ペタペタ日記２４「意思より気」

■いまにも落ちそう…でも「落ちない石」　口コミ拡散、受験生ら願掛け
(朝日新聞デジタル - 01月24日 11:27)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=6824122

「危なっかしいまま引っ掛かってただ落ちないだけの石に願をかけるよりは隣に生えてる細い木の方に願掛けする方が効き目があると思うぜ」
「どうして？」
「人生は落ちるのを心配するより上を見てまっすぐに伸び続けることの方がよっぽど大事だと思うからさ」

去年のショパン・ピアノコンクールの番組を２本観たせいか頭の中でピアノが鳴りやまない
悲しいことにショパンの音楽性について何一つ知らない
ピアニストの技量についても判断基準を持ち合わせていない
なのでわかったことはただただ凄い！ということだけ
５年に一度というオリンピック以上に狭き門だということに驚き参加者たちの演奏のこの世のものとも思えない超絶さに度肝を抜かれた
それ以上にびっくりしたのは反田さんとともに２位に入賞したガジェヴさんがこの秋に阿南でコンサートを開くことになってるという話
小さな田舎町の文化団体が世界の至宝を招聘できるとは

「国際ロマンス詐欺めく朧月」という俳句みたいなものを去年作ったのはそんな事件が多発していたことを知っていたからだ
心寂しく愛に飢えている日本人女性を金持ちに扮した外国人男性が言葉巧みに騙して逆に大金をふんだくるという手口
そんな被害に遭った女流漫画家を取材した番組を昨夜やっていた
名前も作品も聞いたことは無かったがかなりの売れっ子らしい「井出ちかこ」さんは自分と同世代
２０歳くらいからこれまで１０万枚ほど描いてきたそうだ
結婚して３人の子供をもうけたが旦那がとんでもない奴で暴力による虐待を受け４０歳で離婚
それからは死に物狂いで漫画を描き続けてきたという
おかげで子育ても終わった数年前、彼女のSNSに突然ハリウッドの人気男優を名乗る男からメッセージが届く
「あなたの作品は素敵だ、応援している」みたいな内容だったという
悪い気はしなかった彼女は「ありがとう」と返信
普通に考えればそんなことはありえないと思える話だが海外で翻訳されてる作品もある彼女は半信半疑ながらも交信を続けた
そこからはまるで絵に描いたような恋愛詐欺の展開
「愛してる」
「結婚しよう」
「妻とは別れる」
「事故に遭ったので治療費を送れ」
「日本に会いに行くから旅費を工面してくれ」
などと言って１０万、１００万、５００万と金をせびり取られていったようだ
怪しいと感じながらも自分を愛してくれる男がいるというだけで彼女は幸せだった
「こんな寂しい私にだって幸せになる権利がある。今がその時、だれにも邪魔はさせない」
信じ込ませるための免許証のコピーも送ってきたので一安心する（後で偽カードと判明）
しかしその後も様々な口実で送金を要求される毎日に変化はなかった
最終章は「自分は遺産を１２億円ほど持っている」と言って偽札を見せて安心させるという世間では有名な詐欺のやり口にたどり着く（ヨウ素でんぷん反応を使った黒い札）
それまで子供たちが「それは詐欺だよ」と何度注意しても聞く耳を持たなかった彼女もその手口がインターネットに氾濫していることを見せられてさすがに送金だけは止めることにした
だまし取られた金は７５００万円になるという
そのうちの４０００万は家族や知人からの借金だそうだ
支払いができず電気を止められることもあるらしい
「精神的な孤立というか孤独な心を埋め合わせるために詐欺師の甘い言葉にすがってしまった自分がいる」と反省する彼女
しかしそこまで分析できるのならこれほどわかりきった詐欺の手口に引っ掛かることは無いと思うがそれも女心というやつだろうか
「絶対に許さない」と警察に訴えてはいるものの罪に問うことは難しいようだ
そもそも彼女は詐欺にあったということはわかっているが男への恋愛感情は捨てきれていないのかもしれない
今でも詐欺師の尻尾を掴むために男とのコンタクトはとり続けているがスマホで男とやり取りする時の彼女の瞳はまるで女性漫画の主人公のようにキラキラと輝いている