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2022年02月04日14:53

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読書感想文シリーズその1308「李王家の縁談」

「李王家の縁談」
林真理子
文藝春秋
2022年2月3日読了

[文藝春秋による内容紹介]
https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163914664
皇族華族の内面をこれほど正確に描ききった小説は読んだことがない。傑作である。――歴史学者・磯田道史
いつの時代も、高貴な方々の結婚問題はむずかしい――梨本宮伊都子妃は、娘・方子女王の結婚相手探しに奔走していた。なかなか身分の釣り合う婿が見つからないのだ……。方子女王が皇太子妃になる道が潰えた今、方子がみじめな思いをしないように、一刻も早く、良縁を見つけてやらなければならない。聡明で率直、そして行動力に溢れた伊都子妃は、誰も思いつかなかった方法で、娘の方子女王を〈皇太子妃〉にする道を見つけ出すが……。そのために乗り越えなければならない課題は、伊都子妃の想像を越えるものだった。
高貴なる人々が避けては通れない縁談を軸に繰り広げられる、ご成婚宮廷絵巻が幕を開けます。

[読書感想文]
林さんはお初ね。ショージキなところデビュー当時の雰囲気やチラ見した文体が合わず、敬遠してたのさ。今回は題材に惹かれてダメ元で読んでみたんだけど、いやあ、おもしろかった。押さえた筆致でドキュメンタリー風に進む物語は、史実に則って(多分ね、知らんけど)粛々と進み、主人公を中心とした人間模様が押しつけがましくなく描かれていて、すばらしい! 主人公の心模様などのオリジナル部分もナチュラルでよいね。そこここに、皮肉が効いてて、これが林さんの特徴なのかなあ。あと、締め方が秀逸! おお、今回、珍しくべた褒めだの。
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