『バイオハザード:ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ』 2022年13作目 ☆☆☆ MOVIX仙台
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『バイオハザード』と云えば、ミラ&ポールご夫妻の「バイオハザード・シリーズ」6作ですが、あちらは『バイオハザード』に『不思議の国のアリス』の要素を加えたほぼほぼオリジナル作品だったのに対し、こちらは原作のゲームに近い作品となっています。
なので、原作のゲームを知っていればまた違った感想になるかと思います。
アンブレラ社と云う巨大な製薬企業がかつて本社を置いていたラクーン市(アライグマ市ですって)が舞台で、そこの孤児院で育った兄妹を中心に話が回ります。
一応、ゾンビものなので「製薬会社から漏れ出した何かに感染した」と云う話で、街の住民がゾンビ化します。
なのですが、感染の影響? で血の涙を流したり、髪が抜け落ちて狂暴化したりとホラーチック、ゾンビチックな描写、演出はあったものの、感染源や汚染を明確にするシーンはありませんでした。
元がアクションゲームのせいかもしれませんが、「ゾンビ映画」としてはあっても良かった気がします(「ゾンビ化」が改名されていない作品の方が多いですけど)。
主人公が感染しないのは「街の住民ではない」からで、警察官の兄や同僚が感染しないのは「警察は感染しないように薬を飲まされるか、注射を打たれている」との台詞がありましたが、該当するシーンは無く、「そう云えば…」と台詞での説明でも無かったです。
幾ら元がゲームだと云ってももう少し説明があっても良い気がしました。
話の中心になるのが主人公兄妹で、幼い頃に育った孤児院がキーになるのですが、ここが実はアンブレラ社の人体実験の被験者を確保する施設で…
と謎が明かされるエピソードがあって、そこからは「ゾンビとの闘い」ではなくて、「アンブレラ社の生物兵器」との闘いになる。
クリーチャー、モンスターとの闘いはある意味メインだし、「孤児院の謎」はそれなりに謎めいているんだけど、正直、微妙でした。
兄のパート、妹のパート、同僚の警察官のパート、警察署の署長と新人のパートと、ゲームは知らないのですが、もしかしてゲームに出てくるキャラクターを全員再現したのでしょうか?
終盤は流石に合流しますが、合流するまでが弛んでいるように感じたし、何よりどのキャラクターもインパクトに欠けるように感じました。
よくある「個性的をキワモノと勘違いする」マイナス演出では無かったですが、もうすこし個性のあるキャラクターでも良かったと思います。
個性のあったキャラクターはおまけシーンのウェスカーとエイダ・ウォンぐらいで、これはシーンがインパクトがあったせいです。
主役のレッドフィールド兄弟や、人気キャラクターのジル・バレンタインもインパクトのあるシーンがありましたが、キャラクターそのものにもっと個性があっても良かった気が?
濃過ぎても困りますけど。
観る前に「ミラ&ポールご夫妻の「バイオハザード・シリーズ」と比べてはいけない」と自分に云い聞かせていたのですが、どうも無理でした…
兄のクリスの「俺を、ここから、出せ」を聞いた時の「プリズンブレイクやん」(吹替が同じ人)や、ジル・バレンタインがゲームの衣装のまんまで登場した時のインパクトがミラ&ポールご夫妻版で経験済みだっただけに、無理でした。
おまけシーンでエイダ・ウォンが出るので「続編作る気満々」のようですが、「出たら観るけど、絶対撮ってくれ」ではありません。
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