出たもんだ。
折角出演陣が良い演技してるのに、「お約束の結末」のせいで全てが台無し。
胡散臭くて「詐欺師」にしか見えなかった交付金の役人とか、隠す方にも暴く方にも間抜けが居なく緊張感のある駆け引きとか、良い点があるのに「お約束の結末」。
この手の話によくある「何で?」な理解不能なトラブルや、ご都合主義な展開も無く、仲間に足を引っ張る間抜けも居なく、暴く側が「それだけでそこまで分かりますか?」な理解不能な名推理をする訳でもないのに、結末だけが「無価値」を通り越して「マイナス」。
「何故そこに至るのか」が凄く良く出来ていただけあって、じゃあ「そこら辺にごろごろある無価値なお約束の結末」を何とかしろよ。と不満が残る作品でした。
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